2016/07/30 のログ
ご案内:「浜辺」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > ──夜の浜辺
昼間こそ海水浴客でにぎわった浜辺も、すっかりその鳴りを潜めて静まり返った、そんな時間。
七生は一人で、海を眺めていた。
寄せては返す波の音に耳を傾けながら、じっと動かず、何やら考え込んでいる。
■東雲七生 > 「うーん……さっぱり分からん。」
昨日から丸一日、武術に関して調べてみたものの。
やっぱり理屈が混じると、途端に七生の理解は遅くなった。
元々頭が良い方でない事は自覚はあるし、それを前提として自分なりの鍛錬を続けてきてはいた。
……のだが、
「やっぱり、見様見真似でやってくとこの辺が頭打ちなんだよなあ。」
ただ鍛えるだけにしても、勉強はしておいた方が良い、といつか言われた覚えもある。
正直、勉強してる暇があるならその分の時間をあてた方が効率が良いのではないか、と思ったのだが。
どうやら、勉強が必要とはこういうことらしい。
■東雲七生 > 「独力じゃ限界がある……かぁ」
ぼす、と砂の上に座り込んでそのまま仰向けに倒れる。
空には既に星が瞬いて、ふと七生はいつからこうして浜辺で考え事をしていたのかと振り返った。
確か、自分が来た時はまだ海水浴客でにぎわっていたし、来てすぐ海で泳いだ覚えもある。
それがいつしか夜になっていて、そして浜辺で考え事に耽っていた。
座学が苦手な割に、一度考え始めると時間の経過も忘れるほど考え込んでしまうのはどういう事なのか、
と自分のことながら笑ってしまった。
■東雲七生 > 「……ま、あと2年半あるし、夏休み中に目標定められたら……いっか…」
ふわぁ、と欠伸が口から漏れて目蓋が重くなる。
考えてみれば昼間は朝から図書館、午後は海で泳いだり考え事をしたりでろくに休んでる時間が無かった。
食事を忘れるということは無かったので、カロリー不足に陥ってはいなかったと思うのだが、
「……なんか……眠……」
ふわぁ、ともう一度欠伸。
一日頭と体を散々使った反動が来たのかな、と頭の片隅で思う頃には。
すっかり眠気が全身に回っていて、七生はゆっくりと目を閉じた。
■東雲七生 > 「………。」
明日は何をしよう。
そんな平凡な、ありふれた悩みを胸に。
東雲七生はゆっくりと眠りに落ちる。
真夜中になる前には目を覚まして、慌てて家路についただろう。
ご案内:「浜辺」から東雲七生さんが去りました。