2015/12/19 のログ
久方 透子 > (公には、ここから先とて歓楽街は続いていく。
家に近づいているというのに、一歩進む度に陰鬱な気分が増してくるのは周囲に光が乏しくなってきたからだろう。
街灯も疎ら、家の光が外まで零れる事も少なくなっていく。

そもそも電気代がもったいないとつけていない家も少なくはないはずだ。
……電気をひいていない、という可能性も捨ててはいけないけれど。

やがて寒空の下、どれだけ歩いたか、今日もまた、誰に見られる事もなく無事に我が家にたどり着けば、ほっと安堵の息をつくだろう。胸を、撫でおろして、緊張をようやく解く。

毎日、毎日。少女の日常は、そんなことの繰り返し)

「……ただいま」

ご案内:「歓楽街」から久方 透子さんが去りました。