2015/06/11 のログ
リーセ・グリエ > 「されば、御機嫌よう。」

誰もその様子に気づいてないと(思い込んで)
ひそかにほくそ笑み、
転移して人知れず姿を消した。

ご案内:「歓楽街」からリーセ・グリエさんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に聖夜さんが現れました。
聖夜 > 「欲望を詰め込んだ…と言う表現は良くあるけれど、こう言う街の事を言うのかしら?」

手にした紙パックのジュースをストローで啜りながら聖夜はぽつりと呟いた
吸血鬼である彼女が夜の街を散策する事は珍しい事ではない
むしろ夜の世界こそ彼女の領域であり、楽しむべき時間だ

聖夜 > 「まぁ、嫌いではないけれど、この雰囲気」

女性徒がこんな場所を歩く様な時間帯ではないが
聖夜は気にせず歩を進めて行く、目的とする場所は無い
先程まではあったが既に達成した

聖夜 > 彼女が手にしているジュースが本日の目的とする物
ジュースと言ってもただのジュースでは無い、血液のジュースだ
歓楽街某所には吸血鬼達の組合が存在し吸血鬼達の支援を行っている
このジュースもその組合が調合と調整を行い配布をしている物
(ちなみに血液30%その他70%ほどの成分調整済み)

「…味は悪くないのだけど、もう少し純度を上げてほしいものだわ…あら?」

不満を口にしながらまた啜れば空気を吸う乾いた音が響く
紙パックが空になった音
ストローでジュースを啜る際にはいつか必ず聞く事となる音

聖夜 > 「ま、狩ればいいだけの話よね」

狩るとは勿論吸血鬼としての狩り、他者から吸血すると言う事
若干のリスクは伴うが吸血鬼としての彼女の欲求を満たすには最良の手段
紙パックをクシャリと握り潰すと背後へと放り投げる
潰された紙パックは綺麗な放物線を描き
道端に設置されたゴミ箱へと落ち乾いた音を立てた

ご案内:「歓楽街」にシュリクさんが現れました。
シュリク > そんな聖夜の横を、真っ白な、絹の如き髪を湛えた少女が通りすがる。
年の頃は10ほどだろうか、このような夜の街に出歩くようなワルにも見えない

「ここが、歓楽街……夜だというのに随分賑やかですね」

通りがかる人々も奇異の視線をシュリクに向けた。
中には、ガキは早く帰りなと野次を飛ばす者もいたが、「お気遣いなく」とずれた返答を返していた。

聖夜 > 「そうなると今日はどの付近がいいかしらね」

口角を笑みの形にすると周囲をグルリと見渡す
夜の歓楽街に闇は多く
吸血鬼の聖夜が狩りをするには実に好都合だ

「あら?」

周囲を見渡す聖夜の視点が止まる
視点の先には彼女以上にこの場には似つかわしく無い者
少女の姿を見つけたからだ

シュリク > 歓楽街の多くは、所謂「大人」を対象としたものが多く
飲酒、賭博、女……学生が手を染めていいものが、逆に少ないほど

「何故このような場が放置されているのでしょうか」

見られていることにも気付かず、路肩で考える素振りを見せる
スラムの時も同じことを考えた
常世財閥のあり方、考えた方に疑問を持っていた

「犯罪を減らそう、という意図が全く見えません、寧ろ、煽っているようにすら……」

聖夜 > 「おもしろいわ……」

白髪に金の瞳の少女を見つめながら聖夜は呟く
少女の言動もそうだが、少女その物に極めて興味をそそられた
最初はお人形さんの様だと感じた
だが観察すればするほどに何か違和感を覚えた、だから……

「こんばんわ、こんな時間に夜遊びかしら?」

聖夜は少女に声をかけた
顔を笑みの形にし物腰穏やかに声をかける
狩りをする際に相手を油断させるための作法だが
今の聖夜には狩りよりも
興味を満足させ疑問を解決する方が先であった

シュリク > 「はい?」

振り返れば、聖夜を視界に収める
自分とは対照的な、夜闇の如き長い髪に、紅玉の瞳
端的に言って、絶世の美女であった
通りがかる人間が、皆一様に鼻を伸ばして聖夜を見つめる

「夜遊び……と言われればそうかもしれませんね。自分的には、調査のつもりですが」

しかしシュリクには、聖夜の持つ「魅了」の力が通じていないのか、至って平然としている
柔和な笑みに、ある程度気を許してはいるようだが
聖夜を見るシュリクの表情は、どこか、無機質なものを彷彿とさせるかもしれない

聖夜 > 「調査?」

復唱する様に言いながら聖夜は首を傾げた
その口調でわかる
聖夜の質問に対し少女は嘘偽りの無い返答をしたのだと
子供が探偵ごっこをしている様な意味合いで無く
何かの疑問を解決する目的でこの場へと訪れ散策しているのだと

そしてもう一つわかった事がある
それは聖夜が疑問として感じていた事の答えの一つ
聖夜の魅了の視線にも揺るがぬ瞳の意味
この愛らしき人形の様な少女は人では無いと
人形その物である可能性がある

なんと面白き事だろう!
吸血は出来ぬが、この事実は聖夜の好奇心を刺激するに十分な事実であった
聖夜は即座に決断した今宵の狩りは中止だと
狩りなぞいつでも出来る、今は目の前の少女と話す事が先だと

「ふーん、どんな調査なのかしら? ああ、失礼、私は聖夜…黒森峰聖夜よ」

一歩下がると笑みを強くしながら自己紹介をする
これで警戒されてしまうならばそれはそれで面白いが
どちらに転がっても今宵は退屈しないだろう事を聖夜は予感していた

シュリク > 「ええ。もっと詳しく言えばこの島全体の把握、ですね。如何せん、分からないことだらけなので」

聖夜という存在が、どういう人物なのか
黄金の瞳の、その奥のレンズが開閉を繰り返し、フォーカスを当てる
夜の街に繰り出すような不良には見えない
寧ろ、良家のお嬢様といった雰囲気すらあった
お忍びで夜の街に……という線も考えた
しかし、その割には街に馴染んでいるようにも見えた

「聖夜。……インプットしました。私はシュリク。<<異能人形>>(アーツドール)です」

何の躊躇いもなく、自らの正体を明かす
自分にとって隠す必要がない情報というのもある
その前に、あまりに精巧に作られたシュリクは、人とよく見間違えられるのだ
故に作成された時、初対面の友好的な相手には自らの正体を明かすよう、プログラミングされていた
人間と機械間での、要らぬ問題を解決するための一つの策であった

「聖夜は、なぜこのような街に? ここは、背徳に満ちた危険な場所ですよ」

自らを棚に上げて、説法でもするかのように聖夜に尋ねた
一層艶やかに微笑む姿に、警戒の文字はない

聖夜 > 「シュリクね、え?<<異能人形>>(アーツドール)…あはっ
ごめんなさい、こんなに簡単に教えてくれるとは思わなかったから」

シュリクの名を聞くと同時に笑みが笑いとなった
拍子抜けするほどにあっさりと正体と目的を明かされた
そのあまりの警戒心の無さは聖夜に大きな驚きを与え
同時にその少女に人には無い純粋な物を感じさせた

「そうなると私も教えないといけないわね?
とは言ってもただ単に夜の散歩をしていただけなんだけど
ほら、こんなにキラキラとして素敵でしょう?」

夜の散歩と告げたが少なくとも嘘では無い、狩りは中止としたのだから
そして聖夜はクルリとその場で一回転すると
全ての光を纏い集める様にしながら告げてさらに言葉を続ける

「確かに散歩するには危険な場所かもしれないわね……
そうだ、一緒に歩かない? 一人より二人の方が安全だと思うの」

名を告げ合ったとは言えいきなりな提案だ
それでも聖夜は提案せずにはいられなかった
このシュリクと言う少女をもっと知りたいと感じたから

ご案内:「歓楽街」から聖夜さんが去りました。
シュリク > 「隠すべき事柄ではありませんから。知った所で、何が変わるわけでもありませんし」

あくまでプログラムされた通りに動いている――つもりだ、自分では
それが彼女本来の「性格」なのかは、誰にもわからない
恐らく、自分自身でさえも

「はあ。……まあ、綺羅びやかではあると思いますが」

胡乱な解答だな、と感じた
嘘はついていないが、重要な点を話してもいない
ただ、楽しげにくるりと舞い、夜光を浴びるその姿は、機械の目から見ても、
――綺麗だな、と思わせる何かがあった

「良いのですか? ――せっかくですので、お言葉に甘えるとしましょう」

一人よりは二人のほうが効率が良い、と判断した故の結論
それに、聖夜はどうやら街に詳しい様子
ならば、ナビゲートされながら散策するのも悪くない

そうして二人は、夜の街を闊歩する
白無垢の少女と、漆黒の淑女
対照的な二人の様子はいっそ幻想的で、却って男たちの目障りな声を跳ね除けたという

夜の帳は、まだ、明けない。


――暗転――

ご案内:「歓楽街」からシュリクさんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (時刻は夕刻。そろそろこの街が活発に動き始める頃だ)
迷ってしまった…
(携帯デバイスに地図を表示させながら歩いている)
(あまり来たことがない場所なので土地勘がない)

佐伯貴子 > (落第街より治安はいいだろうが、トラブルに巻き込まれるのは御免だ)
(早く抜けだしてしまいたい)
ここを右…でいいのか?
(特に大きな理由があるわけではない、ここに来たのは見回りの一環であった)

ご案内:「歓楽街」にクラスカさんが現れました。
クラスカ > おーい、佐伯さーん。

(陽が落ちれば、夜更かしの好きなネオンサインたちが仕事を始める時間)
(点滅する看板の下で、佐伯に気づいた男子生徒が声を掛けてくる)

どうしたんですか、こんなところで。
(やたら目立つ赤色のカーディガンを羽織り、右の腕には「生活委員会」の腕章)

佐伯貴子 > むっ…
(かけられた声に警戒しながら振り返る)
君は…クラスカ…だったか。
(学生証を確かめる必要はない。知った顔を見つけた安心感が少しあった)
見回りだ。一応風紀委員だからな。君こそ…生活委員?
(腕章を見つけて聞く)

クラスカ > ええ、前に顔を合わせた時ですかね。
それから生活委員会に入って、仕事をしているんです。今も巡回の最中ですよ。
住居に困った異邦人の人が、捨てられたダンボールで寒さを凌いでいたら大変ですから。
(「任せて下さい」。握り拳を作り細い腕を立ててガッツポーズをするが、男性にしてはやや小柄な体には、不安感が付きまとう)

佐伯さんも巡回、大変ですね。
先日もスラムの方でギャングの抗争があったって、掲示板に出てましたし。

佐伯貴子 > ああ、久しぶりだな。
なるほど。生活委員とは普段何をやっているかいまいちわからなかったが、そんな仕事をしてるのか。
お疲れ様。
(あんまり安心しないほうが良さそうだなとも思ったが、このあたりの地理には相手のほうが詳しそうだ)
ああ、また色々情報が飛び交っていてな…
私は前線で戦うわけじゃないから、こうして情報収集しているのだ。

クラスカ > 生活委員会は縁の下の力持ちなんですよ。
佐伯さんの風紀や、名前が轟いてる公安みたいな花形からは一歩引きますけど、学園のために尽力しているって自負はあります。
(そう言って、唇の端を釣り上げ、軽い笑みを見せる)

なるほど、佐伯さんは足で戦うタイプなんですね。
(うんうん頷き、ふと顔を上げ、表情を改める)

そういえば。風紀の方で『魔術師喰い』に対して、何か情報は掴んでいませんか?

佐伯貴子 > そうだな。よく考えればこの街の生活インフラなどもやっているのだろうからな。
当たり前のように考えていたがありがたい存在だったのだなあ…
(目の前の少年が若干頼りげがあるように見えてきた)
足で戦うというか、給料と単位のためにはこれしか無いって感じかな…
『魔術師喰い』?何かまた出たのか?私は聞いたことがないが…
(首をひねる)

クラスカ > (少し胸を張るが、大きくなった態度と身体は息が抜けたようにすぐに萎んでしまう)
でも、生活委員会だからって舐められることあるんですよ。
違法行為している生徒見掛けても、風紀や公安じゃないならいっかー、って。
あの時はちょっとお灸を据えてやろうか迷ったなァ。
(暗い影を背負い、ふっふっふっ、と病的な笑みを見せて)

知らないんですか佐伯さん!ちょっと見て下さいよ!
(下げていた鞄の口を開き、生徒用に支給されたタブレットの電源を入れ起動させた)
(慣れた忙しい手つきで右へ左へ指を動かせば、すぐに目当ての学内用掲示板に辿りつく)

ほら、これですよ。
(表示されているのは【危険生物に関する注意勧告】の記事。記事主は、学園教師のコゼット・アルゼラーテ)
(内容は『魔術師喰い』と呼称される魔術師を好んで餌にする怪物が出た、との注意喚起だ)

佐伯貴子 > そういう時は君の実力次第で実力行使してもいいんだぞ。正当防衛があるし、そうでなくても特に処罰はされないはずだ。
(まさか生徒のためになる行動をして何か罰があるとは聞いたことがない)
(この少年にそんな力があるのかどうかは分からないが)

ふむふむ…一回目を通した記憶はあるな。すまん。
ここまで判明していれば他の風紀がやってくれるだろう…と思ってしまうのが癖になっているようだ。
私はこういった情報を流す側の仕事をしているつもりだからな。
…君はこれ以上の情報を持っているのか?
(わざわざ話題にしたのだからなにか関心があるのだろうと思い聞いてみる)

クラスカ > (諭され、ははは、と乾いた笑みを見せる)
僕には無理ですよ。異能を持っていないし、この枯れ木みたいな細腕じゃとても。
(腕力以外の何かに訴える、とは説明せずに)

(黙って首を横に振る。瞳を閉じているが、伸びすぎた前髪のおかげでその様子は佐伯には伝わらない)
いいえ。で、何か情報を握ってそうな人を見掛けたら一応尋ねているんです。
多分早いのは、情報源のコゼット先生を当たること、だと思ってるんですけどね。中々学園でも見掛ける機会がなくて。
魔術師ももう珍しいものじゃない、多分学園で石投げたら三人に二人くらいは魔術師に当たります。
だからこんな怪物が現れるようになったんですかね、おお怖い。
(ブルリ、大仰に肩を震わせた)

佐伯貴子 > そうなのか…自覚はあるのだな…
(相手の腕と自分の腕を見比べる。服で全部は見えないとはいえ、日頃から鍛えている自分のほうが強そうに見えなくもない)

コゼット先生の講義は私も受けていないな…
まあ講義で習った程度の簡単な魔術なら私も使えるし、魔術師と言えなくもないかな…
ふぅむ、そんなに怖がられると重大事件のように感じてきたな…
(腕組みをする。もっと情報を求めるべき案件なのかもしれない)

クラスカ > へえ、佐伯さんも魔術師だったんですね。今後披露して欲しいな。
(自分のことは棚に上げて、そう持ち上げた)

杞憂なら杞憂でいいんですよ。別に心配が過ぎて損になることは、ないですから。
ただ……
(銀髪が風に流れ、切れ間からブルーの瞳が覗く。憂いを帯びた深い青の中に浮かんでいる感情は)
(尽きない疑念。クラスカは、まだ脅威は続いていると確信している)

……天災って、忘れた頃に突然やってきますからね。

佐伯貴子 > 私の魔術は人前では見せないことにしてるんだ。
才能がないのがバレて恥ずかしいからな…
(苦笑しながらゆるゆると首を振る)

確かに。対応策を考えておいて損はない。
しかし私にできることは今のところ思いつかないな…
これだけ情報が揃っているのだし、魔術師を見かけたら注意をうながすくらいかな。
(最も一見して魔術師とわかる人間などそうはいない)
(腕組みを解かず考えている)

クラスカ > 僕もどんぐりの背比べですから平気ですよ。
(同じく、力のない笑みを返した)
(余談だが、クラスカの魔術関係の講義の成績は全て横並びに『並』を記録している)

教師で魔術を操る人は割と思い浮かびますよ。
コゼット先生とか、獅南先生、駆藤先生も専門違うけど、そうじゃないかな。
生徒は普通に魔術履修している人が多いから、もう生徒は全員魔術師として呼びかける、くらいの方法しか取れませんか。
一応掲示板には載せられてるから、ある程度情報の周知はされているでしょうしね。

(―そう上手く危機感が募られないことを、良く理解してはいるのだが)

佐伯貴子 > それでも恥ずかしい物は恥ずかしい。傷を舐め合うのはやめようじゃないか。
(なんだか気分が沈んできた)

今更教師側に注意をうながすのもなにか違うし…
そうだな、一応出会う生徒には声をかけておくとするよ。
被害届がないからって安心するなとね。
(まさに自分がそうであったように。大抵の生徒はそれほど気にしていないだろう)
(そして、被害にあって初めて自分の甘さを呪うのだ)
…ところでクラスカ。君はこの辺の道には詳しいか?

クラスカ > そうですね。それにあんまり魔術の話してると……。
(キョロキョロ、両の眼を動かして周囲に目を光らせる。流石にこの時間、【あの人】は学園で教師としての仕事に従事しているはずだ)

(一度名前を呼んでしまったことだし、突然現れられても困るけど)

いえ、何でもないです。
(思考を戻し、すぐに佐伯へと身体の向きを戻す)

地理ですか?まあそれなりには。
でもどこにある居酒屋の何という銘柄の酒が美味いとか、そういう質問はオフレコにして下さいね。
僕も生活指導受けたくはないので。
(小粋なジョークで返す。しかしジョークは、理解されて初めてジョークになるのか)
(佐伯にそれが通じるかと言うと―)

佐伯貴子 > 噂をすれば影、か?
(相手が何を知っているのかなど知りようもない。そんな能力は持っていない)

ありがたい…
君がアルコールを嗜もうが証拠がなければ動きようがないからな…
(腕組みを解いて真顔で言った。ジョークは通じなかったが見逃すとは言った)
つまりその、駅に行くにはどこへ行けばいいのだ?
(気恥ずかしそうに聞く)

クラスカ > そんなところです。
(しかし佐伯のような心根の筋が通っている人間は目をつけられはしないだろうとの、奇妙な確信があった)

(今度はこちらが腕組をして、難しい顔になる)
どうしようかなー、まだ巡回が残ってるんだけどなー。
でもこれも人助けの一貫だし、風紀委員の人に恩を売っておけば役立つかもしれないからなー。
(お目こぼしを頂いたことへの感謝もあり、少々捻くれた言い回しで、助力を約束する)

仕方ないなあ、駅に着いて改札で切符を買って学園鉄道に乗るまでですよ。

佐伯貴子 > うぐぐ…
(相手の態度に悔しさやら情けなさやらがこみ上げてくる)
(しかし常に地図で位置情報を確認しなかった自分も悪い)
いやいやいや、そこまでしてくれなくていい。わかる道に出られればそれでいいのだ、うん。
(両手を前に突き出してブンブンと振った)
(なんだかいたたまれない)

クラスカ > はいはい、そんなこと言わずに。
迷子になって誰かに迎えに来てもらうの、嫌でしょ?
(苦笑すると、普段の気丈さに似合わず、子供らしい駄々をこね始めた佐伯の背中を押し)

(二人の背後で始まった、人相の悪い顔に傷を持つ人物たちによる)

(「大判焼きだ」「太鼓焼きだ」などという本気の大人の喧嘩を華麗にスルーして)

(一切佐伯のクレームを受け付けず、駅まで送り届けたのだった)

ご案内:「歓楽街」からクラスカさんが去りました。
佐伯貴子 > だーかーらー!
(恥ずかしさは頂点に達していた)
(が後悔してももう遅い。無事クラスカの手によって駅まで送り届けられたのだった)

ご案内:「歓楽街」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に鬼道椿さんが現れました。
鬼道椿 > (人がごった返す大通りを鋭い眼光を放ちながら歩く)
ここには居ない…か
(ぎりっと歯を噛みしめ眉間にしわを寄せる)

鬼道椿 > (この島へ着て一ヶ月が経つが三下のケガレを数回斬る程度の成果しか得られずに苛立ちがつのる)
あの男は確かにこの島に居る…それは間違いないはずだ…
一体どこに潜んでいる…

(カツカツとブーツの音を高鳴らせ行きかう人々に睨みをきかせる)

鬼道椿 > ふぅ…落ち着け…時間はまだある、心を乱すな…
(立ち止まり眉間を指で揉むと視界に入った屋台を見てひとり頷く)
腹ごしらえでもして落ち着こうじゃないか

鬼道椿 > オヤジ、きつねうどんを頼む
(茶色く変色したお品書きに視線を走らせてうむ、と頷く)
あと厚揚げも頼む
(酒は流石に私には早い…か、飲めば楽になるのだろうか…)
(何を馬鹿なことを、飲酒なんぞ風紀委員に見つかれば面倒なことこの上ない)
できるまで待つのが苦手でね、なにか面白い話でも知らないか?

鬼道椿 > (屋台のオヤジは黙って食えと言わんばかりに椿の前にきつねうどんと厚揚げを置くと新聞を広げた)
フン、愛想の悪い店主だ。客が逃げるぞ、客が
(目の前に並べられた好物に口元をほころばせて箸を割る)
頂きます。

ご案内:「歓楽街」から鬼道椿さんが去りました。