2016/05/31 のログ
黒星 > 「そうだっけねえ、出席名簿のチェックが消えてるかもしれないから思い出せなかったヨ。
 まだ捕まえとりゃせんヨ、本当に今見たばっかりだからネ。」

ええい、しっしっと犬や猫を払うように手を振りながら、結構、塩塚を邪険にする。
吸血鬼が人に手を出そうとしたトコロ、と考えれば至極優しい反応ではありつつ

「大体、オマエは何で寄ってきたんだネ。」

全くもう、と半笑いなところからすると、言う程に怒ってるわけでもなさそうであった。

「吸血鬼がもう目の前に居るなら、逃げても手遅れだと思うがネ。
 私はこの人通りの中で子供を攫う度胸はないから、安心するるといいネ、一応、教師でもあるしネ。

 独り、一人ネ。そりゃあ結構なことで……    名乗るタイミングが無かったけど、私は黒星ってんだヨ。」

視線を名乗ったマリアに戻しながら カカ と、笑った。

塩塚 東一 > 「いえいえ、普段お世話になっている先生を街で見かけたら
 一言挨拶するのが生徒としての礼儀ってモンでしょう?」

なんとも嘘臭い台詞が口から飛び出す
もちろんそんな事は微塵も考えてはいない

相変わらず彼の顔には胡散臭いニヤニヤ笑いが浮かんでいた

マリア > 「確かにそうですわね…それじゃ,助けを求めたらいいのかしら?」

2人のやり取りを聞いて,この2人が少なくともある程度よく知った仲なのだと見て取った。
ので,さっと東一の背後に回って,黒星から大袈裟に距離を取ってみたりしつつ。

「貴方,先生でしたのね…。」

東一の背後にわざとらしく隠れたまま,驚いたような表情を見せた。
……まぁ、確かに、先生には見えないかも知れないね。

黒星 > 「そうかそうかネ。
 ところで、塩塚は紅葉卸って好きかネ?」

何となく、笑いながらその辺の壁を見て、次に塩塚の頭の方を見た。
やらないよ?冗談だよ?

「首にならん程度にゃあ先生やってるネ。
 東洋の歴史やマホーに興味があったら履修してくれていいからネ、クカカッ。

 後、その盾にしてるのは危なくなったらマズ、キミを差し出して自分だけは助かろうとするヤツだからネ?」

だから逃げても盾にしても無駄だから、とマリアに笑っておく。

マリア > 黒星が東一を見て笑えば,
「あら,随分と酷い人でしたのね。」
と,こちらも楽しげに笑って東一の後ろからさっと離れた。
もっとも,マリアの異能を使えば,無条件で盾にすることもできるのだが。

「そうね…授業を探すときには,黒星先生の名前で探してみますわ。
 どんな授業をされるのか,楽しみです。」

くすくすと楽しそうに笑う様子を見るに,ある程度想像はついているのかもしれない。

塩塚 東一 > 「へ?紅葉卸?嫌いじゃないですけどね
 それにしても人聞きの悪いことをおっしゃる……
 僕ほど紳士的な人間はいないと言うのに」

もちろん大嘘である、まぁ自分が第一のゲス野郎
と言う程でも無いのだが

「で、お譲さんはなんでまたこんな所に?」

こういう街は、こういう女性には刺激が強かろう

黒星 > 「そうか、嫌いじゃないかネ。じゃあ今度そうしてやろうネ。
 紳士的とか笑うところかヨ。」

さぞ、いい紅葉卸になるだろうヨ、と笑って。

マリアに

「単位も取りやすいと評判だからネ。
 で、話を戻すヨ、その塩塚の言う通りだヨ。

 マリアは結局、ドコから来たんだネ。場所か家の名前位、言えるだろうヨ。」

そうそう、話が盛大にクラッシュしていたが、聞きたかったのはそこだったのだ。

マリア > 2人のやり取りを見れば,口元を押さえて楽しげに笑う。
東一から【お嬢さん】と呼ばれても否定することはしなかった。

「ノイシュタットのシュピリシルド家に仕えておりましたの。
 私がここに居る理由は…私の方が聞きたいくらいですわ。」

ノイシュタットという街は数多く存在するし,家の名前もこの世界ではまったく聞きなれないものだろう。
そしてこの少女は,完全に迷子であるようだ。

塩塚 東一 > 「ノイシュタットのしゅぴ……
 ま、少なくともこの世界の人間じゃないって事は分った訳だ
 つーことは異邦人街から来たって事か?」

異邦人街と歓楽街は隣り合っている、迷い込んでもおかしくは無いかもしれない

マリア > 「……ここも異邦人街だと思っていましたわ。」

違いますのね。と,東一の言葉に苦笑する【少女】。

黒星 > 「違うよ、誰もオマエの、マリアの実家の事なんぞ聞いてないヨ!?
 この島じゃあドコに家が在るのか聞いてるんだヨ!」

何を笑ってんだこの迷子。
流石にツッコミを押さえ切れなかったわ。

「ノインシュタット。
 似たような響きはドイツにノイシュバンシュタイン城ってのがあるが、家名の方は聞いたことないネ。
 言えてないヨ、塩塚。」

塩塚 東一 > 「早口言葉は苦手なんスよ……」

苦笑いしつつマリアに向き直る

「ここは異邦人街ではなくて歓楽街、常世島の夜の街
 お譲さんのような若い女性には、ちょっと刺激が強いかもしれませんねぇ」

相変わらず胡散臭い笑みを浮かべてはいるが
確かに、傍から見ればマリアの雰囲気は、歓楽街の空気にはそぐわない様に見える

マリア > 「この島でのお家のことでしたのね。それなら,異邦人街の634通りですわ。
 多分,この道をずっと戻ればつくと思うのですけれど…。」

方向は間違っていないので,本当にまっすぐ行けば近くまでは行けるだろう。
だが,かなり遠いことは確かである。

言えてない,という黒星にツッコミに,またくすくすと笑う【少女】。

マリア > 若い女性,と,その言葉もやはり否定はしない。
自分の性別はもちろん分かっているし,偽っていることに罪悪感が無いではないが,
そうして育てられ,そうでなくては生きられなかったのだから,仕方がない。

「あら,私ったら随分危ないところに入り込んでいましたのね。
 私を見つけて下さったのが親切な御二方で助かりましたわ。」

黒星 > 「英語の成績とか悪そうだネ、塩塚は……クカカ。」

確かにドイツ語系とか、聞き慣れてなければ はぁ?  ってなるかもしれないので、半笑いで応じた。

「つかないヨ、建物ぶち抜いてかなきゃ物理的に無理だからネ。
 マリアはちょっと絶対に家にゃ帰れそうもないネ……
 タクシー呼んでやるか、生徒のために働く教師でもやってやるヨ。」

マリアに向ける視線が、目や、口元や、喉、を行き来する。
見た目女なんだが、何かこう……まぁ、これだけ見た目が良ければどっちでもいいと言えば、いいのだけど。
絞ればいい血が取れるだろうし。

マリア > 「え、それは流石に、私じゃ何もお礼できませんし……!
 大丈夫です、これでも身体は丈夫な方ですし,困ったら宿を借りますし…!」

黒星がタクシーの話を出せば,慌てて遠慮しようとする。
尤も、ではどうするのかと聞かれれば歩くしかないのだが。

塩塚 東一 > 「どーしたんスか黒星センセ、若い娘をじろじろと……」

と言いながらも彼もマリアを先ほどからちらちらと見ている
何か一瞬、違和感を覚えたような覚えなかったような……

「確かに、島に来たばかりじゃほぼ100%迷いますねぇ
 それに悪い男に騙されて、あれよこれよと言う間に手籠めにされてしまうかもしれませんねぇ
 あんまり上品な場所では無いので、ここは」

そう言う所に恒常的に出入りしている人間であるからこそ言える言葉だろう

黒星 > 「そういうのは面倒くさいんだヨ、マリア。
 このまま明日にゃ冷たくなるか沈んでるかになられても勿体無いからネ。

 ここを独りで自由に歩きたいなら、島で1年経ってからにするべきだヨ。」

本当に、割と危ないのである。
ここで攫ってしまうのもアリかなあと素で考えていた吸血鬼が居るから間違いない。

そうしなかったのは、塩塚が来たからだ。
ある種、人命を救ったファインプレーだったのだ。

「いやネ?ちょっと気になっただけだから、まぁ、いいんだけど……ネ。
 塩塚、この辺でタクシー拾えるところあったっけかヨ。」

ついでだから、この生徒もこき使おう。

マリア > 「………………。」
2人が口をそろえて危険を語り,さらに黒星が半ば強引に話を進めている。
それを見て,この【少女】も観念したか,ぺこりと,お辞儀をした。

まさか,目の前の吸血鬼が本当に自分を攫おうとしていたなどとは夢にも思っていない。
少なくとも今の時点で,マリアにとっての黒星は,変わっているが良い先生,ということになった。

「有難うございます。心から、感謝いたします。」

塩塚 東一 > ランダム指名 > 塩塚 東一
塩塚 東一 > 「そうそう、腹をすかせた狼があちらこちらに潜んでいますぜ?」

怖そうな声をわざと作って、黒星の言葉に同調する

「駅前にタクシー乗り場があった筈ですよ?」

確実に捕まえるには、やはりあそこだろう

黒星 > 「マリアはかなーり運が良かった方だヨ、色々とネ。
 教師っぽいコトをしなきゃいけなくなったのは塩塚のせいだからネ、礼ならそっちに言っておけばいいヨ。

 教師が生徒をフォローするのは義務だからネ。」

頭を下げるマリアに適当に いらんいらん と片手を振って。
塩塚の 駅前 という単語に顔を、正しく駅の方へ向けた。

「じゃあ、アッチ行こうかネ。
 マリアだけタクシーに詰めても、金先に払えば文句も出んだろうヨ。」

マリア > 「すみません……いつかお礼はさせてもらいますわ。」

いらんと思われても,他にどうにも報いる方法が無い。
だから今は,将来の返礼を約束して,【少女】は2人の後を追った。

翌週から,黒星の授業にはこの紅色の瞳をした【少女】の姿があるだろう。
その授業に他の知り合いは1人も居ないが、東一の姿を見ればきっと,安心して教室に入るはずだ。

お互いに仮面を被ったままの邂逅だったが,きっと,それは非常に幸運な邂逅であったと言えるのだろう。

ご案内:「歓楽街」からマリアさんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から黒星さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から塩塚 東一さんが去りました。