2016/06/08 のログ
ご案内:「常世神社」に”マネキン”さんが現れました。
■”マネキン” > 【フードを目深に被った男が、人気の少ない石段に腰掛けている。】
(あの飄々とした軟派な男がいるとしたら、カフェテラスか神社が多い。
まあ、会えなければ会えないでそれまでだろう。)
【フードの前を指で押さえる。
顔を隠して空を見上げた。】
■”マネキン” > 【”マネキン”は周囲を確認する。烏しかいない。】
(高峰司と面識を得たのもこの場所だった。
ルーンの痕跡についての解析は以前のもので十分だろう。
エオロー、アンスール、ユル、ソーン、ケン…だったか。狙いもつける必要がある。)
【暇な時間を思索に当てる。やや顔を下に向けた。】
ご案内:「常世神社」に烏丸秀さんが現れました。
■烏丸秀 > 「ふぁ……」
さて、姉妹二人はさておき。
これからの活動を決めなくてはいけない。
さしあたり、あの司ちゃんから逃げるのと。
あとは……
(まぁ、適当に女の子と遊ぶのでいいかなー)
日々を適当に生きるこの男。
まったくもって明日のアテなど無いのである。
幸い、金だけはかなりある。
■”マネキン” > 【時計を確認する。】
(時間あわせに問題なし。第二段階の実働までは時間があるか。
姉の行動は予定通り。…来たか。)
【現れた男のほうへ顔を向け、声をかけた。】
やあ。
あれ以来どうだい。
■烏丸秀 > 「ん?」
ふっと顔を向ける。
あんまり会いたくない顔がそこに居た。
「別に、キミの知った事じゃないだろう。
それに、キミならもう知ってそうだし」
はぁ、と溜息を吐く。
落第街の暗黒部の人間が、なんでまたこんな日の当たる場所に居るのだか。
憂鬱としながらも話は続ける。
ここに居て、話しかけてきたという事は、何かしら用事があるのだろう。
ロクでもない事に違いないけど。
■”マネキン” > 【フードの奥の口元が笑みの形に歪められる。】
確かに、いろいろ知っている。
半分は君を笑いに来たんだったんだけどね。
でもその調子ではそちらは知らない様だ。
だが念のために効いておくが…烏を操る異能、などはもっていなかったかな?
【手を突き出し、立ち去るのを留める。】
■烏丸秀 > 「ほんと趣味悪いねキミ」
やれやれと肩を竦める。
まぁ、男に笑われようと気にしない。
相手より自分の方が真剣に生きている証だ。
この男の真剣は、大体他人を不幸にするのだが。
「ボクはほぼ無能力者だよ、そんな小器用な能力は持ってない」
ふんっと笑いながら話を聞く。
やけに回りくどいが、何があったのだか。
■”マネキン” > 趣味が悪いか。君たちほどではないと思うがね。
本題に入ろう。今一番ホットな事件だ。
先日神社で会った彼女、高峰司が落第街で捕らわれの身となって、
それを知った伊都波姉が救出のためにそちらに向かったらしい。
【身振り手振りでニュースを語るように話す。】
その際、彼女のそばに烏がいたらしいんだが名前からつい連想してしまったということさ。
■烏丸秀 > 「司ちゃんが? へぇ」
なるほど、そんな事件が。
となると……今、学園は多少、安全なわけだ。
今の烏丸が司と会ったら、一発で吹っ飛ばされかねない。
「烏ねぇ……それで、ボクの名前を連想して?」
そんなわけがない。
彼は烏丸の詳細なデータを所持していた。
ならば、そんな異能が無い事は承知のはずだ。
つまり。
「で、そんな事をボクに教えて、どうするつもり?」
■”マネキン” > 別に、どうもしない。
こちらはただ結果を収集するだけだよ。
しかし伊都波姉は多少は縁のあった相手だろう?
捨てられたにしても、だ。興味の一つも無いのかい?
(そう、姉に意識を向ける、ことが重要だ。
姉は今十分な数の手助けを得ているだろう。姉は。)
【石段に座ったまま、意外そうなわざとらしいジェスチャーをしてみせる。】
救出対象が天敵だし、君の戦闘能力を考えるとたいした手もだせないだろうがね。
■烏丸秀 > 「あ? 何言ってるのキミ。
ボクは凛霞の事もはるかちゃんの事も諦めたつもりはないよ」
ふんっと吐き捨てる。
この男には、恋だの愛だのいう感情は理解できないのだろう。
理解して欲しくもないが。
「ま、そういう事だねぇ。
凛霞が助けて欲しい、って事なら……ってなに、凛霞、助けようとしてるの?」
まぁ、友達らしいし。
さもありなん、という所だが。
命知らずな事だ、まったく。あんな目にあっておきながら。
■”マネキン” > 九九九。
立派なことだ。
私の仮説が正しければ、それは不可能なことだろう。
【肩を震わせた。】
そういうことだ。
「伊都波姉が」助けに行こうとしている。いや、もう向かっているか。
電車への乗車記録があったはずだ。
【視線を落第街、スラムの方向へ向けた。】
■烏丸秀 > 「……ぷっ」
思わず吹き出す烏丸。
仮説?
「あははははは!
恋愛に仮説? あは、あははは!
あんなものに理論を当てはめようとするなんて、キミ、よっぽどそういう経験ないんだね!」
爆笑しながらも相手の言葉を聞くと。
なるほど、電車への乗車記録、ねぇ。
「まぁ、よくやるね。
無事だといいねぇ」
のんびりと呟いた。
■”マネキン” > ああ。そうか。
気付いてないのか。
鈍いな。あの姉妹は異常だろう?
それくらいはわかっているはずだ。
ではその異常の原因は、どこにある?
骨董品とて由来が無ければ片手落ちのはずだ。背景が合致して初めて、その価値がある。
【差し出していた手のひらを返し、相手の胸を指差す。】
そう言う意味での仮説だよ。
恋愛は…残念ながら我々はそう言う次元を『飛び越えた』。
【不気味に音声にエコーがかかった。】
そうだな、よくやるものだ。無事だといい。保証はしないがね。
引き止めて悪かった。ああ、あと礼も行っておこう。
あのスマホ…役に立った。
【石段から立ち上がる。】
■烏丸秀 > 「あの姉妹の異常性?
それが何か『理由』があると?
――ふぅん」
つまらなそうに烏丸は呟く。
彼が求めるのはその異常性の『結果』だ。
『過程』などというものに興味は無い。
骨董品には由来が確かにある。だが元を辿れば、結局土を捏ねて焼いたり筆で適当に描いただけ。
それにもっともらしく価値をつけたものだ。
「それはどうも。
まぁ、ボクは凛霞から頼まれれば何かするかもね」
どうせこの男が裏で糸を引いていたりするのだろう。
まったく、回りくどい事この上ない
■”マネキン” > それでいいんじゃないか。
君らしい。いや、そうでなくては。
【立ち去り際に振り返り、首肯する。】
では伝えたいことは伝えた。
物事は単純化しておくに限る。
次ぎの用があるので、ここで去らせてもらうよ。
【石段を逸れ、茂みの中へと入っていく。
ずっと見ていればその奥でもうひとりの誰かと合流したことがわかる。
彼らはその後、青垣山の方角へ向かっていった。】
■烏丸秀 > 「……ふん」
青垣山。
凛霞の家。
さて……
「――ま、ボクに出来る事は少ないよね」
所詮は、あらゆる能力に恵まれなかった『無能力者』。
喧嘩なんぞ、出来るわけがないのだ。
そして、愛する女の為に、何か力を振るう気もない。
「まずは見物、といきますか」
呟きながら、神社を後にした。
ご案内:「常世神社」から”マネキン”さんが去りました。
ご案内:「常世神社」から烏丸秀さんが去りました。