2018/12/03 のログ
ご案内:「常世神社」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 「……ええ。制御薬、アンデッド等、学園都市での諸問題は提出した資料通りです。………そうですね。現時点で特に問題はありません。強いて言うなら、15歳の若人に過重な労働を押し付ける父親には、文句の一つでも――冗談ですよ」

人気の無い冬の境内。
携帯電話を手に、感情の籠もらない声で会話を続ける少年の姿があった。

「進捗があればまた報告します。…はい。とはいえ、此方も若干多忙を極めておりまして。以前の様な頻度では中々。……ええ、レポートは随時、提出させて頂きます。それでは」

軽やかな電子音と共に通話を終える。
僅かな溜息を吐き出して視線を境内の奥に向けると、月明かりに照らされた本殿が視界に映る。

「…もう直ぐ此処も賑わう季節か。流石に、正月から神社の警邏は勘弁して欲しいものだな」

神代理央 > そっと懐に触れる。
手に伝わる固い感触は、昨晩名も知らぬ男から受け取った【痛み止め】
制御薬と共に服用すれば、現在悩まされている異能発動時の頭痛から解放されるという。その先に何があるかは、正しく神のみぞ知るといったところだが。

「…人造神の残骸、だったか。下らんな。人が神を騙って、碌な目にあった試しが無い」

未だ発動し得ぬ異能を命名したのは父親だという。
何を思って息子の異能に御大層な名前をつけたのか。知る由も無いし知りたくも無いが、異能の強化を目的の一つとして送り込まれたのだから、それなりに有用なのだろう。
少なくとも、父に取っては。

神代理央 > そんな物思いに耽っていても、事態が進む事は無い。
やるべき事も、為すべき事も、己にはまだあるのだから。

「……天罰を下す神を造ったのも人間だ。ならば精々、傲慢に生きてやろうじゃないか」

それは、自分の言葉なのか。それとも、我が身を介して発せられた【誰か】の言葉なのか。
僅かな違和感を感じながらも、制服を翻して神社を後にした。

ご案内:「常世神社」から神代理央さんが去りました。