2015/08/04 のログ
ご案内:「歓楽街にある電気街」に六道 凛さんが現れました。
六道 凛 > 許可をもらって、買い物に出ること数回。
今日は保護者の都合が悪いらしく、一人で私物を買いにやってきた。

深く帽子をかぶり、日焼けしないよう薄手の長袖を羽織。
静かにある路地にやってきた。

――あるといいけれど

学生街にはなかった。落第街でも珍しいものではあったが。
ここまで見つからないものだとは思わなかった。

――やっぱなんだかんだで、恵まれてたのかな

必要な物は全部、『墓守り』が用意してくれていた。
三文役者といっていたけれど、そういった面はすごいと尊敬していた。
絶対に、調子に乗るから本人の前では言わなかったけれど――
はぁと、ため息。
昔への、思いと。探すのがしんどいのと
気が滅入る暑さを少しでも軽くしようと吐き出す。

探しているのは――神経端末。
ニューロジャック。無線のが”埋まってる”とはいえ
緊急時に有線が必要になる時もある。
身体をタップにしても、つなぐ場所がなければ意味が無い。

――ま、街を見るって意味ではありか

見つからないことは悪いことじゃないとつぶやきつつ。
改めてかぶりなおして――

ぶらぶらと、歩き始めた

六道 凛 > 没入型――ダイブできる人間は極小数。
それのほうが、はるかに情報処理はしやすいし
作業効率、ランクともに上昇するが
セキュリティ、ハッキングの危険性
接続時の無防備な状況、容量―のう―。

デメリットも少なくない。それをクリアして、メリットが多く
使いこなせる人間がいないと、いうことだろう
恐らく。少なくとも、まだ出会ったことはない。

試しにやってみたが、脳死―フラットライン―になってしまったというのが多いのかもしれない。
まぁ深くは”知ろうとしてないので分からないが”

――まぁでも、没入は最終手段、か

パソコンなどを使っても十二分、だが。
手段が多くて悪いということはない。

――それにこっちのほうが圧倒的に楽だし

マルチタスクするのなら間違いなくこっちを取る。
デュアルワールドの認識は、もう慣れてしまった。

■商人「おい、ねーちゃん。買うの? 買わないの?」

思考していたら、じっと見つめてしまっていた。
それが気に食わなかったらしい。

「ごめん、目当ての物がなかった」

つぶやいて離れる。
品揃えは悪くないが――あとで保護者に相談してみるべきだろうか。
なんて思いつつ、ウィンドウショッピング。

六道 凛 > 落第街に行くという選択肢は抹消。
さすがに、まずいというのは世間知らずの自分でもわかる。
知己に合うのも、嫌だし。何より、まだ実感できないのに
行っても意味は無い。

行動は制限されているし、している
その状況。その状況は自分も望んでいることだ。

――夏休み……

常識を、生を実感する。
難しい話だ。あこがれを捨てるのとある意味同義だし
そう簡単に割り切れる依存―コイ―ではない。

彼女の前では、そうあろうとしたし。誰かの前ではそう振舞おうと努力しているが
きっと、面会にきた面々には気づかれているだろう。

――そういえば。

保護者の家にいた異邦人。
あの人物はどういった経緯でいるのだろうか。
今度あったら話してみようか、とかんがえる。
同居人なのかどうかは分からないが――
交流はしてみて損は無いのではないだろうか。
外を知るという意味で――……

「みつからないっと」

結局、なかった。思考が終わる前に見終えてしまった。
発注確定である

六道 凛 > ――帰って、ご飯食べよ

ジャンクフードでも買っていこうか。
経費になるのかな? 一応、領収書をもらって帰ろ。
そんなことを考えながらゆっくりと路地から出て明るいきらきらした世界で。

――まぶし……

目を細めて、その強すぎる明かりに
まだ萎縮しながら。おっかなびっくり
街を歩いて行った――

ご案内:「歓楽街にある電気街」から六道 凛さんが去りました。