2016/11/08 のログ
ご案内:「宗教施設」に五代 基一郎さんが現れました。
ご案内:「宗教施設」に綾瀬音音さんが現れました。
■五代 基一郎 > 年に一度の島をあげての学園祭。
四年ほどいれば、というより今向かいに座る綾瀬音音は三年か。
ただそれらしい……所謂出店などを回るのも慣れた光景であるからと……
場所を移して。
この街独特の場所である宗教施設郡に誘ってきたわけである。
宗教には大抵現地で根付く、根付かせるために祭日を取り込むのがよく見られる傾向であるが
ここも例外ではなく一般向けに開放されていたり、はたまた異邦の文化で生まれた物品
たとえば今隣の席においてある織物のひざ掛けやらを販売し
貴重な収入源としているところもある。
今いるところもまた、同じく。
質素ではあるが中庭で喫茶店のような飲食できる場所が開かれ
異邦の、されどこの世界に近しいお茶やら焼き菓子を食しつつ
歓談しているところであり
「中々来ないでしょ、ここら。」
若干腹部が目立ち始めた彼女に問いかけつつ異邦のようなお茶を飲む。
どうも異邦でもそうなっている女性には丁寧らしくこの若干冷えこみ始めている時期
日当たりの良い席に案内されたもので。
■綾瀬音音 > (宗教というものとは、あまり関わりはない。
一応仏教徒である、位の自覚の人間であり、葬式でもなければ宗教や宗派など特別意識に上ることもなく、
何となくなゆるくふわふわとした意識の宗教観。
学問としてもそこまで興味がある分野でもない。
なので、当然この場所に来るのは初めてであったし、
学問として興味がなかったとは言え目の前に異文化があると気になってしまう程度には、この島に籍を置くものでもあり。
興味深そうに自身には馴染みのない形状をした建築物や異界の神々の像やらを眺めていた。
休憩、というわけでもないのかもしれないが。
とある施設の中庭で、馴染みのないスパイスの使われたクッキーのようなものを齧りながら、会話に勤しむわけであり)
異邦人街自体は何回か着てるんですけれど。
なんて言うか、こう言うところって
「異教徒お断り!」みたいな雰囲気があるのかなって勝手に思っていたので。
初めて来た場所ですけれど、思ったより友好的な感じなんですね
(日当たりの良い、暖かな席で今度はお茶を飲みながら。
紅茶というよりはハーブティに近い味がするそれ。
少し冷えた身体がよく温まる)
■五代 基一郎 > 「この島も島外の人お断りというわけじゃないよ」
こと、宗教というものが絡めば何かしら警戒してしまうのだろうか。
深いところに……というより浅いところに広く、また深いところに根ざしている
所謂西域から大陸を経て来た宗教を受け入れ慣習化した日本に住むものであればそうなのだろうか。
だから当然、まぁ考えすぎといえば考えすぎだよというような考えの人が多いのも無理はないだろう。
宗教というものが絡まれて耳に、あるいは目に入ってくるものが過激なものが多いのもある。
程度の差はあれ日常の中にあるものであろうから、目だって報じられるような案件となればそうなるのだろう。
「心の拠り所だよ。こういうのはさ。本来にして人が考える”なぜ”や”どうして”というところにあるもの。
説明できない部分にあるもの。ただ一部の者が、というものだよ。」
歴史を見れば、結局のところ宗教がどうのというのでもなく
それらに関わる人の問題だ。戦争に使われ、また群れた人々の中でのものであったり
土地や資産や人の何かにまつわり争いごとになっていく。
この島の、ここは異邦人の心の拠り所として元々作られたが故にそうは、なのであろうが。
「好んで争うような存在なら、そもここにいないさ。そうした連中は他に行く場所があるしさ。」
お茶のお変わりと、質素なポットを手にした人型の石材のような、何かが歩み寄り
テーブルにそれを置いては帰っていった。とても穏やかに、それ以外の意思がないのか。
苔むした、草が茂るその体に小動物を乗せながら。
「そう。何より人は知らないことを恐れる。知ればそうなんとでもないというのに。」
その物言いから佇まい。どこか、そう音音がこうして会い……また別の場所で茶会をしてた
誰かのように男は話す。
音音が。その知らぬが故の恐怖を知る者であるからか。
「人は知る努力より、知らずに日々を過ごすのさ。好む好まないではなくね。」
こんなに素敵な紋様をひざ掛けに編むのにさ、と。
先に露天で買ったそれを目も送らずに呟きながら茶を飲む。
■綾瀬音音 > それを言ったら私だって元は島の外の人間な訳ですしね。
何ていうんだろう、宗教って1つの集合体ですからね、独特のコミュニティーって言うか。
心の拠り所だからこそ、異教徒お断り、なのかなぁ、的な。
不必要に荒らされたりしたくはないだろうし、こちらとしても土足で踏み入って良いものではないのも解ってますし。
(年末年始だけでもキリスト教、仏教、神道を挟むようなある意味デタラメなお国柄。
それでも宗教対立の話くらいは知っているし、
まして異邦人――全く未知の文化圏からやって来た人たちの“聖域”を荒らすよな真似はしたくない。
それはあちらも同じだろうことであると思うし、
そも、宗教色が強い話はあまり得意ではない、やっぱりゆるふわな宗教観の人間でもあった。
なので、あくまでイメージ先行の話でもあった。
実際は案外友好的な雰囲気でもあったのだし、こうして眺めている分には不謹慎かもしれないが面白い)
ん……それは解りますね。
宗教って道徳とか生死の観念と強く結びついていますから。
見えない世界っていうか、一種の救いですよね。
――まあ、本来戦争をよしとする宗教は少ないわけですし。
(大義名分、神の名のもとに、などと言う戦争が歴史であったのは当然知っている。
そこまで大きなものでなくともちょっとしたいざこざの種――理由にもなる。
とは言え、大体の宗教は隣人を愛せよ、では無いが争いを肯定するものではないし、
ここに――異邦人と呼ばれる人たちが作った施設に関していえば、それこそ、心の拠り所なのだろう)
……まあ、そうですよね。
思った以上にここは穏やかです。争いごとで忙しい人は、神様なんて顧みることはないのかもしれませんね。
(まるで石像が動いているかのような異邦人。
その彼(彼女?)にありがとうございます、と笑みで礼を言ってお茶のお代わりを彼と自分のそれに注ごうか。
まるで昔見た――それこそ今の世界がファンタジーとしか思えなかった昔に作られた――アニメーションのような光景に、目を細めて)
それは仕方がないんじゃないですかね……。
想像は無限ですけれど、そこには悪いものも含まれます。
知ってしまえば答え合わせが出来るんですけれどね。
でも、その答えが望んだものとは限らないですから――知らないまま過ごすほうが、“希望”が持てるのかもしれません。
(――ふと覚えた既視感。
“彼女”と彼は繋がっている。
今のこの会話も聞いているのかと思ったが、それは些細な事だろう。
再びお茶を口に運ぶ。
慣れない味だったが、嫌いなものではない)
ん――難しいですね。
知った所でそれが正解だって保証も無いわけですし。
数学とは話が違いますからね。
知ることが怖いことってやっぱりありますよ。
それに、知らなくても日々は送ることが出来ます。
良い悪いじゃないですけど。
(こういうのは受け継がれた文化なんですかね。
と、肌触りの良いひざ掛けをこちらはなでながら。
目を引く文様と鮮やかな色は、異国/異界のそれだ)
■五代 基一郎 > 「違うものに拠る者が出会えば争うのかという話だよ」
そんな難しく、固めて考える必要などないのだと語る。
海の外へ…別のコミュニティとして成立しているところに寄れば
排斥を受けるだろうか、というものである。
不必要に、であればこそ。こうしてただ相互扶助であったり
お茶を飲む分に何の問題があるだろうか。
「彼らも人間というのでもないけど、心ある存在さ。
逆に彼らからしても恐れる部分もあるかもしれないが
そうでもないところもある。だからこそ、知り、理解しなければらないのさ。
特にこの世界では。国境により全てが分かれている……という時代でもないのだから。」
神と言えば色々であろうが、経験上というよりこの島での見識から思えば
現世にいるそう名乗る、あるいは呼ばれる存在というのは争いか力を誇示するような存在としか覚えていないというのも
おかしな話だ。
「人は賢くなっているように見えて、また愚かになるばかりか。
というようなもので想像力が……考えることが豊かになればまた引かれてとなっているのさ。
それにその真実とやら。望んだものであるなしというのは、勝手なものじゃないか?
自分の望んだものでなければどうだというのだろうね。」
そう。
知っていても知っていなくてもその真実とやらは変わらないだろうが。
誰にとっての真実というのがあるのだろうか。
結局人間には、どうでもいいのだというのもであるが。
物事の優先順位をつけるならば、そうしないという選択肢を取ることが多いのだ。
触らぬ神に祟りなしとは、また。
「哀愁じゃないかな。懐かしむ……見えない、今は覗くことのできない
自らの生まれた世界を尊び懐かしむ心かな。
この施設も、そういう単純なものと思うよ。
異界の神を呼び出しどうこうしようなんてものじゃなくて。」
ありがとう、と注がれたお変わりを受けつつ穏やかに微笑み。
空を仰ぐ。
「知ることは怖いものかな。」