2015/07/07 のログ
ご案内:「宗教施設群」に九耀茉莉さんが現れました。
九耀茉莉 > かつり、かつり、かつり、かつり。
宗教施設が立ち並ぶ中を、黒づくめの少女がゆっくりと歩く。
様々な施設…教会・寺院・祠等々を、ただ眺めながら道を往く。

まるで、それらに価値などないと言わんばかりに。

九耀茉莉 > 「どの世界にも、祀られる存在はいるのですね。」

さして面白くもなさそうに呟く。
何を奉っていようが、少女の結論は一つ。

「そんなモノなど、何の役にも立ちはしないのに。」

神など、存在しない。もしいたとしても、ただこちらを見下ろすだけで何もしない。
何もしないモノなど、路傍の石ころとどう変わろうか。
祀り上げられたのが元人間なら、それはお気の毒さまと言う所か。
人の都合で祀り上げられ、人の勝手を押し付けられる。
少なくとも、自分はやりたくなどない。

九耀茉莉 > そして何より、少女は「神頼み」が好きではなかった。
そんな曖昧な、アテにもならない事に徒に時間を注ぎ込む位なら、もっと出来る事をやった方が良い。
ただ見てるだけの、居るか否かも胡乱な「神」に頼むより、よっぽど精神に良い。

神々を祀る数々の施設をふらりふらりと歩きながら、ふと此処の全てを焼き払ってみるのも面白いかも知れない、と考える。
当然、次の瞬間に却下だが。
面白いから、やりたいにはやりたいのだが、犯罪者として追われるリスクと今後の活動への制限を加えて天秤にかけた場合、僅かながらリスクの方へと傾く。

九耀茉莉 > 「――本題は、ここも今の所外れ、と。」

もしかしたら此処に身を潜めているかもしれない、と考えて来てみたのはいいが、実際はさっぱりだ。
結局、成果は「神が役に立たない存在」である事の再認識だけ。
此処には、それ程頻繁に足を運ぶ事もないだろう。

「――――一体、何処にいるの? お兄様…。」

憂いを帯びた表情で、ジャケットの裏ポケットから写真を取り出す。
古びた写真には、一人の男が写っていた。

しばしそれを眺めると、大切に内ポケットにしまい、宗教施設の中を歩き去る。

九耀茉莉 > かつり、かつり、かつり、かつり。

小さな足跡は、暫くして宗教施設群の中から消えてなくなった。

ご案内:「宗教施設群」から九耀茉莉さんが去りました。