2015/07/19 のログ
■谷蜂 檻葉 > 「『そのまま木の高さまで』!」
この辺りにない、木の香りで気を引けばその光は一度檻葉の傍を周り、再び勢い良く柱に巻きつかんばかりに回転しながら昇り、土の柱もそれに合わせてグングンと伸びていく。
―――視覚的に、【自然霊らしきもの】が見え始めていた。
使っているのが自然に潜む妖精だったから見えなかったというわけでもない。
家の掃除に、ちょっとした思いつきで 家付き小人《ブラウニー》を呼んでみた事があったが何も起こらず、失敗したかと思い軽く掃除をして一夜を明かすとやっていないところまでしっかりと掃除がされていた時があった。
では見落としていただけかと思いまた使う。
しかし見えないままで一夜を明かすと再び掃除が終わっていたので首をひねっていたが、自然霊たちを認識できるようになってから、ブラウニー達も、ごく小さな蝋燭のような光として認識ができるようになっていた。
「『伸ばし終えたら、崩して』」
それに合わせて、指示の必要な数が減ってきたのを感じる。
以前であれば全てがコレで崩壊するようにして土砂を撒き散らせながら潰していたが(というより、思い切りそれで土まみれになった) 今では地面に染み込ませるようにしてかき集めた土を静かに戻していく。
■谷蜂 檻葉 > (本当に、おとぎ話の魔法使いみたいね。)
嘆息するようにして、元通りになった剥き出しの地面を見つめる。
最初にこの島に来た時は魔術の存在にすら懐疑的だったのに、まる1年で随分変わったと自分でも思う。
来年にもなれば、さらに今の自分では考えられないような変化が待っているのだろうか?
「鬼が笑う、か。」
少しばかり真剣に考えそうになったが、すぐにそれも思考の外へ捨てた。
この島でそういう事を考えるのは、1ヶ月前でも遅くないほどに不思議な出来事だらけだ。
■谷蜂 檻葉 > 「取り敢えず休憩っと」
境内に戻り、石造りの腰掛けに座って、
毎度予想以上にすり減らしている精神的な疲労感を取り除いていく。
もしかしたらこの感覚が、ゲームのMPみたいなものなのだろうか。
「ふー………」
【のんびりと、夜風にあたって休憩している……。】
■谷蜂 檻葉 > 「さて、帰りも走るぞー!」
やがてパッと立ち上がり、鳥居を駆け足で走り抜ける。
おおよそ目視できたら、そこからまた妖精術で"飛"ぼう。
そう決めて、ペースを調整しながら常世神社を後にする………。
ご案内:「常世神社」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
ご案内:「常世神社」にテオドールさんが現れました。
ご案内:「常世神社」からテオドールさんが去りました。
ご案内:「常世神社」に渡辺慧さんが現れました。
ご案内:「常世神社」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
■渡辺慧 > 「………………お、ぉ?」
携帯を耳に当て。神社の境内。その家のベンチに座り込んでいる。
「……いや、それ。大丈夫なの」
「…………うん。うん。……いや、うーん」
「……まぁ、無理するな、とは言っておくけど……」
「…………あ。明日は? ……いや、無理ならいいんだけど」
「……うん。……うん、まぁ、なんにしても」
「お大事に」
電話をしているようだ。寝耳に水。
それが相応しいかのような声色で応対している姿は、少年にとっても予想外だったのだろう。
「……ふー」
携帯を暫し見つめ。
それをしまうと。
眩しげに、木陰から覗く太陽の光を見つめた。
■渡辺慧 > 待ち合わせ時間はもうすぐだ。
……まぁ今に来るだろう。
自分の準備はひどく簡単だったが……まぁ女の子というなら時間もかかるものなのだろう。多分。
……多分。わかりません。
■谷蜂 檻葉 > 「おーい!」
携帯をしまうのとほぼ同時。
いつもと違う、ジャージ姿の待ち合わせ相手が駆けてくる。
社の先に見える、人差し指大のサイズだった彼女は直ぐに等身大の大きさで立ち止まる。
「はぁ…っ、はー…… ……えっと、待った?」
肩にかけた鞄から取り出したタオルで顔を拭いながら、普通逆であろうセリフを吐く。
■渡辺慧 > 「…………ん」
眩しげな視線をそのまま、その声の相手に移し。
「……おぉ、スポーティ」
ジャージ姿。……運動する気満々だ、いや、そうではなくとも謎の気迫を感じる。
……いや、服装的に言えば、いつも通りな自分もどうであろうかなとは思わなくもないが。
「お約束で言うべきだろうかね」
「『いいや、来たばっか』」
実際に……ここについたのはつい先ほどだ。
のんびり歩きながら。のんびり、その夏の汗をかきながら。
■谷蜂 檻葉 > ちょっと休憩させて、と言って隣のベンチに座ってペットボトルホルダからミネラルウォーターを取り出す。
「そ、あーもう……ほんと暑いわね。これから海に行くって解っててもこの暑さは辛いと思わない?」
海に行くなら暑い日の盛りが良いのだろうけど、息の辛さは2倍増に感じてしまう。
今が曇りで、海辺で晴れなら最適なのだろうけど。
「それで、もう行くの? 他の人も呼んでる?」
少し座る位置を変えて木陰に入り、ゆっくり汗が引いていくのを感じながら尋ねる。
■渡辺慧 > 「それなら走って来なくてもいいのに」
苦笑しながら言う。そりゃ、暑くもなるだろう。
「まぁ、だからこその海、かな……」
隣に座ったその姿を横目で見ながら、暑さを感じる。
あぁ、夏。実に夏だった。
「来る予定だったんだけど。熱中症でダウンしたってさっき電話合った」
空をぼんやりと眺めながら、肩をすくめる。
その声音には少しばかり心配の色が混じった気もする。
しかし――。
本当に暑いねしかし。
そう思いながら、いつも通り。
頬を緩めた。
■谷蜂 檻葉 > 「こんなとこまで来るなら、ついでの一つでもあったほうがいいでしょ?」
ダイエット、だとは言わないけれど。
「そういえば海水浴、ってだけ言ってたけどノープランなの?」
『海に行く』 そのセリフはよく聞くが、行って何をするかと指折り数えてみると意外とやれることは少なかったりする。 互いの荷物的に、スイカ割りもなさそうだけれど。
パタパタとジャージの胸元を扇ぎながら誘いの相手の話に身を少し乗り出した。
「熱中症? 一人暮らし……よね、この島の人の大半って。大丈夫なのかしら、帰りにお見舞いに行く?」
連絡を入れられるぐらいなのだから、既に快復に向かっているのだろうが一人暮らしならなにか不都合でもあるかもしれない。 ―――昨年ひいた風邪の実体験だけれど。
「えっと、じゃあ兎も角二人だけならもう行きましょうか?」
■渡辺慧 > 「なんのついで、かは聞かないでおくよ」
「一応ね」
ノープラン。その単語に、暫し思考を巡らせ……。
「……あぁ!」
なぜか自信満々にうなずいた。
「だって去年一人で来たし。計画もくそもないし。来て疲れたら帰ったし」
なんか、もう。侘しい。こんなところでそんな侘しい過去を暴露しなくてもよかったのだろうか。
いや楽しかったんだけれども。
というか言外に、任せた、と言っているような気もしないでもない。
まぁ、しかしながら。
「……ビーチパラソルぐらいなら」
ベンチの下に置いてあったそれと、後一応のごとくのシートに目線を写し。
「そ、ぉ……だね」
「そうすっかー……」
ぼんやりと思考しながら。
ぼんやりとそう告げた。
「……ん。……それじゃ。今日は」
「よろしくおねがいします」
そう言って、やたらと丁寧ぶって。
頭を下げた。――もちろん、冗談気味の、それではあるが。――
■谷蜂 檻葉 > 「…………はぁ。」
全くの無根拠な自信満々の笑みに片手で顔を覆ってため息を付いた。
いや、予想可能というか。
この男が『計画をする』という事すら、正直イメージができない事に今更気づいた。
「慧ってものっっっっすごく、バ……幼……純粋よね」
二回言い含んで四重巻のオブラートに包んで笑顔を見せる。
親しき中にも礼儀あり、というよりは武士の情けだ。
「あ、パラソル。 海の家の軒でも借りようと思ってたわ」
ポンと手を打って鞄を漁る。
シートや日焼け止めのクリームは入れていたけど大きな荷物になりそうなソレは入っていない。
「ん、そうしなさい。 ―――はい、こちらこそ。」
こちらもこちらで、冗談気味に恭しく礼を返す。
「それじゃ、先導宜しくね。」
ポン、と肩をたたいて先に立ち上がる
■渡辺慧 > 「照れるねしかし」
分かってやってるのかと思うほどの、楽しげな笑み。
クック、と喉の奥で笑い声を出すと、よっし。と声を上げて。
パラソル。シート。――倉庫のような家から適当にひっぱりあげてきたものだが、まぁ問題ないだろう。――それを楽しそうに持った。
「りょーかい」
「日没までには付ける様に努力する」
なんて軽口を挟み乍ら。
そう言ってのんびりと。海へ向けて歩き出した。
実に、今日は暑いね、しかし。
ご案内:「常世神社」から渡辺慧さんが去りました。
ご案内:「常世神社」から谷蜂 檻葉さんが去りました。