2017/02/12 のログ
ご案内:「浜辺」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > 冬の浜辺は思ってた以上に寒かった。
ふるふると小刻みに震えながら、七生は手に持っていた本の表紙を眺める。
「たまには、万が一の可能性にも賭けてみないと……!」
七生が持っている本は異邦人街の古書店で見つけた古い魔導書だった。
居候先の家主で、七生の居場所でもある深雪の力を封じているリボンをどうにかするには、
少なからず魔術の心得が無ければならない。
そんな事を思い出すも、入学当初のテストでは魔術の「ま」すら扱えないという判定をされた身の上であるから、到底一筋縄ではいかないと七生自身、思っている。
「前に読んだ入門書は駄目だったけど、今度のは大丈夫なはず……!」
本の最初の方をパラ見した感じだと、遥か昔世界に蔓延る悪を打倒すべく立ち上がった勇者一行の英雄譚を模してあるらしい。
表紙にも物々しい装備に身を包んだ勇者と、その仲間たちが描かれていた。