2017/06/02 のログ
■飛鷹与一 > 「まぁまぁ…。」
と、袋の片方を受け取って右手に持ちながら彼女を慰める。
正直、今回狙撃銃を持参しないで正解だったと思う。今みたいな状況だと嵩張るし。
「了解です。じゃあ……次は果物とかデザート方面にしてみます?」
と、提案を。まだまだお互い胃袋は余裕だろうが、この野菜袋を抱え込んだまま長時間食べ歩きしまくるのはキツいだろう。
そうなると、じゃあ何を抑えればいいか。肉や野菜は通過したので次はデザート方面だろう、と。
「…とはいえ、果物かデザートの店か迷う所ですけどね。いっそ両方それぞれ尋ねるのもいいですが」
■柊 真白 >
(こちらは刀を持ってきているが、そちらはかなり軽いのが幸いか。
両手は塞がるが、不自由と言う事も無い。)
じゃあ、でざーと。
果物――果物?は今食べた。
(八百屋にも果物はある。
試食した中に甘いものもあったし、ならばデザートを選ぶ事にしよう。)
疲れれば、お腹も減る。
ちょうど良い。
(前向きに行こう。
無理矢理にでも。)
ご案内:「異邦人街」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > …嗚呼、そういえば自分は一部だが彼女はほぼ全種類に近い勢いで試食していたなぁ、と先ほどの事を思い出す。
其の中には当然果物の類も含まれているだろうし、買い込んだこの袋の中にも混じっていそうだ。
と、なれば普通にスイーツ的なデザートでいいのだろう、と思い直し。
「まぁ、疲れた時には甘いものが一番とはよく言われますしね…けど、何にしましょうか」
少年も異邦人街に詳しいとは言えないので、どんなデザートがあるのか、どういうのがオススメなのかがいまいち分からない。
フと、そんな二人の歩く先にあったのはクレープ屋台。どうやらこちらにもあるらしい。
「…ちょっと現代ぽくてアレですがクレープにしておきませんか?
もしかしたら、メニューの方が異世界の果物とか使ってるかもしれませんし」
と、少女に提案してみる。もし異議が無ければ二人でクレープ屋台へと足を運ぶだろう。
■柊 真白 >
くれーぷ。
(屋台の方を見る。
見る限り、こちらのクレープと大差ないように見える。
クレープ、もしくはそれに類する食べ物のある世界のものか、それとも違う世界の食べ物でクレープを作ったのか。)
いいよ。
行こう。
(なんにしても甘いものはいい。
幸せになれる。
軽く頷き、屋台の方へ近付いていく。)
■飛鷹与一 > 「じゃあ、決まりですね。行きましょう」
と、二人でそれぞれ片手にパンパンの野菜入りの袋を持ってクレープ屋台へ。
少し列が並んでいたので、その最後尾に並びつつザッと遠目からメニューを眺める。
…視力が異常なのでよく分かるが、凄いキラキラと七色に輝くクリームとか、真っ黒なクレープ生地とか。
何というか、個性的過ぎるのがチラホラと見える。勿論普通のクレープもあるようだが。
そんなこんなでやがて自分たちの順番が回ってくる。一度チラリ、と少女を見つめる。
彼女が何を注文するのかが気になる。少年は取り合え得ず、黒い生地に茶色のクリームと、紫色のバナナっぽいものが丸々一本挟まれたモノをチョイスした。
■柊 真白 >
(近くまで行けばメニューが読めるようになる。
どうやらクレープの生地にも色々あるらしい。)
赤い生地で、全部乗せ。
(豪快に行った。
わざわざ異邦人街まで来て無難なもの頼んだって面白くない。
血のように赤い生地に、具を載せられるだけ乗せてもらって、代金を支払う。
刀と袋を右手にまとめて持って、左手で受け取った。
重い。
ずっしり来る重さだ。)
――どこで食べる?
■飛鷹与一 > 「……真白さん、チャレンジャーですね…」
と、いうか全部乗せとか見た目も凄そうだ。赤い生地モアレだが、七色クリームとかにもなってるし。
これでマズかったら、クレープ屋台を提案した自分的にキツいなぁ、と思いつつもこちらも購入完了。
彼女の言葉に、あちらこちらと視線をさ迷わせていく。
彼女のクレープはズシリと重そうだし、安定させないとトッピングが零れ落ちそうだ。
なので、目に留まったスペース。街路樹の下の木陰へと彼女を誘導しよう。
そこで、荷物を一度そっと降ろしてから一息。木の幹に背中を預けて二人で腰を下ろす形になる。
この辺りにベンチが見当たらなかった為の苦肉の策だ。
歩きながら食べるのもアリだが、それでは彼女のほうが少々キツいだろうし。
■柊 真白 >
君、何しに来たの。
(七色のクリームに紫色のバナナ、その他様々な色のトッピングが施されたクレープを手に、非難するような目を向ける。
美味しいものも好きだが、未知の味を知るのも同じぐらい好きなのだ。
ここに来て気が付いた。
とりあえず木陰へ移動しながらクリーム部分だけを食べる。
なるほど、色によって味が違う。
どの色がどの味かは色分けが細かくて分からないが、とにかく食べるごとに違う味がして飽きない。
木陰へ荷物を降ろし、彼の隣へ。
落ち着いたので、いざ生地へと歯を立てて。)
――む。
(気が付いた。
異邦人街は何も異邦人だけが集まっている場所ではない。
人間の街になじめないものもいる。
狼男とか、虎男とか、
吸血鬼とか。)
■飛鷹与一 > 「真白さんと食べ歩きしに来たんですが」
と、真顔で切り返してみる。と、いうか少年は別にチャレンジャーではないのだ。
地味というか無難なモノを好むし、未知に対する興味はあるが既知の安心感を選ぶ。
…とはいえ、この見た目的にもう一般的にチャレンジャーだと思いたいが。
さて、一息つけば二人して木陰に腰を下ろして。まず紫バナナをパクリ…あ、バナナなのに酸味があってイチゴぽい味がする。
クリームは茶色…これは普通にチョコレートクリームのようだ。
生地の黒い部分も食べてみるが、チョコ餡?みたいな味がする。おそらく生地にそういうのを練りこんだのだろう。
(…うん、まぁ見た目のバランスはアレだけど無難な味だな)
と、そういう感想を。さて、彼女のほうはといえば丁度赤い生地に歯を立てた所だった。
が、何かに気がついたのか妙な反応をする少女に首をかしげてみせる。
「…もしかして、その赤い生地って、トマトとかイチゴとか?…それか――」
口には出さないが…血液とか。異邦人街だからそういう種族も居るのは少年も知っている。
■柊 真白 >
異邦人街まで来たのに。
(訳が分からない、と言う顔。
ここで無難な道を選ぶなんて意味がわからない。
とにかく赤い生地をもしゃもしゃと味わう。
よく知っている味だ。
積極的に摂るものではないが、知っている。
鉄臭さと言うか、なんと言うか。)
――血。
君は食べない方が良いね。
(感染症とかが怖い。
加熱されているからか、元の持ち主の異能は取り込めなかった。
と言うか口の中が血の味と匂いでいっぱいだ。
クリームの味と混ざってよくわからない事になっている。)
これは失敗だった。
(決して不味くはないのだけれど。)
■飛鷹与一 > 「と、いうか俺がそんなチャレンジャーに見えます?」
と、肩をすくめて。残念ながら少年は割りとこういう面もある。
別に未知に対する好奇心が無い訳ではなく、単に既知の安心感を優先しているだけだ。
「……ああ、何と無くそんな気はしてましたが。まぁ凄い組み合わせになりましたねソレ」
何とも言えない笑みを浮かべつつ。自分のほうのクレープはまだ半分程度残っている。
なので「お口直しにどうぞ、食べかけですが」と告げて彼女に渡そう。
正直、赤い生地が血液を練りこんだ生地だという時点で食欲が減退してしまった。
■柊 真白 >
しようよ。
(その方が面白いと思う。
そのお陰で彼が血液クレープを食べずに済んだので、その点では正しいのだけど。
とりあえず残すのはもったいないので、綺麗に平らげた。)
ありがとう。
(差し出されたクレープを受け取って、食べる。
見た目はともかく、こちらは普通のクレープだった。
目を瞑って食べれば至って普通に美味しい。)
――気味悪がらないんだね。
■飛鷹与一 > 「いや、それでハズレを引いたら最悪じゃないですか、それに真白さん絶対に楽しんでるでしょう?」
と、ジト目で隣に座る少女を見遣る。こちらの慌てっぷりを楽しむ傾向があるからなこの人。
まぁ、流石に少年が血液クレープを食べた場合、汚いがリバースしてしまうだろう。
あくまで味覚とかその辺はただの人間で、だからこそ鉄分多めな味は無理だ。
「どういたしまして――今更、気味悪がるも何もないでしょう。
真白さんにも色々とあるのはもう察してますし、貴女がどんな人だろう俺は信じますよ。
…と、いうか前に訓練、というか真白さんの誕生日祝いの時も似たような事を聞かれた気が。」
至って普通で平静。柊真白という少女をありのまま受け入れている。
だからこそ、彼女も居心地が良いと感じてくれているのだろうけれど。
「…ま、そういう質問は俺には無意味だという事です」
笑ってそう告げつつ、そっと彼女にもうちょっとだけ密着しておこう。
うん、これは矢張り落ち着くなぁ、と思う。まぁ小休止も悪くない。
■柊 真白 >
知らないことを知るのは楽しいと思う。
(確かに彼をからかって楽しむところはあるけれど。
それ以上に、知らなかったことを知ると言うのは楽しい事なのだ。
自分のように、数百年も生きていれば尚更。)
そう。
それは、良いことだとは思うけど。
あまり人に言わない方が良い。
君も目を付けられ――
(不意に黙る。
しまった、と言う顔。
明らかに言わなくてもいいことまで言ってしまった。
誤魔化すようにクレープを口へ押し込み、平静を装う。)
■飛鷹与一 > 「……まぁ、それは否定しませんが、何でもかんでもチャレンジャー精神は流石に無いです」
と、ジト目のままそこはキッパリしておこう。彼女には翻弄されてばかりだ。
とはいえ、それも悪くないと思ってる時点で、こちらも彼女の存在に助けられてる気がする。
「……目を付けられる、ですか?」
彼女のそれは失言なのだろう。明らかにしまった、という顔をしている。
とはいえ、そこに深く切り込んでいく気はないのだ。
大事なのは、そういう状況ではなく。今、この瞬間に己がどう思っているか。
「…なんで、俺が真白さんと関わりを止めたりする気はサラサラ無いですね」
■柊 真白 >
残念。
(確かに何でもかんでも飛びついて突っ走られても心配する。
アクセル役とブレーキ役で、二人でいればちょうど良いのかもしれない。)
――なんでもない。
(誤魔化した。
突っ込んでこないのならいい。
彼は知らなくて良いことなのだから。)
それなら、良いけど。
■飛鷹与一 > まぁ、いざとなったら躊躇無く飛び込むという一面もあるので、一概に突っ走らないとも言えないが。
それでも、基本はブレーキ役であり、彼女のアクセルを緩める…緩められているかは分からないが。
「…そうですか」
誤魔化されたのは感じ取る。少年も別に鈍い訳ではないし、今回は彼女がうっかり発言したのもある。
とはいえ、それで揚げ足を取るわけでも詳細を聞き出す事もしない。
ただ、自分は彼女を信じたい、いや信じるだけだ。裏側に何があろうとも。
「…そろそろ行きましょうか?」
と、彼女に告げてからゆっくりと立ち上がろう。後は荷物をまた持って、再び歩き出す…前に。
「……真白さん」
手を伸ばして繋いで歩こうと。彼女が何処かに行ってしまわないように。
勿論、少女はそこに居るのだが…それでも、だ。気分的な問題。
もし、手を繋げたらそのまま歩き出してまた食い歩きを少々楽しんだだろう。
ただし、帰りは食料買い込みの地獄で大変だったかもしれない。
■柊 真白 >
(彼は何も聞いてこなかった。
それでいい。
彼に余計な心配など掛ける必要は無い。
ただでさえ自身の異能で悩んでいるのだから、そこに他の悩みなんか与えるわけにはいかない。
自分の問題など、些細なもなのだから。)
わかった。
(立ち上がる。
荷物を持ち、彼の方を見れば伸ばされた腕。
一瞬迷う。)
――うん。
(が、結局はその手を取る事にした。
以前も繋いでいるのだ。
今更迷ったって仕方が無い。
手を繋いで、この初めての街を歩こう。
結局肉屋と魚屋で八百屋と同じことをした。)
■飛鷹与一 > 正直言えば、聞きたい事はいくつかあるし出来れば知っておきたい。
とはいえ、そうそう土足で人の領域に割り込むのは好きではない。
自身の悩みもあるにはあるが、その最もたる理由は単純明快だ。
そして、一瞬の迷うような素振りの後に手を繋いでくれれば、ホッとしたような顔をして。
そして、そのまま二人で手を繋いで歩き出し…帰り、肉屋と魚屋で荷物地獄が確定するのだった。
ご案内:「異邦人街」から柊 真白さんが去りました。
ご案内:「異邦人街」から飛鷹与一さんが去りました。