2016/07/16 のログ
ご案内:「浜辺」に寄月 秋輝さんが現れました。
寄月 秋輝 >  
飛翔し、海の上に現れる。
ほうと息を吐く。
やるべきことを終えて着替えを終え、息抜きに現れた。

のだが、頭の中はまるで息抜きするつもりはない。
自分の第一の生徒を世界一にするという約束。
それを果たすために、頭の中はいっぱいいっぱい。

というのも。

(……今年は……無理じゃないかな……)

真剣な表情で海の上。
眉間に寄る皺が隠し切れない。

寄月 秋輝 >  
空を飛ぶというのは、単純なようで奥が深い。
特に飛行による速度や技能を競うとなると、それは陸上競技をはるかに超えるレベルになる。

それ以上に恐ろしいのが。

(……現トップ選手……
 あれは僕が同条件で競ったら、おそらく勝率は五分だな)

大会を見て理解した。
あれはアマチュアのレベルではない。

要するに、自分の生徒である咲雪は、十中八九優勝出来ない。

寄月 秋輝 >  
魔術的なレベルでどうにか出来るなら話は簡単だ。
しかしあれを倒すとなると、咲雪に叩き込む技術はともかく知識の量が予定を超える。

(……咲雪をトップにしたら、エアースイム部でも立ち上げるかな)

完璧に成功したらの話だが。
それでも突然、あと一歩の選手が才能を開花させたとなれば、周囲は黙っていないだろう。

(……咲雪が僕の手を離れる時も遠くはないかな)

少しだけ寂しくなった。

寄月 秋輝 >  
ふわりと落ち、水面へ着地。
さらに蹴るように飛んで砂浜に着地する。

(現状でも彼女は十分に速くなった。
 僕の想像よりは随分と成長が早い)

だからこそ、巣立つまでも早かろう。
初めての生徒の出来が良すぎても、それはそれで寂しいものだ。

想像して、また少々悲しい気持ちになった。

寄月 秋輝 >  
ノスタルジックな気分に浸り、十分に息抜きをした。
あとは自分のやるべきことをやるだけだ。

今日の夕飯に思いを馳せながら、再び空へと舞い上がった。

ご案内:「浜辺」から寄月 秋輝さんが去りました。