2016/05/30 のログ
ご案内:「歓楽街」にマリアさんが現れました。
マリア > この世界に迷い込んだ異世界人,異邦人のために作られた街。
島での生活を始めたマリアの家も,そんな異邦人街のはずれにあった。

「……このあたりは,随分雰囲気が違うのね?」

彼女にとっては,この島の全てが新鮮で,目新しい。
そして,こんな広い世界に放り出されるのは生まれて初めての経験なのだ。

だから,支給されたお金を全部洋服につぎ込んでしまったりもしたし。
親切な学生や,島の住人に助けられもした。
そして今,マリアは明らかに……

「………どこかしら,ここ。」

……迷子であった。

ご案内:「歓楽街」に黒星さんが現れました。
黒星 > 夜こそ自分の本領であるわけで、最近じゃあ変なの拾ったせいであまり出歩けもしないのだが……
ちょっと買い物に出た後に、さぁて帰るかと言うところで目に付いた、何か挙動不審な子を発見。

うーん?と、少し観察するもツレが来る様子も無い。

なので。
ちょいと、近づいて行ってみる。
特に隠すでもなく、堂々と。

「そこの子供は、どうしたんだネ?」

真っ白いスーツに青白い肌に、サングラス越しでも分かる赤い目。
普通に不審者であった。

マリア > 近寄ってくる男は明らかに不審な風貌だったが,
サングラス越しに見える赤い瞳や,その肌の色,どこか自分自身と通ずるその相手を,【少女】は怖がることなく,

「私のことです? 別にどうもしておりませんが…。」

首をかしげて,そうとだけ返した。
迷ったかもしれない,という事実はあるのだが,まだそうと決まったわけでもない。
だとすれば今はただ散歩をしているだけで,何かがあったわけではない。
けれど,見回せばもう,周囲の雰囲気は異邦人街とは全く異なっている。

「……強いて言うなら,ここがどこなのか分かりませんの。」

パーフェクトに迷子である。

黒星 > 「あぁ……」

じゃあ、自分の勘違いか。
特に困った雰囲気でもないので、それじゃあいいや、って言おうとしたが

「強いてじゃなくて普通に言えヨ。
 普通に迷子になってるなじゃいかネ。」

どうかしてんじゃん。
強いて言うなら、この子自体も結構どうかしてんじゃん。

マリア > どうかしてる子は申し訳なさそうに笑って,

「仕方ないでしょう,こんなに広いんですもの…
 …貴方は,この辺りに住んでらっしゃるの?」

近くにあった樽にひょいと腰かけて,尋ねた。
警戒心というものが無いのか,ただの世間知らずなのか,
きっと後者だろう,と思わせる程度には常識を知らない。
こんな時間に,こんな場所を,たった一人でうろついているのだから。

黒星 > 「まぁ住んでるっちゃあ住んでるかネ。
 全くもって、広いのは確かだけど……それなら地図ぐらい買うなり貰うなりしてからにするもんだヨ。

 見ない顔だとは思ったけど、新入生かネ。」

そんな樽に座ったら服が汚れるんじゃ、というところまで心配してやる義理もないか。
はぁ、と呆れたような顔で、ズレたサングラスを指で押し上げて直す。

「風紀委員の巡回にでも引っかかればいいけどネ。
 そうじゃないなら、タクシーでも呼んで帰るのを勧めるヨ、子供は寝る時間だネ。」

子供、と言うところで、無遠慮な視線で相手の体を上から下まで見回した。

マリア > 「あ,地図って,これのことかしら?
 生活委員の人からいただいたのですけれど…。」

ポシェットから取り出したのは,確かに地図であった。
ただ,明らかに,学生街や学校内の地図である。それを広げて,相手に見せつつ…

「はい,この島に来たのもつい最近ですの。
 それまでは御屋敷から出た事も,ほとんどありませんでしたから。」

特に隠すことも無くそう答えた。
相手の視線には首をかしげつつ……そのしぐさも服装も,外見は完全に【少女】のそれだろう。

「タクシーって,あれですわね,乗せて行ってくれるっていう……ですけど,結構高いって聞きましたわ。」

子供扱いされたことについては抗議しなかった。
目の前の男性の方が大人であることは間違いないと,思ったのかも知れない。

黒星 > 「そうそう     ―違うヨ。
 その生活委員は寝ぼけてたのかネ?
 ここが歓楽街だよ、それ違う地区の地図だヨッ」

おい、この子ちょっとボケてんぞ。
もしくはどっかの深窓のご令嬢だぞ。世間を知らないで一生を過ごす系。
間違いない。
昔、食べた子供と同じ気配がしてきてる。

流石に口を大きく開けてつっこんだ。
見事な、違った大きな犬歯が見えるだろう。

「そんなのが何で島に、一人でほっつき歩いてんだネ。侍従でも呼べばいいじゃないかヨ。
 タクシー乗る金も持たせて貰えないなら、カードで払え、カードでヨ。

 ァ…………んん、まずもって、この世界のモンじゃない?のかネ。」

何でこんな突っ込みまくってるのか、風紀委員をサクっと呼ばないのか、はさておいて。
あんまりにも現代社会から乖離した雰囲気に、最後の可能性を見た。

ご案内:「歓楽街」に塩塚 東一さんが現れました。
塩塚 東一 > 「あん?何だありゃ?」

ギャンブルでひと儲けしてきた帰り、ふと目をやればわが校の誇るロクデナシ不良教師の姿が
しかも傍にはこの歓楽街に見合わぬ雰囲気をまとった美人がいる
何やら面白そうな匂いしかしない

「どーもどーも黒星センセ」

胡散臭い笑みを全開で二人に近寄るのであった

マリア > 「……あ、いえ、寝ぼけていませんでしたわ。
 この地図は1週間前に,図書館でいただきましたの。」

素敵にツッコミを入れてもらえれば,さらにボケ倒す。
もとい,この子はずっと真面目な顔である。
困っている風でもないが,貴方を小ばかにしているわけではなさそうだ。

「あ、えっと……門,でしたっけ?ベッドで寝ていたら,吸い込まれてしまいましたの。
 気付いたらこの島の森の中に横たわっていました。
 きっと,私の生まれたのは違う世界ですわ……それに,貴方,吸血鬼さんでしょう?
 私と同じ肌の色,目の色をしてますもの。」

この世界には本物がたくさんいてびっくりですわ。なんて,さらりと言ってのける。
この少女も確かに吸血鬼のような紅色の瞳をしてはいるが,匂いは人間のそれだろう。

黒星 > 「あぁうん、そうかネ。
 じゃあキミは  あぁ、島の大枠が分かってなきゃ、地図があってるかも分かりやせんかヨ。

 はいはい、納得したネ。」

つまりは、島のド新人、といういうワケだ。
納得した。

「それじゃあ、キミはこの島に独りってわけだネ、そりゃあご愁傷サマだヨ。
 あぁ……そうだネ?
 私は吸血鬼だけど、きっとキミのイメージするようなモンじゃあないけどネ―……ん?」

しかも、島の独りきりか。
余り知り合いも多くはなかろう、この見た目で育ちも良さそうなら、味も良さそうである。

愛想、というには凶悪な笑い顔を浮かべたところで かけられた声に視線を移動させた。

じゃーまーすーるーなー という目で、不良学生を見た。
折角、個人情報を収集しているというのに、と。

「なんだチンピラ予備軍じゃないかヨ。
 授業に出ないで、ここで出て来るとか、何しにきたんだネ。」

塩塚 東一 > 「やだなぁ先生、授業には一応出ていますよ?
 で、どこでとっ捕まえたんですか、そんなキレイな娘」

一応、これでも授業にはある程度きちんと出ている

「あ、どうもお譲さん、私、塩塚 東一と申します
 以後、お見知りおきを」

少し大げさに、恭しくお辞儀をしてアリスに自己紹介をした

マリア > 「そうかしら,イメージ通りだと思うのですけど。
 でも,この場合は私って逃げた方がいいのかしら?」

吸血鬼という事実を目の前の男が否定しなくとも,怖がる様子も無かった。
彼らは忌み嫌われるものだが,この【少女】にとっては馴染み深いものでもあった。

「御屋敷に居たときから独りみたいなものでしたの。
 だから,そんなに悲しいとは思いませんわ。色んな人に会えますし。」

凶悪な笑みを見ることも無く,横からの声に視線を向ける。
突然名乗られれば驚くも,樽から飛び降りて礼儀正しくお辞儀をした。

「私はマリア=フォン=シュピリシルドと申します。
 ご丁寧にどうも,よろしくお願いしますわ。」

この姿だけを見れば,どう見ても,貴族令嬢である。