2015/06/16 のログ
ローザヴィ・クロン・天塚 > http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploda/src/aca241.jpg

「えっ そうなの?いつも出てきてーって騒いでいたからだめなのかしら…」
「かみさまはめんどくさいおんなみたいなかんじなのね」

こくこく頷きながら、聞きかじりの言葉を使ってみる。ちゃんとした意味はわかっていない。
じゃあこんどはもうちょっとシチュエーションを考えてみよう。
そう話し、まだ賑やかな境内を歩く。出店からいい匂いが漂うけれど、我慢。
ひとつごひゃくえんだのはっぴゃくえんだの、あっという間に一月の生活費がなくなってしまう食べ物など…………

……………………たべたいなぁ
ぽやっと考えたそのとき、舞い降りる綿菓子の袋。
抱きかかえるように捕まえる。

「ひゃー?!な、なんでたべたいってわかったの?!すごいわ!やっぱり悪魔なの?!」

自分が願い事をしているとき、うっかり混じってしまった言葉は無自覚だったので目を丸くする。
興奮気味にきらきら瞳を輝かせて、素直に袖をまくって、まっしろくてふわふわなものを小さくちぎった。

「ひゃー…わたしね、出店のわたがしってたべるのはじめて!おおきいのねぇ」
「んむ…あまぁい!おいしいー!!くもをたべてるみたい!」

おもいっきり口にほおばって、幸せそう。赤くなったほっぺを押さえる。
道行く人が振り返るくらいにはしゃいでいた。

「五円いれたから、かみさまがつたえてくれたのかなぁ…ありがとう!」

秋尾 鬨堂 > 「…神様は、キミよりは複雑な好みをしているというだけかなあ」
5円分のご利益も、五百円分のご利益もその財布から出たものだ。

指にもひっつくから、水に濡れたハンカチで拭くように。
今回は水場が近くにないのでウェットティッシュで代用。
わたがしの心得を伝授しつつ、石段を降りていく。

「それに僕が悪魔なら、今頃綿菓子のかわりに魂を戴いている。」
悪魔のマシンの前に立つ。
「ちょっとだけ、人の好意というものを信じてみたくなるだろう?」
肩肘をついて。もう夕暮れは落ちきる寸前、男の顔はシルエットしか見えない。

停車中のボンネットを、運転席側に滑り跨ぐ。
あまりにも大胆かつ無軌道な動きは何らかのパフォーマンスを疑うが――平常運転!

「送っていこう。そろそろ、夜になる。」
開かれる助手席のドア。

ローザヴィ・クロン・天塚 > ウェットティッシュを受け取るのもおそるおそる。
素手で触れてしまったらびりびりさせてしまいそうで。
うまく受け取って手をぬぐう。

「あなたが本当に悪魔で、わたしのなかに魂がちゃんとあったら、五円とお菓子のお礼にあげてみてもいいのだけど」
「手のふきかたまで教えてくれる人は、悪魔になるのは難しいとおもうわ」

くすくす笑う。すっかり信用しているようで。
それでも夕闇で色を奪われているその姿は少しだけ怖い。
…怖いけど、怖くはない。
悪い人ではないと思うから。

「ふふっ それだと向こうに回るの早いの?ミュージカルのやくしゃさんみたいよ」

開かれたドアの向こう、助手席にちょこんと座る。
気分はちょっとお嬢様。きれいな車に乗って、助手席に座らせてもらえるのだ。

そしてにこにこ隣の青年を見上げるのだった。

秋尾 鬨堂 > 「持ちかけておいてなんだけど」
見上げられた顔は、とてもやさしく微笑んで。
「ふふ、ずいぶんと安いなあ…もう少し自分を大事にしよう。…ああ、シートベルトはしっかりネ」
役者と例えられた身のこなしは、あくまで軽やかなままで。

キーが回る。目を覚ます。
なくしていたものは何だ?
この日が落ちるとともに、帰ってきたものは何だ。
獰猛な叫びが、まだ押し殺されて鉄の心臓の中にある。

神杜峠下り線。まだまだ、祭客で道は空いているとは言いがたい。
「少しだけ、飛ばすから」
アクセルが踏み抜かれる。
ゼロヨンでもやっているのかという急加速で、今夜、公道に踊り出る―マシン!!

ご案内:「常世神社」から秋尾 鬨堂さんが去りました。
ご案内:「常世神社」からローザヴィ・クロン・天塚さんが去りました。
ご案内:「常世神社」に轟豪三郎さんが現れました。
轟豪三郎 > 早めに寝ようと布団に潜り込んで目を瞑ったはいいものの眠れなかった。
こういう時はあれだと一昔前のラッパーよろしくラジカセ肩に担いで神社までの石段をたどる。
そして鳥居を潜ったなら少し進んでラジカセ下ろし、片手の缶ビールのプルタブ起こして中身を飲む。

一気に半分ほど飲み干せばそれを少し離れたところにおいてラジカセのスイッチオン。
流れてくるのは某マイケルの有名な曲
「ぽう!」

そんな声を景気付けに出して軽快にステップを踏み始める。

轟豪三郎 > 趣味のサバゲーするには時間が遅すぎて仲間が集まるはずもなく、こうして罰当たりにも神社の境内でそれなりの音量鳴らして踊りだす。
最近腹も出てきたことだし一石二鳥と、ダンスの授業にもいいしと一石三鳥。
軽快に踊りだすビール腹は見られた時のことなんざ知ったこっちゃねぇとばかりに踊る。

「すりーr…ゲェッホっ!」

テンション上がって歌詞歌おうとすると謎の力で歌えずに噎せた。
それでも踊る動きは止めずに踊り狂う。
「ほおおう!!」
境内で奇声を上げながら踊り狂う教師、生徒や同僚に見られたら恥ずかしい思いするなんて考えずにブレイクダンスも始める始末。

轟豪三郎 > 段々息が切れてきた、額に汗も滲み何でこんな事してるんだっけという思いも脳裏に浮かんでくる。
次に流れてきたのは無駄にセクシーな曲、あれこんなん入れたっけと考えながらも乗りに乗っているのでそのまま続行。
くねくねとシナを作り歩いて鳥居に向かい柱に抱きついてそのまま一人ポールダンス。

俺なにしてるんだろう、そんな思いが脳裏を掠める。
まぁいいやとそのままダンス継続。
セクシーな曲も終わって一息つこうとラジカセの下にくねくねしながら歩み寄る。 次の曲はバラードだった。

轟豪三郎 > ラジカセの下にたどり着くとスイッチオフ、バラードなんて踊れない。
腰に両手を当て肩で息をしながら暗い空を仰ぎ見て。
「はぁ…はぁ…痩せたかな」
喉が渇いたとダンスの犠牲にならぬよう近くにおいていた缶ビールを手にとって残りを一気飲み。
痩せるものも痩せない。

「ふぃー…ゲェップ」

ゲップかましてラジカセを屈んで取り、肩に担ぐと帰えろうかと歩き始める。
風呂沸かしておいて正解だったと帰った時の風呂に思いを馳せながら石畳を降りていく。
今日の授業はこれにしようとも考えながら。

ご案内:「常世神社」から轟豪三郎さんが去りました。
ご案内:「常世神社」に射美 音糸さんが現れました。
射美 音糸 > 毎月十五日に斎行される定例の月次祭。
いわゆるお祭りであり、出店も並ぶ。

出店は月々に増えており、月一回のお楽しみイベントである。
彼氏もいなければ、友達もいない私には特に関係ない行事ではあった。

そう、あの時までは。

射美 音糸 > 「今月も夢の島状態だわ、ハッハッハツ」
「……はぁ~」

誰も居ないことを良いことに高笑いをしてみれば、大きくため息をつく。
生活委員会に所属してからというものの、こういった清掃業務は専ら射美に仕事が回ってくるといった状況だ。

射美 音糸 > 噂では落第街の人たちが出店をだして、収入源にしてるとか何とか。
後片付けもしてほしいものである。

「んじゃ、パパっとやっちゃいますか~」

70リットルのゴミ袋50枚を片手に、今日も射美音糸の戦いが始まるのだった。

ご案内:「常世神社」から射美 音糸さんが去りました。
ご案内:「常世神社」に麻美子さんが現れました。
麻美子 > 石段の最上階に腰掛けて、学園を見下ろす。
日はすっかり落ちて、電灯の光がキラキラと輝いている。

『……あの2人、上手く行ったッスかね。』

頬杖をつきながら、ぼんやりと眼下の学園を眺める。
傍らにはどこかで買ったらしい炭酸飲料が置かれているが、
ひとくちも飲まれていないどころか、開封すらされていない。

『麻美子が譲ったんスから、上手く行ってるッスよ。』

そうぼんやりと考えつつも、
石段に腰掛けたまま動かない。

学園の光は、キラキラと輝いていて、
自分の居る真っ暗な場所とは、異世界のように感じられた。

麻美子 > 『もう遅いッスから、帰るッスよ。』

さっきから何度もそう考えてはいるものの、
結局、立ち上がる事もせず、
ただぼんやりと眼下の学園を眺めている。

まるで、誰かを待っているように。

『少女漫画のヒロインが何かあった時にすぐに家に帰らないのは、
 追いかけて来てくれるのを期待してるから……ッスか。』

今の自分がまさにその状況な気がした。
夏の夜の風が、くすんだ金色の髪を弄ぶ。