2016/07/25 のログ
ご案内:「浜辺」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > 「うっみーーーーーぃ!!」
めでたく補習もなしに夏休みに突入した七生は、朝から海水浴三昧をしていた。
お陰で顔から腕からつま先まで、水着で隠しているところ以外はおよそ真っ赤に日焼けしている。
流石に髪の色には劣るが、近くで見れば真っ赤な生き物になりつつあった。
なお、めちゃくちゃヒリヒリしている。
「いやー、これだよな、夏休みと言えば!」
でも本人的にはオールオッケー。
日焼けの痛痒さえも風物詩なのである。
■東雲七生 > ──その結果、
正午を回った頃には、砂浜に打ち上げられた七生の姿があった。
まず全身の日焼けがいよいよしんどくなってきたこと。
調子に乗って泳ぎ回ってたら体力が空になったこと。
体力が空になったのにも気づかず泳いでいたらもう指一本動かすのもしんどいこと。
以上のトリプルパンチでさながら打ち上げられた鯨のように七生は力尽きていた。
一言で済ませるなら、めっちゃお腹空いた、である。
もはや海の家まで張っていく気力すら湧かない。
「あー……俺このまま砂になんのかなー」
時折足元に波が来て、少し気持ち良い。
■東雲七生 > 砂になって流されて海を漂うのもそれはそれで良いかもしれないなあ、なんて馬鹿げた考えを半ば本気で抱きつつ。
楽しそうな声が頭の上を右に左に通り過ぎていくのを七生は聴いていた。
誰か、焼きそばとか焼き鳥とか、ラーメンとかチャーハンとか食べさせてくれないだろうか。
ぐぎゅる、となる腹の音も何だか心なしか弱弱しくなってきたように思える。
これで何か食べ物の匂いがすれば一念発起、残った力を総動員して海の家まで行ける気がするが、
幸か不幸か風向きが悪いらしい。そんな匂いはちっともしてこない。
「……砂になるのって、どんな気分なんだろうな……」
うふふふ、と若干危ない感じに吹っ切れた笑みを浮かべつつ。
背中をこんがりと焼いていく。
■東雲七生 > こういう時、瞬間移動とかの異能が使えたらなあ、と仰向けに転がりながら思う。
片面焼きは後で面白い事になるから日に当てるならしっかり両面だ。
しかし、こうして日に当たっているのも体力を消費していく。
火傷ダメージってこういう感じなのかな、とRPGゲーム状態異常を肌で感じながら七生の空腹はそろそろ打ち止めになりそうだった。
もう、腹の音も聞こえてこない
「瞬間移動とか、砂を食べ物にできたりとか、ていうか砂食って生きていける種族だったらなあ。」
空腹のあまりまともな思考回路をしていない。
もし自分が砂を食べられるとしたら、この浜辺の砂をどれくらい食べられるのだろうか。
そんなしょうもない考えばかりが頭を過る。