2016/05/03 のログ
アン・ティーク > 「……ふぅーん。」

納得するでもしないでもなく、ただ首を傾げる。
その瞬間、何故か辺りに蔓延していた違和感は掻き消えるように失せた。

「んー、そうなのかもね?心配なんてしたこともされたことも殆ど無いから、妙に考えこんじゃったよ。
 そっか、そういうもんか。ふーん。」

突然、その場でごろんと寝転がると、反動を利用して飛び跳ねるように起き上がる。
ちらっと拘束服の中が見えたが、履いてなかったかもしれない。たぶん。

「君は『そういうもん』なのか。面白いね、真くん。
 人の心配だけじゃなくて、人を心配する人の心配までするのか。珍しいね?
 じゃあ人を心配する人を心配する人も心配したり、人を心配する人を心配する心配を人する…
 あれ?…まあいいや。」

にっ、と笑う。その口には、鋭い八重歯が見えた。
そして、その体が唐突に宙に数十センチほど浮き上がる。

「うん、面白い。この島に来て良かったかも。
 面白いものがたくさん見れそうだ。人間をこんなに間近で見たことなんて終ぞ無かったもんね。」

真乃 真 > 「そういうもんだよ。ああ、心配するとかされるとかそんな事はいちいち考えてたら脳みそが足りなくなるからね!」

心配なんて考えてするもんじゃない。いつのまにか勝手にしてるものだ。
心配されたことは…そこまで多くないと思うから大丈夫である。

「…その服の下にはズボンとか履いといたいいと思うよ。うん、いや何も見えてないけど。
 …でも、もし世界のどこかに僕の心配をする変わった人がいたら無限にループするからね。」

暗いしね一瞬だしね。足しか見えなかった。ああ、足しか見えなかった。
心配の無限ループ。お互いに参りそうなネガティブなスパイラルだった。

「そうか、君は新しく来た人なんだね。それも異邦人の!ああ、道理で変な人だと思ったよ!」

アン・ティーク > ふわりふわりと浮いて、手持ち無沙汰なのかその場でくるくると回ったりしている。
何かを考えるように時折首を傾げ、その度に体がふわふわと揺れる。

「やーだ。邪魔だもんそういうの。それとも君が履かせてみる?」

ふふーん、と何故かドヤ顔をしながら、辺りを回るように飛び始める。

「異邦人…かぁ。まぁ異邦人なのかな?そういうのはよく分かんないけど、確かにこの島から見たら異邦人か。
 というか、君も相当変な人間だってことは自覚しようね?特にその包帯ぐるぐるで出歩くのはやめたほうが良いよ、怪しいし。」

そう言うと、本格的に高く飛び上がる。

「私はそろそろ行くよ。色んな所見て回りたいからね、寝てる時間も惜しいや。
 ……そうだ。色んな話を聞かせてくれたお礼に、『何でこんな服着てるのか』って質問にはヒントをあげる。

 『趣味と実益』。…それじゃーね。また会ったら遊ぼうよ、真くん?」

真乃 真 > 「その服は邪魔じゃないのかい!?いや、嫌なら無理にとは言わないんだけどね。」

あそこまで飛ばれてはズボンをはかせることも出来ない。
いや、無理に履かせはしないけれども。

「この包帯は普通に全身がバッキバキだから巻いてるだけで普段はもっと普通の格好してるよ!」

全身バッキバキなのにランニングしているのは明らかに変人ではあるのだがそんな自覚はない。

「『趣味と実益』?ちょっと分からないな。今度会う時までには考えておくよ!
 それじゃあ何かこの島で分からないことがあったらいつでも相談するんだよー!ああ、また遊ぼう!!」

『趣味と実益』?どういうことだろう趣味は分かる。理解らないが分かる。
実益はよく分からない。
そんな事を頭から一旦追い出して飛び上がる相手に思いっきり手を振りながら叫んだ。

アン・ティーク > 「全身がバッキバキなのにこんな夜に出歩いてる人は普通って言わないでしょ?たぶん。」

ひょいっとその場で飛んだまま一回転する。腰が見えた。履いてない上にその下も履いてない。

「実益の方は見ないほうが良いと思うけどねぇ。
 はいはい、それじゃーね。機会と縁があればまた今度ー、っと。」

手を振りながら、町の方に飛び去っていった。

ご案内:「浜辺」からアン・ティークさんが去りました。
ご案内:「浜辺」から真乃 真さんが去りました。
ご案内:「浜辺」にエリンさんが現れました。
エリン > 浜辺を歩く。
特に用事はないが、ただ海風を感じようと思い。
素足で浜辺を歩く。

傍にはお供の狼。
エリンが塩水で濡れないよう、時々首根っこを噛んで持ち上げたりしている。

エリン > 海水が引けば、その場にエリンを下ろす。
エリンは当然のことがおこったように、気にせずまた歩き始める。

ガラン、チリン。ガラン、チリン。
カウベルと鈴が交互に響く。
時折、波の音で鈴の音が消えそうになるも、カウベルがひときわ大きく音を立てて存在を主張する。

エリン > ただずっと浜辺を歩き、ふと水平線を見る。
気づけば夕方。
そろそろ寮に帰ろうかな。
ふわぁ、と小さな口をあけてあくびをする。
朝は太陽がまぶしくて眠たい。
昼はぽかぽか陽気で眠い。
夕方はなんだか物寂しくて眠たい。
夜は寝る時間なので眠たい。

「今日はかえろっか、カムロイ」
そう、狼へ投げかける。
唸り声で返事する狼。
それは肯定だったのかはわからないが、エリンは狼によじのぼって騎乗する。
向かう先は、女子寮へ。

ご案内:「浜辺」からエリンさんが去りました。