2016/06/27 のログ
ご案内:「宗教施設群」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > ぶらりと、七生がこの場所を訪れたのはほんの気まぐれからだった。
異邦人街の片隅、様々な世界の施設が乱立する区画の、その最も顕著なエリア。
夕暮のその場所を、七生は赤い髪を靡かせて歩いていく。
休日の夕暮、娯楽施設も飲食店もほぼ無いためか、人の気配も異邦人の気配も殆ど無い。
■東雲七生 > 右を見ても異界の建物。
左を見ても異界の建物。
信仰がらみの、異質とも呼べそうな数々。
それらを眺めながら歩くのは、さながら異世界へと迷い込んだかのようで、七生は心を躍らせていた。
「……この建物が本来ある世界って、どんなとこなんだろ。」
そんな風に考えながら、石畳の上を足取り軽く歩いていく。
ご案内:「宗教施設群」に迦具楽さんが現れました。
■迦具楽 >
【特徴的な宗教施設が並ぶエリア。
人気が少ない場所をあちらこちらへ視線を向けつつ、軽い足取りで歩く少年。
そして、その少年のやや後ろ、建物や塀などの影に隠れつつ動く人陰】
「…………」
【――なにしてるのかしら。
赤毛の少年のペットor妹志望であるところの、迦具楽である。
珍しく外見年齢相応にひらひらとした涼しげな服装をして、行っているのはどうやらストーキング。
偶然近所で見かけ追いかけてきたはいいが、楽しげな様子に声をかけるか迷い中。
しかしこそこそしているが、気配も足音も隠せていない】
■東雲七生 > ぼんやりと、行った事も見た事もない世界へと思いを馳せる。
そこの人たちは何を着て、何を食べて、何を歌って、何を学んで生きているのだろう。
もしかするとこの世界と同じかもしれないし、全く違うかもしれない。
そんな事を考えながら歩くのは、なんだかひどく久し振りな気がした。
ここ最近は何かと頭を悩ませることが多くて、
のんびり空想しながら散歩する事なんて殆ど無かったからだ。
「ふふーん。」
小さく鼻歌を奏でながら。
結われた後ろ髪で出来た尻尾が、右に左に揺れ動く。
背後から尾行して来ている少女のことは、気づいているのかいないのか──
■迦具楽 >
「…………」
【なんだか、すごく楽しそうだった。
ご機嫌な様子で歩く少年を見ていたら、それだけでどこか嬉しくなってくるのだが。
さすがにこのまま観察してるだけなのも面白くない……というか。
自分がやってる事のしょうもなさに気づき、物陰からでて忍び足で少年に近づいていく】
「……なーなみっ!」
【そして気づかれず一足飛びで近づける距離(とはいえ1メートル以上あったが)になると、ジャンプして少年の名前を呼びつつ飛びつこうとする。
それは例えるなら、犬が主人に飛びつくようなそれであったが、それと比べると飛距離と勢いがちょっと危ないかもしれない】
■東雲七生 > 「ふんふんふー……ん?」
ゆらりゆらりと歩いていたら、背後から急に声を掛けられて振り返る。
くるりと、踵で完全に身体ごと振り返れば、馴染の少女が大型犬よろしく飛び掛かってくるところで。
「うわっ!……お、おう、迦具楽かー。
なーんか、誰か居る気がするなとは思ってたけど。」
飛び掛かって来たのを両腕でそっと抱きとめて、衝撃はしっかり床に逃がす。
それくらいの芸当を難無くやってのけるほどには、体幹もしっかり鍛えられているらしい。
■迦具楽 >
「ふふーん、見かけたから追いかけてきたの」
【地味だが凄い事をやってのけた少年に抱きとめられれば、非常にご機嫌な様子で腕を回し抱きつき。
日に日にたくましくなるなあ、なんて思いつつその背中をぺたぺた撫で回す】
「ねえ、楽しそうだったけど何をしてたの?」
【そしていつものように密着したまま、少年より10cmほど低い距離から見上げる。
自然、非常に顔が近くなるが……まあいつもの事といえばいつもの事でしょう】
■東雲七生 > 「そっか。そういやこっちに住んでんだもんな。」
忘れてた、と嘯いて静かに迦具楽を地面に下ろす。
立ち話もなんだし、と歩きながらの世間話を提案すべく口を開き、
「んー?別に、散歩だよ散歩。
それより、道のど真ん中だし、歩きながら話そうぜ。」
人通りが少ないとはいえ、な?と首を傾げて
もう距離が近いのなんて迦具楽相手には慣れっこだ。
■迦具楽 >
「うん、蒼穹の土地だからあっちの方ね」
【そう答えつつ、来た道の方を指差し。
普通に下ろされてしまえば、見るからに残念そうにする】
「そっか散歩かあ。
そうね、歩きながら……」
【そう同意しつつも、すかさず少年の腕を取ろうとする。
人通りが少ないとはいえ、そういった少年の意図をスルーするかのように、腕を組もうと】
■東雲七生 > 「蒼穹の祭壇の方なら、前に行った事あるけど……」
どっちだっけ、と小首を傾げる。
ちょっとだけ嫌な思い出に触れてるからか、記憶があいまいだったりするが。
まあ思い出せば自ら行くようにはなるだろう。
「別に肩車でも良いけど。
それともあれか、ペットが良いとか言ってたから……綱でも繋ぐ?」
そんな冗談を笑いながら言っていたら腕を組まれて。
少しだけ驚いた様だが、すぐに笑みを浮かべると迦具楽の頭をわしゃわしゃ撫でようとする。
■迦具楽 >
「ほら、向こうの方。
今は家を建てちゃったけど、祭壇はちゃんとあるから行けば分かると思う」
【ほらあの辺り、と、周辺の目印になりそうなものを幾つかあげて】
「綱……七生、そういう趣味もあったの?
まあうん、私は七生に繋がれるならそれでも全然、いいんだけどね」
【ちょっとだけソレを想像して、悪くないなあ、なんて思いつつ。
わしゃわしゃと撫でられれば、とても嬉しそうに目を細めるのだ】
「……そういえば。
前もさっきみたいに、七生に抱きとめてもらった事あったわね。
あれってたしか、まだ会ったばかりの頃よね?」
【ほら商店街で助けてもらったときの、なんて以前を思い出すように。
なんとなしにゆっくりと歩きだしながら、組んだ少年の腕をむにむにと触ってみたりする。
やはり、あの頃より逞しいなあなんて思いながら】
■東雲七生 > 「ああ、あっちか!
この辺りもこの一年で新築や増改築いっぱいあって雰囲気変わったりするからなぁ」
示された方を見つつ、感嘆の声と言い訳を口にする。
「ホントにやるわけねえだろー……ん?
そうだったっけ?
迦具楽とはやたらと顔合わせてっからなー、割としょっちゅうああいう事してる気もするし。」
憶えてないなー、と頻りに首を捻る。
少なくとも抱き着いて来てはいなかったんじゃないか、とかおぼろげな記憶を引っ張り出したり叩いたりしてれば、
なんだか腕を弄られている気がして
「何だよ、あんまり思ったよりマッチョにならねえんだよなあ。」
鍛えてんだけどさ、とぐっ、と腕に力を込める。
多少硬さはあるものの、あまり筋肉質とは呼べないだろう。
■迦具楽 >
「そうそう、新しい宗教施設も増えてるし、異邦人もきっと増えたのよね」
【このあたりは特に特徴的なのが増えたかしら、と、周りの建物を見上げ。
極普通の教会らしいものがあると思えば、建物かすら怪しい奇怪な形状の物までが入り混じって並ぶ。
非常に斬新な町並みになっていた】
「そうなの?
ソレはそれで残念――ええ、覚えてないの?
まあ飛びついてはなかったと思うけど、ほらちょっとだけ七生の事、つまみ食いさせてもらったでしょ」
【ほら、と、少年の頬を突いて。
一年も前だから曖昧でも仕方ない、とは思うものの。
実際に覚えてないと言われると、中々寂しいものだった】
「ううん、去年よりちゃんと逞しくなってるわよ?
マッチョにならないのは、きっと体質的に筋肉がつき辛いのね」
【それか鍛え方が間違ってるのか、なんていいつつも力が込められた腕をむにむにと触り。
ふと、自分が口にした単語に視線が遠くなる】
「去年……そっか、もう七生に会ってから一年になるのね」
【ソレはつまり、自分が生まれてから一年という事でもある。
この少年と話すようになってから、とても多くの出会いと思い出が増えた。
それを思い返せば嬉しくなる反面、ずっと押し隠していた不安も顔を出してくる。
少年の腕を抱く力が少しだけ強くなり、それまでよりも近く、身を寄せる。
思い出が増え、今はとても前向きに生きられてはいるものの、いつか自分が自分でなくなるかもしれないという不安は、未だ消えてはいないのだ】
■東雲七生 > 「この建物たちってさ……元あった世界だとどういう風に機能してたんかな、とか考えながら歩いてたんだ。
どれだけの規模で建ってるんだろうかとか、そんなことをさ。」
宗教観の闇鍋状態な街並みに目を細めて。
その赤い目には建物を介して遠い異邦の地も映っているのだろうか。
「あ、ああ、それは、それは覚えてるけど!」
全然違うじゃないか、と頬を赤らめて顔を逸らす。
その時なら最初にそう言えよな、と早口で告げて。
「体質的にかー……ううん、難しいな。
パッと見て分かんねえんだよ、自分でさあ。ちゃんと鍛えれてるのかとか。
一年?……ああ、そっか。そうだな、そんなになるなー、もう。
……ははっ、まだ気にしてんのか。だいじょーぶ、お前はお前だって。
もしそうじゃなくなりそうになっても、ケツ引っ叩いてでも俺が迦具楽に戻してやるからさ!」
表情だけでなく体全体が強張る迦具楽の様子に気付き、
珍しく心情を察して笑みを浮かべる。その笑顔が頼もしく見えるかどうか、それは定かではないけれど。
■迦具楽 >
「……ぱっと見じゃ、想像もしきれないわね」
【ここでは土地も限られているから小規模かもしれないけれど、もしかしたらそれぞれが巨大な神殿だったりするかもしれない。
もしかしたら、奇怪な形の建物が一般的な建築なのかもしれない。
そう思って眺めてみれば、なる程とても面白いものに見えてくる】
「ふふ、私のはじめて……あ、ほっぺだからノーカウントかしら?」
【目を逸らした少年にはまた、少しからかうように言葉を付け足す。
しっかり覚えていてくれた事にホッとしながら】
「私から見れば一目瞭然なんだけどなぁ。
――うん、信じてる。
私がどうなっても、七生がきっと何とかしてくれる、って」
【少年が向けてくれた言葉と笑顔に、緊張は溶ける様に消える。
応えるように向けた笑顔は、きっと信頼と安心感に彩られていただろう】
「……でも、生まれて一年も経つのに、自分が何なのかは結局わからないのよね。
私は誰のどんな思惑で生まれたのか、親、と呼べるような相手がいるのかも分からないまま、一年も経っちゃった」
【もう不安に強張る様子はないが、どこか落ち込むように肩を落とす。
そう真面目に調べているわけではないから仕方ないものの。
そもそもどう確かめていけばいいかも分からないから、この件は去年からずっと保留中のままだった】
■東雲七生 > 「だろ?
そういう事考えながらさ、そのままその世界ではどんな人が居て、どんな生活してるかって考えてくの好きなんだ~。」
何処か夢を見ている様な瞳で空を見上げる。
今、この瞳に映るものとは異なる空も、またあるのだろうかと考えて。ぶるっと、身震いをした。
「うっ……そ、そう!ノーカン!
挨拶みたいなもんだろ、そういう奴、会ったこと無いけど!!」
全力で主張する。
頬にキスなんて挨拶挨拶、出会い頭のハグも挨拶みたいなもの。
読んだ本にそう書いてあった。いつかは、実際に確かめに行ってみたいけど。
「そうか?
うーん、自分で分かんなきゃいまいち方向性も分かんねえんだけど……
おう、大船に乗ったつもりで居ろよ!
何が何でも、俺のダチは俺のダチだからさ!変わらせたりしねえよっ!」
にひひ、と笑いながら大きく頷く。
その後吐露された心境に、一瞬表情が曇る。
他人事では無い、自分が何者か、なんて七生自身抱えてる問題でもある。
それでも、すぐに普段通りの笑みを浮かべて。
「なーに言ってんだ、迦具楽は迦具楽だよ!
親がどうとか、思惑がどうとか、そんなの関係無えって!
俺の大事な友達、……それとも、それじゃ不満か?」
■迦具楽 >
「そうね、そういう別の世界とか、かつての文明とか。
そういうのを見られたら、きっと楽しいのかも知れないわね」
【こことは違う世界、文明、文化。
それはきっと、想像も出来ないような物が沢山あるのだと思う。
そして勿論、ここでは食べられないような美味しい物も、きっと……!
想像して少しだけ涎が出そうになったけど堪えた。堪えたったら】
「そっか、あれくらいなら挨拶なのね。
そうね、そういう文化もあるものね」
【うんうん、と頷いて納得しつつも。
うろたえてくれている様子に、どこか満足げだった】
「うーん、真面目に鍛えるんだったら自己流よりも、ちゃんとトレーナーに着いて貰った方がいいと思うなあ。
指示を貰ってるうちに、自分でもどうすればいいかわかってくると思うし」
【筋肉についてはそう、もっともらしい事を言って返し。
力強く頷いてもらえれば、嬉しそうに笑う】
「……んー、ちょっとだけ不満かも。
友達よりも、もうちょっと近い方が嬉しいなぁ。
恋人にはなれないと思うけど……やっぱりペット?」
【少年の表情が曇ったのを見て、僅かに怪訝そうな表情を向けるものの。
その後すぐに、冗談交じりの本心を正直に伝えて……やはりペット志望だった】
■東雲七生 > 「うん。いつか此処じゃない世界にも行ってみたい。
トトともな、前にそういう話したんだ。その時は世界じゃなくて、星の話だったけど。」
にこにこと楽しそうに語る。
知らない土地、知らない文化、知らない文明に触れられると思うとわくわくしてしょうがないらしい。
隣で涎を啜るのも気に掛けずに。
「う、うー……そうだよ、挨拶挨拶。
トレーナーかあ……うーん。
そうかもしれないけど、自分の力でどこまで行けるかって、さ。思うんだ。」
一応考えとくな、と迦具楽の頭を感謝も込めて撫でる。
「恋人は、流石に。恋人がどういうもんか、俺も分かんねえしさ。
ペットは……まだ言ってんのかよ。ホントにペットにするぞ?」
まったくもう、と笑いながら迦具楽の頭をわーしゃわーしゃと撫で回す。
実際ペットって何をすれば良いのかとか、全然わからなかったけど。
■迦具楽 >
「そうね、私もいつか……。
その時は、七生と一緒に行けたらいいなあ」
【未知の世界、文化、食べ物。
それらを隣の少年と一緒に見て感じる事が出来たら。
それはきっと何よりも楽しい時間になるだろうと】
「ん、でも自力で頑張るなら、解剖生理と、運動学くらいは勉強した方がいいかもしれないわね」
【少しだけ厳しい提案もしつつ、撫でられればご機嫌に目を細める】
「恋人って、こう、イチャイチャしたり、イチャイチャしたり、イチャイチャするものじゃないの?」
【語彙が致命的に足りなかった。
いや、足りてないというよりは、具体的に動物的な表現をしてしまいそうだったから避けただけなのだが】
「だってペットだったら、七生がいつか誰かを選んでも、一緒に居られるかもしれないでしょ?
私は、七生と一緒に居られて、構ってもらえて、時々和ませてあげられたり、助けてあげられたり出来たら、それで満足なんだもの」
【わしゃわしゃされながらも、ペットを志望する理由も今度は添えて】
「あと、七生が一番美味しそうになった時を見逃したくないし」
【勿論、食欲のことも忘れない。
とはいえこちらは、もう恒例になりつつある冗談のようにしか聞こえないだろうけれど】
■東雲七生 > 「おう、迦具楽も一緒に行こうぜ!
きっと一人で見るより面白いし、もっと他にもいっぱい誘ってさ、みんな行こう!」
曇り一つない笑みを浮かべてそんな事を話す。
まるで予言の様に、絶対楽しいを繰り返して。
「お、おうふ……ぼちぼち、勉強、する。
ええと、かいぼーせーりがく、とうんどーがく……。」
とたんに知能指数が足りなくなった。
まあ実際に足りてないフシがあるのでこれが本来の姿な気がしないでもない。
誤魔化す様に咳払いを一つして、
「イチャイチャかあ……イチャイチャってどんな感じなんだろうな。
よく考えてみたら、俺さ、あんまり彼氏彼女がいる奴らと一緒に居た事ねえや。」
今気付いた衝撃の事実。
恋人同士で一緒に居る知り合いが、あんまり居ないという。
「なるほどな。
まあ、それがいつになるかもよく分かんねえけどさ。
……まあ、それまでずっと一緒に居られたら良いよな!」
あはは、と笑いながら道を往く。
そうしているうちに段々と辺りが暗くなってきているのに気付き。
「お、そろそろ帰る時間かなー、俺は。」
■迦具楽 >
「うん、その時は一緒に。
七生は友達沢山いそうだし、賑やかになりそうね」
【そう笑い返すのだが。
賑やかどころか、火花が散ったりしないかほんの少しだけ心配になった】
「うーん、それならほら、恋愛漫画とか小説とか、ドラマとか見てみたら?
そういう表現見てみたらイメージがわくかも知れないし」
【恐らく、とにかく情報量が足りていないんだろうなと、難易度の低い情報収集から勧めてみる。
一足飛びに大人な情報を仕入れてしまうような事は、多分ないだろうなと思いつつ】
「うん、ずっと一緒に居たい。
七生と、七生が選んだ人を見守ってたいなあ」
【そんな、来るかどうかすら分からない未来をなんとなく、思い浮かべて。
空の色を見上げれば、同意を示すように頷いた】
「ん、私も帰って晩御飯作らなくちゃ。
それじゃあ七生、また遊んでね……というか、遊びにもきてね?
ちゃんとお持て成しするし、ほら、あのランプも試してみたいし」
【そんな、次を期待しながらそっと腕を放して、離れようとするが。
少し悪戯心が出たのか小さく笑うと、軽く背伸びをして『挨拶』をしようと口元を頬に近づける】
■東雲七生 > 「ああ、楽しみだなあ!
にひひ、弁当いっぱい作って貰わねえと!」
冒険心が刺激されるのか居ても立っても居られないと言った様子で笑みを浮かべる。
もともとそういう気質があるのだろうか。好奇心は旺盛な方だが。
「ふうん、まあ、いろいろ聞いたり調べてみる。」
こくん、とよく分からないなりに肯いて。
とりあえず帰ったら居候先の家主に訊いてみるのだろう。
「はは、迦具楽が見守ってくれるんなら心強いや。」
ぽんぽん、とそんな彼女の頭を撫でてから、すいと離れる彼女に笑みを向けていた。
が、頬に唇が触れれば、たちどころに顔を赤くするだろう。前と全く同じように。
「なっ……こ、こらっ!おい迦具楽!?」
びっくりした、と言わんばかりに目を丸くした七生の姿があった
■迦具楽 >
「あ、それじゃあ私もなにか作ってあげるわね」
【夢を見るのは楽しい、そしてその話を誰かとするのは、もっと楽しいのだった】
「ふふーん、『挨拶』なんでしょ?」
【目を丸くする少年から、自分もまた顔を赤くして離れる。
楽しそうな、どこか恥ずかしそうな笑顔を向けたまま、くるりと半回転し】
「七生、私もね。
私も七生の力になりたい、困ってるときは助けてあげたいって、そう思ってるから。
だから、なにかあったら、ちゃんと頼ってね」
【そう、赤い顔で振り返ったまま伝えると。
すぐに背中を向けて、スカートをひらつかせながら来た道を駆けてゆくのでした】
ご案内:「宗教施設群」から迦具楽さんが去りました。
■東雲七生 > 「おっ、それは楽しみだな!期待してるぜ。」
一人で見るよりもよっぽど楽しい夢が幾らでもある。
七生は本能的にそれを察しているのかもしれない。
「そ、そうだけど!」
でも急にやるなよ、と不満そうな顔で。
しかし、こちらを案ずる迦具楽の言葉を聞けば、少しだけ困った様な顔で笑みを浮かべ、
「ああ、分かってる。
さんきゅーな、迦具楽!」
走り去る背中に大きく手を振って。
少女の姿が小さくなってから、こちらも住宅街へと向けて歩いていくのだった。
ご案内:「宗教施設群」から東雲七生さんが去りました。