2015/06/22 のログ
ご案内:「歓楽街大通り」にクゥティシスさんが現れました。
クゥティシス > (眠らない街の大通り。電飾に彩られた看板と、通りを行きかう人々の賑わいは時間をついつい忘れさせる)
(人々はみな、この通りを行く時は悩み・しがらみを忘れ、一時の享楽に身を任せる)

(―だからこそ、自分のようなはみ出し者のつけいる隙があるというもの)

「………」

(大通りから一歩入った裏路地に彼女は居た)
(じっと通りを行きかう人々を。通りに立ち並ぶ露店を凝視している)
(その動きを、その意識の先を伺っている)

クゥティシス > (通りを行く人々は自分のことなど目に入ってはいない)
(この通りに満ちる浮かれた空気に当てられたかのように、揃って隙だらけ)
(手に持った食べ物。身に着けた衣服。肩にかけたカバン)
(そのどれも、自分には手に入れられないもの)

「…浮かれちゃってさ。何が楽しいんだか」
「ニンゲンはいつだってそうだ。自分が狩られる側だなんて、考えてない」

(苦々しい顔で呟き、掌を握りしめる)
(次に見やるは露店)

(カウンターに設置された焼き網の上にあるのは―)

「…お肉。今日はお肉にしよっかな」

クゥティシス > (一歩、踏み出した)

(通りに溢れる人の中に紛れるように息を潜め、人の流れの中に身を任せる)
(森の中での狩りと基本は同じだ)
(気配を殺し、そっと忍び寄る)

(気づかれないように。そこに自分を存在させてはいけない)
(風となり、草木となり、水となり)
(獲物の一挙一動を見逃さぬよう目を凝らせ)

「そこに隙はある」
「意識の死角を見逃すな」
「そして―」

(力強く、されど音も無く地を蹴った)
(目標までは約20m)
(このまま行けば、きっと―)

クゥティシス > (一蹴りでこの身は風となる)
(風が人の体にぶつかり、その動きを止めることがあろうか?)

(否)

(人が居るからなんだ)
(人ごみの中だからなんだ)
(風となったこの身はそんなことでは止まらない)
(人と人の隙間を縫うように、正しく谷間を吹き抜ける風の如く、目標へと走り寄る)

(残り10m)

(獲物は―店主は在庫の確認のために後ろを向いている)
(網の上で油を滴らせる鳥串を見ている者など、誰もいない)

(もう一蹴りして手を伸ばす)

(残り、5m)

クゥティシス > (賑やかな通りに、一際大きな破壊音が響く)
(その音に人々が振り返れば、焼き鳥の屋台の焼き網がなぎ倒されているではないか)
(店主は一瞬茫然としていたが、すぐに意識を取り戻し、叫ぶ)

『どっ……どろぼーーーーーーー!!!!』

(金切声にも近いその声でいよいよもって群集はそこで何が起こったかを理解する)
(店主の視線の先は向いの屋台の屋根の上)
(豊かな毛並みの耳と尻尾を持った少女が両手に大量の串を抱えてにんまりと笑っているのだ)

「おじさん、これ貰ってくね?」
「狩られることを考えて無いおじさんが悪いんだから!」

(少女は悪びれることなく笑う)
(はぐ、と手にした串を頬張れば店主の顔は真っ赤になる)

『て、てんめぇ…!!返せ!返しやがれ!!』

(店主が声を荒げるも少女はどこ吹く風)
(機嫌よさげに尻尾を揺らし、焼き鳥を堪能しているようだ)

ご案内:「歓楽街大通り」に神崎 聖さんが現れました。
神崎 聖 > 歓楽街がいように騒がしいらしいので、
来てみたら。食い逃げが出たそうで。

「おじさん。食い逃げ犯は何処かな?」
私はおじさんにそう訪ねる。

クゥティシス > 「返せって…やだよー。これ、クゥが狩った獲物だもん。だからクゥのだよ」
「欲しかったら取り返せばいいんだよ。ルルフールに追いつけるもんならね!」

(店主の当然の抗議にも、少女は顔を顰めるだけ)
(得意げに立ち上がると屋根を一蹴り。群集の合間に着地すればそのまま駆けだしたではないか)

「ばいばいおじさん!クゥのご飯をありがとー!」

(なおも店主の神経を逆なでするような言葉を吐き、少女は走る)
(どよめく群集の間をすり抜ければ、背後からは店主の悔し気な怒声が聞こえてくる)

「フフッ、ルルフールの爪から逃げられる獲物なんて居ないんだから」

(得意げに一人呟き、少女は駆ける)

『誰か、誰かぁーーーーーーっ!!!』

(店主が群集に向かって叫ぶ)
(その叫びが誰かに届くことはあるのだろうか?)

クゥティシス > 『お、おぉ!ありがてぇ…!あっち、あっちだよ!!あっちに逃げてったんだ!!』

(声をかけられ、半泣きで店主が答える)
(指さした方向に目を凝らせば、人並みをすり抜けるようにかけていく人影が見えるだろうか?)

(何かしらの超常の力でも無ければ、到底追いつけそうにもない距離だが―)

神崎 聖 > 「ん?分かった。任せて。」

すり抜ける影を捕らえると…。
超常か、とてつもないスピードで追いかける。
まるで、風のようである。

クゥティシス > 『うぉっ!?な、なんだありゃ…た、頼んだぞぉー!!』

(瞬きする間に聖の姿は目の前から消えていて)
(残された風に押されるように視界を動かせば、走り去る聖の姿)
(その姿に声援を送り―)


「―なんか、来た」

(一方逃走者はと言えば、凄まじい速度でこちらに迫る気配を獣染みた第六感で感じ取っていた)
(振り返ることはしない)
(けれど、コイツが自分を捕まえに来たやつだということぐらいはわかる)

「ニンゲンなんかに…捕まるもんかっ!」

(追跡者の姿を確認することもなく、少女は踏み出した足を軸に急ターン)
(細く入り組んだ裏路地へと駆け込んだ)
(暗く、狭い路地の中を、三次元的な軌道で駆け抜ける)

(壁を蹴り屋根の上へ)
(屋上から飛び出して地面へ)

(あっちへこっちへ、どうにか振り切ろうと走り続けるが―)

神崎 聖 > 「私が相手という事を後悔しても遅いよ?」

なんと、あのスピードを維持したまま、
獣へと変化し、細く入り組んだ裏路地に入り、
後を追うように、あっちへこっちへと追いかける。
まるで追跡者だ!彼女自身は異能や能力をコピーして得て、
扱えるのだ、ストックはかなりある。

クゥティシス > (少女はイラついていた)
(どれだけ複雑な軌道を描き逃走を図ろうとも、追跡者はぴったりとついてくる)
(いつの間にかその気配は人から獣染みた匂いすら漂わせているではないか)

(相手はニンゲンではない―?)
(そんな考えが頭をよぎるが)

「だったら、なおさら捕まってやるもんか」
「種族の誇りを忘れて…ニンゲンの手駒になるなんて」

(ぎり、と音を立てて歯を食いしばり―)
(その場で上空へと跳躍し、追跡者の背後へと飛び降りようと試みる)

神崎 聖 > それを狙ってたが如く、獣化を解き…。
背後へ飛び降りようとするのを感じると…。

「残念。私は人間だよ。」

辺りに霊的効果を持つ糸を張り巡らせる。
この糸を触れてしまえば、まるで蜘蛛の糸のように捕まるでしょう。
すり抜ける事も出来そうだが、あの追跡者の事だ。
絶対に他にもあるかもしれない。

クゥティシス > 「―!!」

(まさに野生の直観とでも言うべきか)
(クゥティシスに魔術の素養は無く、超常の力を持つ霊糸を張り巡らせたことなど気づけるはずもないのに)
(それでも少女は「何か」を感じ取り、両脇に聳え立つ建物の外壁へとその爪を食いこませ、落下を止める)

「…ニンゲンが、何の用なの。これはクゥが狩りで取った獲物だよ」
「アンタ、あのおじさんの家族なの?そうでもなきゃ、クゥの邪魔する理由なんて…無いんじゃない?」

(強靭な握力と鋭い爪で外壁にしがみ付くようにして、追跡者を見下ろした)
(その視線は敵意に満ちている)
(そして少女は問うている)

(お前は誰だ、と)
(何の理由があって自分を追うのか、と)

神崎 聖 > 「狩りじゃなくて、それは窃盗っていうのですよ。」
笑顔でそういう。でも純粋な笑顔が逆に怖い。

「まぁ、金が無くて窃盗に走る人もいたりしますけどね。
その時は訳ありだったりしますがね。」
そう話していく。

「生憎、あのおじさんとは初対面でしてね。
捕まえてくれと言ったから、捕まえに来たのですよ。」
訳を話す。そして…。
「私は神崎 聖。生徒会の人間ですよ。
貴方がした罪は公安の人間だったら殺してるかもしれませんね?」
本来はそんなことをしないだろうが、カマをかける。
笑顔で残酷な事を言う。

「まぁ、逃げずに話でもしましょう?」
純粋な笑顔を向ける。逃げたら追いかけて痛い目合わせるぞの
意味を込めて。

クゥティシス > 「―」
(彼女の発する強い言葉に、背筋に寒気が走る)
(笑顔の裏にあるこのどす黒い気配は何であろうか)

(油断など出来ない)

「…話って、なに。何を話すの」
「話すことなんてないよ」
「ニンゲンと話すことなんて…ないよ」

(殺す、だなんて強い言葉を発する相手と何を話せというのか)
(これは会話を求められているのではない)
(従わなければ命の保証はしないと)
(そう脅されているに等しい―)

ご案内:「歓楽街大通り」に白崎玲刃さんが現れました。
ご案内:「歓楽街大通り」に岡部 吹雪さんが現れました。
神崎 聖 > 「質問をしていくけど、いいかな?」
逃げないのを見て言う。
笑顔は絶やさないが、これで会話をしていこう。

「まず、なんで君は人間を嫌うのかな?
さっき殺すと脅しちゃったけど、そのような経験があったからかな?」
まずは何故人間を嫌うのかな探ってみよう。

そして玲刃と吹雪の気配を感じると
クゥティシスから視線を外さずに
「やぁ、食い逃げ犯の取り調べ現場へようこそ。」
そう返す。

白崎玲刃 > ふむ………?
聖じゃないか、そいつがどうかしたのか?
【落第街での情報収集からの帰りに、歓楽街の裏路地を通っていた玲刃は、
偶然、見知った2人の少女が対峙しているのをを見かけて、
これはどういう状況かと、思案しながら。

とりあえず、クウティシスはニンゲンを嫌っている為、話が通じそうな聖に
どういう状況かとクウティシスを指さしながら首を傾げながら声をかけた。】

神崎 聖 > 「えーとね。この子が食い逃げしたようで。
私はおじさんから捕まえてくれって言われて来たのですよ。」
あったことをありのままに話す。

「一応代金は私が弁償するさ。
でも、なぜこんなことをするか気になってね。」
純粋な笑顔は絶やさない。

岡部 吹雪 > 「っだからさあ、キャッチはやめろっつーの!」
「禁止されてるの知ってんだろ! オラッ帰れ帰れ!」

しつこく縋る居酒屋の店員を振り払う。
そこに見つけたのは一年の白崎。
何でも屋の姿あるトコに騒動アリとは広報の誰の言葉だったか。

「よ。何か面白い見せモンでも?」
とと、と煙草の箱を叩き、まずは咥えて一本火をつける。

白崎玲刃 > ああ、食い逃げか………
【なるほどなと、ニンゲン嫌いのクゥティシスならやりかねないだろうなと、
聖の言葉を聞きながら、苦笑いを浮かべて。
クウティシスの方を向いた。】

久しぶりだな。
いくら金が無いからって、食い逃げはどうかと思うぞ…?
いや、金を稼げないのもわかるがな…?
【そして、苦笑いを浮かべながら窘める。
一応クゥティシスの境遇を推測している玲刃は、どうするべきかと苦笑いを深めるのであった。】

クゥティシス > 「あの時の…!」
(何時か自分を助けたニンゲンの姿を見て息を飲む)
(彼に自分を傷つける意志が無いのは確認済みではある)
(しかしながら、此処で自分の逃走を助けてくれる保証はない―)

「ニンゲンは嘘つきだ。クゥを騙して、連れてって、酷いことした」
「今でもニンゲンはクゥを連れ戻そうとしてる」
「だからニンゲンは嫌い。クゥは…ニンゲンなんて信じない」

(投げかけられた問いに、散文的な答えを返す)
(人間を嫌悪するが故に彼女はこの社会に馴染めない)
(この学園で異邦人が文化的に生きていくためには、人間のシステムの中に組み込まれる必要がある)

(それを、彼女は拒絶している)

白崎玲刃 > ああ、いや、知り合いだし、俺が弁償してもかまわないぞ
【苦笑いを浮かべながら聖に言う
そして、クゥティシスが何故この様な事をするかと気になっている聖に、
クゥティシスに聞かれて気分を害させない様に、聖にのみ聞こえるようにクゥティシスの境遇についての推測を囁いた。】
以前会った時にあいつから聞いた言葉から推測した事なんだけどな、
あいつ、たぶん、この学園に来た時に捕まったか騙されたかで、奴隷にされた後逃げた
元奴隷なんだ。だから、人間を過剰に嫌ってるってのもあると思う。