2015/06/23 のログ
ご案内:「浜辺」にウォラーレ=オートリーさんが現れました。
■ウォラーレ=オートリー > 風の少ない浜辺は酷く穏やかであり……微かに聞こえる潮騒と
黒く染め上げられた海と空に瞬く明かり以外、周囲を照らす物もない。
静かに散歩をしたり、あるいはのんびりと星を眺めるのには最適な環境。
そんな落ち着いた空間に……不意に、奇妙な音が響き始めた
■ウォラーレ=オートリー > それは、何かが引き伸ばされる様な……
まるで、ガラスを引っ掻くかのような甲高い響き。
聞くものを不安にさせるその響きは、微かから段々とその音量を上げ……
やがて、誰もが気づく確実な物となり
■ウォラーレ=オートリー > ゴッッッッッ!!!
■ウォラーレ=オートリー > 砂地で響いたとは思えない硬質かつ重々しい音を立てて、
【何か】が勢い良く砂地に飛び込んだ
■ウォラーレ=オートリー > 鈍い轟音と大量の砂を盛大に巻き上げたその影は、
その速さ故か角度故か水面を跳ねる水切り石の様に
激しく浜辺をバウンドし、二回、三回と砂地を豪快に跳ねとんだ。
二回、三回と跳ねる度に砂が舞い上がり、鈍い音に遅れて辺りに降り注ぐ。
■ウォラーレ=オートリー > やがて、程よく速読が削られたのか。
跳ねとんだ勢いのままに砂地にめり込むと、
そのままガリガリと砂を巻き上げながら滑走し……
砂に半ば以上埋もれる様になったところで、
ようやくその動きが停止した
■ウォラーレ=オートリー > 浜辺に点々と出来た大穴と、そこから続く長い引き摺り跡。
降り注ぐ砂と穏やかな風が、ゆっくりゆっくりとその傷跡を洗い流し始め…………
砂場に侵入……否、墜落したそれは、埋もれたままぴくりとも動かなかった。
■ウォラーレ=オートリー > 静かな風の音と、微かな潮騒の響き。
先程までの狂騒が嘘のような静けさの中で……
もぞり、と砂の塊がうごめいた
■ウォラーレ=オートリー > うずもれた何かが動く度に、砂の山は崩れ、歪み、その形が失われていく。
最初は羽。砂にまみれてもなお、しなやかさを失わない羽。
次に足。甲殻に覆われ、ざらざらと砂を溢しながらも歪みや欠けの無い足。
そして、長い尾がゆっくりと砂を巻き上げながら伸びあがる
■ウォラーレ=オートリー > そして、長い髪を砂地から引き出したその影は、
目を瞑ったままブルブルと大きく身震いし……
ぱちぱちと赤い瞳を瞬かせてから、周囲の状況をゆっくりと確認した。
「…………うわぁ。人が居なくて良かったぁ……もし誰か居たら、
事故になるところだったね……危なぁ」
大きく息を……体のあちこちから、ぶしゅぅぅぅと空気の抜ける様な音を響かせながら……つくと、改めて自分の状態を確認する
■ウォラーレ=オートリー > 墜落の衝撃は大きかったが、体の方に特に欠損や異常は起きていない様だ。
体のあちらこちらを触ったり動かしたりしながら、
頑丈に産んでくれた両親に感謝する。
「こっちの空は少しぬるぬるしてるねえ……踏ん張りにくいや」
ぼやくように呟きながら、よっこらしょっと身を起こす。
■ウォラーレ=オートリー > 「…………」
そして……ゆっくりと、改めて周囲の惨状を目にして、戸惑う様に尾が揺れる。
「……やっぱ、後片付けしないと駄目かなあ」
放っておいても何れは元に戻るだろうが……
今日や明日にぱっと直るということはなさそうだ。
そのままにしておいたら明日此処に来た人の迷惑になるだろうし……
あれだけ派手に墜落したのだ。誰かに気づかれたか、
そうでなくても何があったのかは推測されるだろう
■ウォラーレ=オートリー > 「……やるしかないかあ」
とほほほ、と完全な自業自得に肩を落としながら、
尾をしょんぼりと垂らしつつ、トボトボと砂浜の後始末に取り掛かるのであった。
その作業は、明け方まで続いたという
ご案内:「浜辺」からウォラーレ=オートリーさんが去りました。
ご案内:「浜辺」に烏丸 九郎さんが現れました。
■烏丸 九郎 > (さくさくと音を立てながら、少年は砂浜を走っていた。
脚の調子はだいぶいい。傷跡は残るだろうが。
調子よく走っていたのもつかの間、少年は見つけてしまう。
砂浜に捨てられている空き缶を。
そういえば前に5人でゴミ拾いしたなと、思い出しながら、空き缶を拾い上げる。)
■烏丸 九郎 > (それと同時に海の精霊、スピナのことや、水の中に住むシィレのことも思い出す。
あの立て札は役に立っているだろうか?
彼女らのことを思えば、こんなものは許せないわけだが…だが…
ゴミ箱を探しながら、浜辺をウロウロ。
…たしかにこれは、ゴミ箱を探すのは面倒かもしれない…と苦笑する。)
■烏丸 九郎 > (ようやく見つけたゴミ箱に空き缶をポイっと投げ捨てる。
夜の浜辺は人がおらず静かだ。
さくさくと海に向かって歩き出す。
ギターでも持ってくればよかった。そう思いながら、波打ち際へとたどり着いた。
足元を波がくすぐり、砂をさらっていくのがわかる。
そういえば、裸足で修行し始めて何日になっただろうか…)
■烏丸 九郎 > (そろそろ壁とか水の上とか走れるように…いや、自分はまだ未熟だし、それを願うのはまだ先の話だ。
俺流の道はもっと険しい物に違いない。せめて山野を平気で裸足で歩けるようにならねば。
今度山にでもいこうか。なんか変な生き物がいるとは聞いたが…)
■烏丸 九郎 > うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
(少年は叫んだ。静かな海で、一人叫んだ。
何か不満があるわけでも、ストレスがたまっているわけでもない。
この海の静けさに、一石を投じたかっただけ。
波の奏でる音楽の中に自分の音を刻みたかっただけ。
ただそれだけのこと。少年らしいといえば、そうなのかもしれない。)
■烏丸 九郎 > はぁ…ははは…
Can you feel~~♪
(波を蹴りあげ歌い始める。
暇を持て余しすぎて気でも違ったかと思われそうだが
少年は海とともに歌うのは嫌いではなかった。
いつだったか、テリメーラに、くじらは歌うのだと教えたっけ。
この歌を聴いたら、くじらもやってこないかなと思う。)
■烏丸 九郎 > ~~♪
(夜の海で歌いながら波と戯れる。少女や男の娘だったら絵になったかもしれない光景。
残念ながら、男である。どう見ても。
潮風が頬をくすぐる。昼間の暑さとは裏腹に、心地よく思える。
歌が風に攫われ海の波間に消えてゆく。
少年は、海とのセッションを楽しみながら、波打ち際を歩き出す。)
■烏丸 九郎 > ~~~~~♪~~~~~~~~♪
(遠くに見える月が、海を、自分を、見つめている。
その月に届けとばかりに、少年の声は大きくなる。
だが、その声は怒鳴るようなうるささはない。
少年特有の力強さと若々しさをもち
それでいて澄んだ音色を奏でる楽器のような響きすらも持っていた。)
■烏丸 九郎 > ~~♪はぁ…
(少年は歌を歌い上げると、波打ち際から離れ
砂浜に体を投げ出す。仰向けに。
寝転がり、夜空を見上げつつ、波に耳を澄ます。)
■烏丸 九郎 > ……ふぁっ!?
(しばらくして少年は飛び起きる。
その場で眠ってしまいそうになったからである。
もう夏の気配が近いとはいえ、、海の近くで寝るのは危険だ。
少年は再び歩き出す。
今度は、海に背を向けて。)
■烏丸 九郎 > (まぁ、今日のところは脚の調子も喉の調子も良好。
これでパーフェクト烏丸九郎だ。明日もこうだといいが…
少年は波の音を背負いながら、海を後にする。)
ご案内:「浜辺」から烏丸 九郎さんが去りました。