2018/09/23 のログ
ご案内:「異邦人街」に東雲 七生さんが現れました。
東雲 七生 > 「ぃぃぃぃいっやっほぉぉぉぉぅ!!」

夕暮れ時の異邦人街に、変声期前と思しき少年の歓声が響き渡る。
何事か、と道行く人が声のする方──頭上を仰げば、様々な世界の様式の建物の屋上を跳び回る少年が一人。
歓声を上げながら通りの端から端へ、街灯を足場に交差点さえも跳び越えていく少年こそ、東雲七生である。

一年半ぶりの市街地を縦横無尽に駆け回ることに、七生はある種の感動すら覚えていた。
何しろこの一年半の間、樹木と岩場の合間しか跳び回れなかったのだから。

「やっぱ建造物ってサイッコー!」

街の中でも一際高い時計台の屋根の上で、七生は感極まった様子で寝転んだ。