2016/10/29 のログ
ご案内:「異邦人街」に真乃 真さんが現れました。
■真乃 真 > …さあ、やって来たのは異邦人街!
食料品を中心として様々なものが並ぶ市場である!
今日はどんな食べ物を探そうか?
確か前回は肉だ!つまり肉以外の何かだ!
うん、なんか甘いものが食べた気分だ!!
よし、お菓子だ!何かお菓子を探すとしよう!
そんなこんなで異邦人街変な食材探し!
五回目は何か菓子類!
そう甘いやつだ!
そんな風に勢いだけで何かを探して男が行く。
異様に長い白タオルを首に巻いた男である!
■真乃 真 > 勢いのまま決めたが見当も何にもつかない!
まあ、それはいつもの事だ!
探しているうちに見つかったり見つからなかったりするだろう。
探しているうちに見つかったのはいかにも異邦人街って感じの店である。
いかにも異邦人街って言うののイメージは人によって違うかもしれないが、まあ!
きっと、想像した通りの店だろう!
「そうそう、こういうの!こういうのいいよね!!」
この色々な色々が混ざった感は結構、嫌いでは無い!
店の内装は更にごちゃごちゃであまりにごちゃごちゃ過ぎてそれがかえって
統一感のようなものを生み出すという信じられないバランスだ!
奥に座った店主も中の見えない黒フードで良いアクセントになっている!
…少し店から出ていきたい気持ちにもなりながら店の商品を見てまわると
食品を扱う為だろうやけに整理されてここだけ普通すぎて逆に異常な感じの一角に気になる商品を見つけた。
『ドーナツ。120円。穴は別売り。』
ご案内:「異邦人街」にデーダインさんが現れました。
■真乃 真 > 確かに見ればそれには穴はない。平べったい円盤の形である。
穴が無くてもあんドーナツなんかはドーナツであるが…
別売りというのは変わっている。いや、穴とドーナツを別に存在させることなど可能なのだろうか!?
<イエス!それは可能だ!>
心を読まれた!?そして脳内に直接語り掛けてきた!!
まあ、異邦人街で買い物する以上心を読まれることもテレパシーを送られることも
無くはないので特に気にしない。気をつけていれば深いところまでは読まれないのだ!
「何だって!?いったいどうすればそんな意味の分からないことが可能になるというんだ!!」
はっきり言って意味が分からない!
するメリットが分からないし!やり方も分からない!!
<まずはこれを受け取ってほしい!>
論より証拠とばかりに店主が何かを放り投げる!
点線に囲まれた透明のそれは!!まぎれもなく!!
「ドーナツの穴だ!!」
■デーダイン > 黒ずくめの不審者デーダインは、結構俗物である。
好きな物は美味い食い物、可愛い女の子、そして変態的な黒魔術である。
要するに人間的欲求に割と素直なヤツであり、つまるところ、
紆余曲折はあれど、内なる暗黒的衝動がオヤツと言う物を欲して疼くのである。
「……ウム、この辺なら普通のが売ってそうだな
…一体何なんだったんだ、ぶよぶよクトゥルフ夕張メロン+からしめんたい味ってのは…。」
デーダインはデーダインで、先生のクセしてここに来ると毎度新鮮な発見があるのだ。
異世界の文化が融合して、鏤められた異邦人街には、控えめに言っても変なのいっぱいだ。
―――等と、こんな変な不審者が思うのだから、間違いない。
ようやっと、地球めいた普通の色の普通の御菓子が売っている所を見つけた。
謎めく御菓子の名前を呟きながら、
ドーナツ販売を見かける。
チョコレートやイチゴ、クリームなど、色々美味しそうなモノが並んでいる。
変わった形のもあるけれど、少なくともクトゥルフの形ではなかった。
「―――何ィッッ?!
あ、あれは、禁術・消去魔法ッッッ?!…何故ここにッッ!」
ふと、目にした―――。
それは、点線で囲まれた、穴であった。
思わず足を止めて暑苦しく声を上げるデーダイン。
それは紛れもなく、ドーナツへと開けられるまん丸の穴であった。
無いのに、ある。ないのに、見える。
ここにも、変な物があったのだ…。
■真乃 真 > その点線を指にひっかければドーナツの感触がするし匂いもする気がする。
<消去魔法?それはノーだ!空間転移魔術の応用である!固定した座標を切り抜きそれを座標ごと移動させている!
視覚情報を補助する幻影魔術により点線を生み出している。元々穴があった部分にはドーナツの部分を座標ごと拡張させ覆うように…>
「…今日は難しい話はパスで!!」
今日は難しそうな話はしない日である。
脳みそがそう決めている!!
「ダイン先生じゃあないですか!先生も買い物ですか!」
無駄にカッコいいポーズをとりながらそんな事を尋ねる。
この、変なものだらけの店にあっても見劣りしない存在感!
赤いマントに白い仮面、そしてしまいに黒ずくめ!…流石である!
■デーダイン > 腕組みしてドーナツ売りの言葉を聞いて唸り出すデーダイン。
「何…ッ。そうか、禁術ではなかったのかッッ?!
クッ、そうか、まるで点線にッッ!空白に見えていたのはッッ!!!貴様の作り上げた演出ッッ!!まやかしッッ!!
複合的にドーナツの一部分を転移させていただけとは……私もまだまだ修練が足りん様だッッ!!」
一本取られたわ、とばかりごっつい手袋が拳を作ってぐぬぬっと声を出したが、
「―――む。」
何だか聞き覚えのある声が続く話を遮った。
そちらを、そう、ドーナツの穴を手に入れた人物の方へ仮面が向いていく。
はて…、見覚えのあるのだが、大分と印象というか、雰囲気が変わっている様だ。
暫しの沈黙。
「ウウム……真ホワイトとでもいうのかね?…貴様は。」
タオルがホワイトになっている。
前はブラックだったが、まさか双子でそれぞれ色違いのタオル付けてる、みたいな事ではないだろう、きっと。
「クックック!と言う事は貴様も買い物か!
そうだッ!私も買い物に来たのさ。ホレ、一週間頑張った自分への御褒美、というやつだな!
とはいえ、少々突飛なモノが多くて、何を買うやら悩ましいがな…。」
等とかなり突飛な格好の不審者が言うのだから以下同文である。
「だが、この辺りは割とこの世界のものが並んでいる様だがな。
……とはいえ、ドーナツに穴を開けるのにお金がかかるなら、穴を開けない状態で安く買いたいな…。」
クレームを溢しながら、煩雑な中で整った印象の商店の一角へ向いていく仮面。