2015/07/11 のログ
ご案内:「常世神社」に石蒜さんが現れました。
石蒜 > 気がつけば神社、どうもあてもなく歩いているとここか、あの祠に足が向いてしまうらしい。
まぁいい、安心できる場所を探していたところだ。慣れた足取りで鎮守の森の、いつもの場所へ。

石蒜 > ここだ、ご主人様と出会った場所、私が石蒜になった場所。
私が、人を辞めた場所。
後悔がないと言えば嘘になる、だがそうしなければ私は死んでいた。つまり他に道はなかったわけだ。
そして今も、他に道はない。ご主人様に付き従う他に、道はない。

石蒜 > 地面に腰を下ろし、懐を探る。さっき焰誼にもらったたい焼きを取り出した。
飲食が不要となり、体が受け付けなくなった石蒜に、食べられるかもしれない、と渡された特別製のたい焼き。
本当に食べられるかわからないが、捨てるのも気が咎める。
恐る恐る、少しだけかじり取る。

石蒜 > 生地とあんこが、舌に触れる。甘い……。特に不快感は無かった、甘すぎるような気もするし、火で炙ったような余計な風味も感じる。だが不味くはない。
噛んで、飲み込む。胃に落ちた感触は無かった、単なるエネルギーの塊らしいから、吸収されたのかもしれない。

石蒜 > 「……美味しい。」ぽつりと、声が漏れた。
美味しい、最後にそう感じたのはいつだっただろう。この世界に来てから、疲れと不安でろくに食事の味も覚えていない、ただ栄養を取るだけの行為になっていた記憶がある。
だから最後の美味しい食事は元の世界に居た時のものだ。
師匠や道場の仲間は今頃どうしているだろう。
楽しかった思い出や何気ない日常を思い出して、涙ぐむ。

石蒜 > そして、自分のために、気を回してくれる人間の存在。畝傍、風間さん、白崎さん。とそこまで思考が進みそうになって、押しとどめる。

「私には、私にはご主人様だけだ、他には何も要らない。もう、手遅れなんだ。何もかも……。」言い聞かせるように、呟く。

石蒜 > 残りのたい焼きを「…………。」捨てようとして、思いとどまる。流石にもったいない。
だから、こうしよう。たい焼きをもった右手から漆黒の液体が滴り、たい焼きを飲み込んだ。これで完食。
「る、らら……♪ふん、ふふん……♪」楽しそうに/悲しそうに、嬉しそうに/辛そうに鼻歌を歌いながら、その場を歩み去った。

ご案内:「常世神社」から石蒜さんが去りました。
ご案内:「常世神社」に春日 真央さんが現れました。
春日 真央 > (夜の神社は静かなものだ。縁日でもない日に訪れるものなどそういないのだろう。空気がしんと済んでいる。参道を外れて歩く少女の足の下で、踏まれた砂利が音をたてる)
も少し、涼しいと良かったな。
(つぶやくが、暑そうな様子は見えない。肌もさらさらと乾いている)

春日 真央 > (息苦しい、とでも言うようにふっと息を吐く。空を見上げながら鎮守の森へ向かってゆっくり歩いている)
……夜歩き、自由にできるのって、気楽だけど。
(ふと足を止め、片手に握りしめるよに持っていたスマホを操作し、何かを打ち込む)
うん。メモ。

春日 真央 > (画面から目を離すと、再び歩き出し、森のなかに入る。光が届かない、ということはない。それでも、ずいぶん暗くなる。木々の隙間から参道へ視界がぎりぎり通る辺りまで入ると足を止め、樹の幹に触れようと手を伸ばし――その手を止めると、スマホのバックライトをつけて、照らした。そこに目立って何かが居ないのを確認して、やっと手をつき、寄りかかる)
ちょっと、疲れるかな。思ったより。授業も、だけど。
(緑の気の濃い空気を肺に吸い込み、深呼吸して、軽く目を閉じる)

春日 真央 > (静けさの中で目を閉じて呼吸をしていると、何かが身体の中に満ちていくようで、僅かに入っていた眉間の力が抜けていく。まるで、眠っているように力の抜けた表情。鼻が慣れてしまえば、木の匂いもそれが当たり前のよう、感じなくなっていって、呼吸もゆっくりとしていく。しばしそうして目を閉じていたが、眉間に再び、今度ははっきりと力がこもり、不安そうに目を開けた)
限界。
(暗い場所にいるのに、それでも目を閉じて視覚が遮断されている恐怖が湧いて、スマホを握る手で胸を押さえた)
……暗いの、慣れたらも少しうまく使えるようになるのかなあ。

ご案内:「常世神社」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 今日はいつものルートで、っと!
はい、到着ー。

んー、やっぱ夏場はこの時間でもちょっと暑かったけど、この辺はいっつも涼しいなっ。

(勢いよく神社の石段を登って来た少年が一人。
 首にスポーツタオルをかけ、Tシャツにハーフパンツといったラフな服装である。
 額の汗をタオルで拭いながら、やや大きな独り言を漏らす。)

春日 真央 > (足音や特に潜めているのでもないのだろう少年のつぶやきが空気を揺らす。静かな場所では音がよく伝わって、それでも何かの物音や人声かくらいの判別で、少女の耳に届いた)
誰か……来たのかな?
(特に人の立ち入りが制限されている場所でもないだろう。その気配に惹かれるよう、参道へ向かって歩く。それほど境内の奥まで入っていたわけではないから、森を抜ければ、石段が見えるあたりに出るだろう)

東雲七生 > (森から出てきた少女から見えるのは、少年の横顔だろう。
 同じ年頃の少年たちよりも頭一つ分ほど低い背丈に、月明かりでも分かる赤い髪。
 そして幼さの残る顔立ちは小型の獣っぽさを感じるかもしれない。)

にしても、結構汗かいちまったなー
……いつも通り、少し乾かしてから戻るかね。今日は誰も居ないんかな。

春日 真央 > (森を出て、少年が十分視界に入るところで足を止め、月明かりの下の人影に、眼鏡の下の目を眇めて姿を見る)
ありゃ。
(同性の同世代に比べれば背が低いのかも知れない、けれど異性の自分よりは高い少年。髪が赤く見えたのは目の錯覚かと、眼鏡をずりあげて目をこする)
…えーと、います、はい。
(スマホを持つ手を、授業で指名されたかのように挙手して、淡々と存在を告げる)

東雲七生 > ふへっ?

(素っ頓狂な声を上げて、勢いよく少女へと振り返る。
 元来大きな目を更に見開いて、驚きを表していた。)

あ、ああ。人居たのか……静かだったから誰も居ねえのかと思ったわ。
悪い悪い、勝手に驚いちまってさ。

(しかし、すぐに少しだけバツの悪そうにはにかむような笑みを浮かべた。)

春日 真央 > (少年の様子に、目を丸く開き、何度か瞬きして、知れず、唇に笑みが浮かんだ。目は細められて下がり、笑っているような、眠たがっているような表情で)
いえいえ。夜ですし。急に人出てきたらびっくりするの仕方ないかなって。
(止めた足を再び進めて、会話のしやすい距離へ近づいていこうと)
えっと…生徒、ですか?

東雲七生 > 俺?
そうだよ、東雲七生。一年。
神社には日課のランニングの途中で寄ったとこ。

(簡単に自己紹介をして、最後に軽く会釈と笑顔。
 何故だか真っ当な相手と普通に会話をしたのが懐かしく思えた。
 両手でタオルの端をそれぞれ掴んで、軽く首を傾げる。)

えっと、あんたも生徒?っつーか、同級生かな?

ご案内:「常世神社」に頸城 陸さんが現れました。
春日 真央 > あたしも、一年のハルヒです……うん?
(少年の名乗りを聞き、自己紹介を返せば、なんとなく見覚えがあるような気がして、不思議そうに瞬きして)
そですね……同級生です。
(立ち止まると、ぺこりと頭を下げた)
ランニングですか。暑いのに。
(半分開かれたままになる口。続きこそ言わなかったものの、物好きなと、表情が口ほどに物語っていて)

頸城 陸 > ゆらり、石段を登る。
夏にしては珍しい涼しい夜とは言え、辛いものは辛い。
あー疲れた、とでも言いたげに小さく息を吐くと、聞こえてくる声が二つ。
一つは聞き覚えのある少年の声、もう一つは、聞き覚えの無い少女の声。
なんとなく気になって、石段を登る速度を上げてみた。

東雲七生 > はるひ……?

(聞いた覚えのあるような、ないような、と首を傾げて。)

はは、好きなんだ、体動かすのがさ。
だからほぼ夏も冬も暇な時は毎日走ってるよ。

(物好きである自覚はそこそこあった。
 軽く頭を掻きながら苦笑を浮かべる。自分も隠し事の下手な方だけど、この少女も中々だな、と思いつつ。)

春日 真央 > (石段の方から、音が聞こえてくるようで、首を傾げつ視線を向ける)
こんな時間に?
(全く人のことが言えない感想を漏らすが、まだ姿が判然としなくて東雲に視線を戻し)
苗字、ですよ?ハルヒ。ハルヒ・マオです。まだ、ここに来て2ヶ月くらいしか経ってないんですけど、同じ学年なら同じ授業もあるかも、ですね。
(穏やかに笑みながらも、何か引っかかるものを感じているようで、時折首を傾げ)
………毎日散歩しないと健康に悪い的な。散歩は必須的な?
(少し口ごもりながら、何か言いたそうに、質問を投げかける)

頸城 陸 > ふらり、石段を登る。
自分は身体強化系の異能の持ち主ではあるが、素の体力ははっきり言って高くない。
むしろ無いと言ったほうが良いのかも知れない。
体力つけたほうが良いのかな、などと考えつつ、石段を登り終える。
呼吸を整えて、声の方を確認。
暗がりの中、何とか見つけたのは二つの人影。
「……えー、と。こん、ばん、は?」
首を傾げつつ、挨拶をしてみた。

東雲七生 > 苗字か!
えっと、春の日差しって書いてハルヒ?
同じ授業あったっけかなー、何か聞き覚えがある気がするけど。

(得心いった様に手を叩く。)

あ、いや。別にそういうわけじゃねえよ。
何て言うか、じっとしてるのが性に合わねえんだ。そんだけ。
 
(苦笑しつつ首を振った。至って健康体である。
 その後同様に、石段の方を見る。見れば見覚えのある顔が。)

あれ、頸城!お前も来たのか、散歩?

(ひらひらと手を振りながら挨拶に応える。)

春日 真央 > そですよ。春の日でハルヒです。うーん、大教室の授業で一緒だったかもですね。あたし、忘れっぽくて。
(とんと、軽く自分の頭を指でつつく)
………散歩しないとストレスになるから、毎日散歩できないなら飼っちゃいけないって。
(口ごもっていた、東雲に感じていた印象が、ぽろぽろと口から出ていた。誤魔化すよう、かけられた声と、東雲とのやりとりを聞き、頚城にしっかりと顔を向け)
こんばんは。生徒、ですよね?
(東雲の反応からそうだろうと推測しつつ、語尾が少し上がるだけの疑問形で確認し)
デート、とか?
(その後に続けた言葉は、しっかりと疑問形だった。表情は眠そうに平坦なままで。)

頸城 陸 > 「……そんな感じ。暇、だったからね」
東雲の問に、手を振り返して答える。
彼とは以前も神社であった記憶がある。
彼は、よく来るのだろうか。
自分の目からは、あの赤毛の少年は神仏に興味があるようには見えないので、何か別の理由があるのだろう。
少し考えて、多分散歩コースなんだろうな、と勝手に決めて納得することにした。

「……あ、うん。ここの生徒。一年の、頸城陸」
小さく手を振って、少女に名乗る。
「……デート、って……えっ、と。誰と、誰が?」
続く問に、首を傾げて尋ね返した。

東雲七生 > 俺も覚えてないから、もし一緒だったとしてもお相子だな。
え?別に、ストレスってほどでも……え?飼う?何を?

(何だか妙な印象を持たれているのにはまだ気付かす。
 ただ、首を傾げるだけに留めた。)

デートの待ち合わせだったか!
えっと、悪い悪い。邪魔だったら俺らもうちょい遠くで話するけど。

(春日の言葉にハッとなって頸城を見る。
 相手はまだ来てないよな、と確認しながら辺りを見回し、ちょっと背伸びをして石段の下まで確認している。)

頸城 陸 > 石段の下を確認する東雲に、盛大に溜息を吐く。
「……いや、違うよ?……僕、彼女いないし」
自分は彼女いない歴=年齢である。畜生。
「……だから全然、気にしなくていいよ」
言い終えて、軽く頭を掻いた。

春日 真央 > 若年性な感じの疑惑を言われるのが自分だけじゃなくてほっとしました。
(心底と言った、眉を下ろしたほっとした笑顔で、お相子に同意する。胸まで押さえて)
子犬を。だから、そういう生き物なのかなあって、思ったんですけど。
(あなたがと、指を指しそうになったが、途中でやめて指を握りこみ、首を傾けて視線で東雲のことを言っていると示す)

あたしも、一年のハルヒです。よろしくお願いします。……もう、授業で一緒してるかもですけど。
(目を閉じそうに瞼を下ろしたごまかしの半笑いで、初対面ではない可能性を一応口の端に乗せ、そのまま、頚城と東雲を順に指さし)
デート、かなって。
(素早く、くるくると移り変わる表情と動きに、やはり頭の中で子犬を東雲に重ねながら、誰と誰のことを言っているか、示した)
ありゃ、違ったんですか。

東雲七生 > あ、そっか……そうなのか。
なんか、ごめん。俺もさ、彼女居ねえんだ……。
大丈夫、お前だけじゃないから……。

(溜息を吐いた頸城を見て、申し訳なさに包まれる。
 一回り身を小さくして謝りつつ、慰めの言葉を掛けた。)>頸城


まあ、誰も同級生の顔全員覚えてなんかねーだろうしさ!気にしなくて良いと思うぜ?
それより、子犬?別に飼ってねえけど……て、まさか、俺が犬っぽいとかそういう意味……?

(まさかな、と半笑いで確認する。
 そしてその後指をさされ、頸城と春日とを交互に見て。)

いやいやいや、ないないない!何で男とデートしなきゃなんねーのさ! >春日

頸城 陸 > 「……あ、そう、なんだ」
良かった、仲間だった。小さく安堵の息を吐く。
「……いや、なんかこっちもごめんね。……そういうカミングアウトさせちゃって」
申し訳さそうに、そう言って。


「うん、宜しく、ね。……まぁ、僕地味だから、多分一緒でも覚えてないと、思うけど」
言って、小さく笑う。
「……いや、僕ら二人共男なんだけど」
東雲と自分を交互に指差して。
……冗談だろうか、それともそう言う趣味の人なんだろうか。

春日 真央 > 四六時中同じ授業受けるんじゃなきゃしょうがないですよね?うーん、でも、東雲…くんのことはどこか別のとこで記憶にひっかかっているよーなそうじゃないよな……まあ、いいか。
(年下との認定を見た目で下して呼称は「くん」で落ち着き)
東雲くんが。子犬みたいだなって。さっき見た瞬間から。
(笑みやからかいと言った表情を一切浮かべない、坦々とした表情で、まさかを肯定する)

(己がさせたに等しいカミングアウト大会を感慨薄い顔で眺めて)
いえ……一応、冗談のつもりで言ったんですけど。なんか、滑ったボケを解説するのって、悲しいなって。てゆか、ツッコミ不在かなって、思ってました。
(男だと主張する頚城に、わかってますよと一応主張する。困ったように眉を下げながら)

東雲七生 > 良いんだ、気にすんなって頸城。
誰だってそういう時期があるというか、普通そうだから。うん。

(俺だっていずれは、と小さく決意を固めつつ。)>頸城


え?そう?俺何か目立つような事したかな……。

(普段目立たない様に意識してる分、記憶に引っ掛かってると聞けば少し気になってしまう。
 くん付けで呼ばれるのは特に気にしていないようだ。)

あ、そ、そう……子犬……。しかも真顔で言う……。

(まあ、笑顔で言われても反応に困るし、
 可愛いから、とか言われたら輪をかけて困るのだが。)>春日

頸城 陸 > 「……だよね。うん、頑張ろ。何を頑張ればいいかよくわかんないけど」
言い終えて、親指を立てる。
……いずれは、出来るのだろうか。本当に、出来るのだろうか。
心の中は、不安で一杯だった。

「……あ、それは僕もなんとかなくわかる」
春日の言葉に、頷いて同意する。
確かにこの赤毛の少年は動物に例えるなら子犬、だと思う。
表情がころころ変わるところとか、色々と。

「……あ、そう、だったんだ」
どうやら冗談の方だったようだ。
小さく安堵の息を吐く。
「な、なんか、ごめんね」
……ツッコミ不在、確かにそうかもしれない。自分が頑張ってみるべきだろうか。
などと、考えてみる。

春日 真央 > 目立つかも、ですけど。元気いいから。
(先程から見ていた東雲の様子をそう評して答え、うーんと首をひねるものの、話を振った方はまあいいかで自分の中の引っ掛かりを片付けてしまった様子)
第一印象でした。耳が長くて走り回る子犬。元気で、いいじゃないですか?
(一つひとつ丁寧に頷きながら、己の抱いていたイメージを解説する。やはり、坦々とした表情で。同意を得れば、味方を得たようで、ねえ?と首を傾けつつ頚城に確認の声をかけた)
この中だと、東雲くんが有望かなって思ってます……ツッコミ担当。
(元気だからと、真顔で、頚城にもう一度の同意を求めて)

……あ、えーと……あたしもいませんよ?彼女。
(少年同士の会話に混ざろうと、遅れて主張してみる。肩の高さで挙手をして)

東雲七生 > 大丈夫大丈夫、何とかなる!
きっと、うん……女子もほら、学校にいっぱい……居るから。

(段々と言葉に力が無くなってくる。
 自信が無くなって来たのだろう。不安そうな顔で春日を見た。)

な、なあ。春日もそう思うだろ?
……てか何だよ、お前ら2人揃って人を犬みたいだなんて言ってさあ!

(言いたい放題言いやがって、と眉を寄せて口を尖らせる。
 不満げだがやっぱりどこか子犬じみて見えるだろうか。)

って、え?ツッコミ?何で俺が!
つーか春日に彼女が居ないのはそりゃそーだろ!いや、別に恋愛の形なんて人それぞれだと思うけど!

頸城 陸 > 「あー……うん。いるけどさ。でも、その内何人が、彼氏持ちなんだろう……」
力ない声で言う。どんどんネガティブになってきている気がする。

春日の声に、数度頷く。
先ほども言った通り、その件に関しては特に異論は無い。
「あー、まぁ、そうかも知れない、ね。突っ込みは元気が命、っぽいし」
自分がテンション低めに突っ込むよりは、彼のほうが向いているような気は、する。
「……うん、やっぱり東雲くんが一番ツッコミ向きだよ」
春日に突っ込みを入れる東雲を見て、軽く頷く。

「……あ、そういう感じの人、なの?」
恋愛の形は自由だし、色んな人がこの学園には来ているのだから、そういう人もいるのだろう。
……突っ込みを頑張る、という考えは軽く消え去っていた。

春日 真央 > いえ、あの、あたし一応女子なんで、そんな目で見られた時すごい反応困るんですけど。幼なじみ属性とかだったらここで「あたしがいるじゃない」とか言えたんですけど……ごめんなさい。

(東雲にの視線になんだか縋るようなものを感じつつ、けれど彼らの将来性についてどう請け合うべきなのか、迷った挙句、とりあえず、頭を下げておいた)

犬じゃないよ。子犬。

(「子」が大事と、子犬にもツッコミ担当にも同意を得られたものだから、なんだか強気になってきて口調が砕けてくる)

スピードと、元気が大事。
いいじゃん。ツッコミ貴重なこんな世の中じゃ、「ツッコミ担当」は就職に有利かもしれないし。

(真剣な表情でツッコミスキルの重要性を説いたが、二人の言葉に半笑いになって)

や……混ざってみようかなって思っただけなんですけど。てゆか、やっぱり、不在……。

(二人を行ったり来たりした視線が恨めしさを帯び、特に、頚城に向いた時、恨めしげな色が強くなった)

東雲七生 > それを……言うな……。
春日も……謝らないでくんない……。

(頸城と春日の言葉にテンションダウンに拍車が掛かる。
 そもそも普段の生活中にそんな風に異性を見た事はあんまり無いのだが。)

何で子の部分を重要視するんだよ!俺がちっちゃいから!?ねえ、ちっちゃいから!?
一応これでも中学出てるんだからな!?
ていうか頸城も何か言ってくれよ!全面同意してんなよッ!?
ツッコミ担当で就職する気なんて更々ねーの!単位貰えるならまた別だけどさ!!

(果たしてそんな授業があったかどうか。)

ていうか、デリケートな話題だからツッコむにツッコめないんでしょ!!
もしこれで春日がそういう嗜好の人だったら俺らトンだ失礼者だから!

頸城 陸 > 「……いや、別に謝らなくていいと、思うよ?春日さんにもほら、選ぶ権利とか、あると思うし」
言い終えて、すごく失礼な事を言っているような気がした。
……気にしないことにしよう。

「大丈夫だよ、その内、その内なんとかなると思うから……」
根拠の無い言葉で自分を慰めてみる。

「あー、確かに。突っ込み担当、この学園には少ない気がする」
この学園で出会った人達は、マイペース人間ばっかりだ。……勿論、自分も込みで。

「……単位貰えるんなら良いんだ」
などと、小さく呟いて。
「……いいじゃない。地味とか無個性とかいてもいなくてもいい奴とか言われるよりは何倍も幸せだと思うよ、僕」
食い気味にこちらに助けを求める東雲に、自嘲混じりの笑みを浮かべて言葉を放つ。

「……な、なんかごめんね?」
恨めしげに視線を向けてくる春日に、頭を下げて謝罪した。

春日 真央 > 選んだわけじゃないって言うか、なんかすごい、対象外だった感じを受けてたって言うか。……まあほら、平均寿命考えるとまだ余生の方が断然長いし、焦ることないんじゃないかなって。

(場の雰囲気が暗くなっていく気がして、拳を握って、元気づけるよう、珍しく元気そうに見える笑顔を浮かべてみる)

身長じゃなくて……動きと、反応と、言葉?てゆか、ちっちゃいかなあ?

(東雲と頚城、また東雲と、順に目を動かして二人を見比べて。けれど、ふたりとも見上げる相手に変わりはないから首を傾げる。反応に、やっぱりなどとつぶやきつつ)

漫才部で、単位取ってみるとか。

(声を潜め、真剣味を帯びた声で勧める。問題は単位と、頸城の小さなツッコミで認識したようで。彼女いないへのツッコミなしに対する二人のそれぞれの反応に、やっぱりテレビ的なツッコミは東雲の方なだなあなどと考えながら)

(けれど、自嘲気味な頸城の言葉を聞いて、目を見開き、じいっと頸城の顔を見上げた)

……良い言葉だと、思うんですけど。

東雲七生 > あー、じゃあさじゃあさ、もし、というか軽いノリで良いからさー。
春日から見て、俺と頸城ならどっちの方がモテそ……止めよっか、選ばれなかった方が死にたくなるなコレ。

(良い事考えた、と言わんばかりの表情から一変してこの世の終わりみたいな顔になる。
 そもそも異性から見てモテそうならとっくにモテてるだろう。たぶん。)

っつーか、別にツッコミが必ず必要なわけでもねーだろって。
良いじゃん普通に駄弁れば!何でボケようとしてんの!?
そりゃあ、単位貰えるならちょっとは考えるけどさあ、でも別にそんな事で単位貰えても嬉しくねえなあ……。

(はぁ、と溜息を吐いて肩を落とす。
 別に自分がツッコミに秀でているだなんて、これっぽっちも思っていないのだ。)

動きと、反応と、言葉。
なんつーか人を子犬にしてみたりツッコミにしてみたり、じゃあなんだ、子犬はツッコミ力があるって言うのか!
漫才部ったって、漫才って一人でも出来たっけ?俺、あんまりお笑いとかそういうの詳しくねえんだけど……。

(ほぼ素の反応なのだが、何故かツッコミとして評価されている現実がとても解せなかった。
 仔犬扱いされるよりは幾分かマシ、とすぐに思い直したが。)

頸城 陸 > 「……やめて。その問は、やめて」
悲しげな目で、東雲を静止する。
……もっとも、自分が止めずとも止めていたみたいだが。
まぁ、止まってよかった。これ、悲しみしか産まない質問じゃないか。

「……漫才部、あるのかな。まぁ、無ければ作ればいいんだろうけど」
でもこの学園の豊富かつ無駄に自由な部活のレパートリーならもうありそうな気もする。

「……そう、かな?」
こちらを見上げる春日に、意外そうな顔をする。
良い言葉、そんな事を言われるのは初めてだ。
……どう言葉を返せば良いのだろうか。少し、悩んでしまう。
悩んで、答えが出なかった。
「……何で?」

春日 真央 > (へにゃっと眉が下がり、困った半笑いを浮かべる。やめようと東雲自ら取り下げてくれると、明らかにほっとため息を付く)

ボケとツッコミは関西の必須教養だって昔の友だちが言ってたから。漫才で単位くれたら、適性ある人には異能の授業より楽かもなあって思います。

(肩を落とす様子に、さすがに少し気の毒に感じ、慰めるよう手を伸ばすが、手は東雲の頭のあたりをうろうろしただけで、少女自身の頭の上に着地して髪をいじる)

まあ、まとめて言うと、元気って言うこと?漫才は一人じゃ出来ないから、相方を見つければ恋が生まれる日もあるかもしれないよ?

(ファイト、と。まだ見ぬ相方をアピールポイントとして、励ましているのか今ひとつ見えにくいのんびりした口調でおすすめしてみた)

(こちらを見下ろす頸城の驚き混じりの言葉に、はいと頷き。悩んでいる間、多少の沈黙が落ちようと焦れた様子なく)

無害って、ことじゃないですか。いいことじゃないですか?

(問いに答えを返す少女の瞳は、酷く不思議そうだった)

東雲七生 > 言われんでも、やめるわ。

(そう答える東雲の顔は悲痛さに溢れていた。
 我ながら酷い事をしかけたものだ、と深く深く反省する。)

新しく作るって、そこまで意欲的じゃねえよ!普通に授業で単位貰いてえよ!?
つーか、別にツッコミなんて居なくて良いだろっていう部分はスルーか!いいけどさあ!

(声を張るのも疲れるんだけど、とタオルで額の汗を拭った。
 このままこの調子で話していたら帰りの体力を持って行かれそうだ、と内心で冷や汗ものである。)

てか俺関西人じゃねえしッ!
別にそんな必須教養要らないから!卒業して漫才で一旗揚げようとかも思わねえしっ。
無理やり恋人の話題と絡めて来なくて良いし!何で異性の相方を探す方向でまとめようとすんの!

(また、溜息。いよいよ疲労が本格的になりつつあるようだ。
 ちょっと休憩、と言い出したいのを堪えて二人の話を聞く。
 何だかんだで、話してること自体は楽しかったから。)