2016/10/14 のログ
ご案内:「異邦人街『あくさせりー屋』」にフィアドラさんが現れました。
フィアドラ > 『あくさせりー屋』

そんな看板が付いたお店に私は居ました。
そのいっぱいの看板が付いた見た目が気になって入ってしまったのです。

「なんかいっぱいある…。」

いっぱい看板が付いた店の見た目と一緒で店の中は少し暗いしあまり綺麗じゃないです。
棚の上に乗ったカゴの中に色々な物が入っています。
指輪やリボン、メガネやヘアピン。
そんな、誰かが付けているの見たことあるようなものもあれば良く分からないどんな人が付けるのかも分からない物もありました。
例えばこの板のようなものはどのように使うのでしょうか?
手に持って見てみるとキラキラしていて綺麗ですが少し曲がってるだけで…
うーん、ただの板にしか見えません…。

フィアドラ > とりあえず板を戻して他のものを見ていると綺麗な色のメガネを見つけました!
これはどうやらあれです。ダテメガネというやつみたいです。
最近、メガネに興味がある私はいくらぐらいするのかな?と値段を探しますが見つかりません。
それを戻そうとすると店の奥から声がしました。

『いらっしゃいませ。何をお探しかしら?』

そう言いながら出てきたのは腰から下が蛇の亜人、たぶんここの店員さんです。
絵本で見た魔女のような格好をしていますがお婆さんではありませんでした。

「…えーと、あの、何も探してないです…。」

すこし謝りたい気持ちになりながらそう言います。
見た目が気になって入っただけなので特に欲しいものはなかったのです。

…でも、あんなに看板がいっぱい付いてたら気になるのは仕方ないと思います!

フィアドラ > 『そう?じゃあ何か気になるものとかないかしら?』

私のそんな様子に特に怒るようなこともなくそんな事を言ってくれます。
良い人です!

「じゃあ、このメガネってダテメガネですよね?いくらぐらいなんですか?」

『ああ、それは…』

と言って値段が書いた紙を見せてくれました…。

「そんなにするんですか!」

凄い値段でした…あんぱんが千個くらい買えそうです…。

『これは魔眼、見ただけで他の人を辛くしちゃう力の事ね…。それを抑える効果があるのよ。』

そう言って説明してくれます。
そんな力があるから高くなるのは仕方ないと思います!

『自分の魔眼を制御できない子がこれを買う時は少し安くなるのよ。
 昔は、そんな制度なかったんだけど色んな人が頑張ってくれてね。
 他にも色々私たちみたいな異邦人にも暮らしやすい、良い時代になってきたわ。』

じゃあ、昔はそんな力がある人は凄く暮らしにくかったでしょう。
眼を見ないように何とか工夫しながらお金を貯めて、欲しいものも我慢して
それでも人と一緒に暮らそうと頑張ったんだと思います。
そんなに苦労しなくて一緒に暮らせる今は確かに良い時代だと思います!

「色々ってどんなふうに苦労したんですか?」

それを聞くと店員さんは少し辛そうな顔をしました。

フィアドラ > 『まだ、受け入れる準備が出来てなかったの。
 不幸な事故みたいなものよ…。』

店員さんはそんな風に寂しそうに笑います。
何があったか分かりません…。でもきっと辛いことがあったのでしょう…。

「でも、今は皆、受け入れてくれますよ!」

そう、昔はそうでも今は皆優しくて異邦人で四分の一がヒュドラの私でもあんまり気にしないのです!
だから、きっとそういう事は昔の話。それかこの島の外での話なのです!

『そう、そうね。
 …ところで貴女見たところ竜人?かしら。
 最近、寒くなってきてつらいんじゃないかしら?
 そんな時に便利な寒さに強くなるアクセサリーがあるのだけど…』

店員さんはニコリと笑ってそんな事を言います。
それはとても欲しいです!去年の冬は寒くて寒くてコタツに住むことも考えたくらいでした!
でも、それがあれば今年は大丈夫なはずです!

「見せてください!!」

そんな調子で私は今日だけで今月の分のお小遣いよりも多く買い物をしてしまったのでした…。

ご案内:「異邦人街『あくさせりー屋』」からフィアドラさんが去りました。