2016/06/26 のログ
蓋盛 > しかし、生活指導でもなんでもない教員に言われて素直に聞く少年ではなかった。
それどころか、「……そっちこそ帰らなくていいのかよ」と、
逆に言い返されてしまった。
これには蓋盛もへらへらと笑うほかない。
蓋盛の異能は戦闘能力に欠けたものであるからだ。
少なくともそういうことになっている。

――ヤバい奴が来ても俺の異能で燃やしてやるよ。

(死亡フラグ立てるなよ)とはさすがに口が裂けても言えない。
ああ、どうしたものか。普段から軽薄キャラを通していると
こういうとき説得の言葉に困る。

蓋盛 > ……

あいにくと蓋盛に少年を説得することはできなかった。
見た目の歳が近い彼氏がこの間さらわれたばっかりなので
ついつい教師顔をしてしまったが、報われることはなかった。
少年の言うことも一理なくはないので、おとなしく遊興を切り上げて
蓋盛はゲームセンターを後にすることにする。
さっさと彼も帰ってくれるといいのだが。

「……しーらないっと」

他人というのは思うように自分に管理されてなどはくれない。
ままならないものだ。

ご案内:「歓楽街」から蓋盛さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ >  
「暇ね……」

 日曜の夕下がり。
 特に出来ることも詰まっていればしたい事もなく、あてもなく夜の歓楽区へと足を運んだ。
 故に、退屈そうにふらふらと歩いている。
 
 

水月エニィ >  ……ぼうっと歩いていたのが災いした。
 横柄めいだ態度で歩いていた大柄の男にぶつかった。
 ぶつかられたのかもしれないが、どちらでもいい。

 肩を掴まれて引き寄せられる。
 聞くに堪えない文句を私にぶつけてきた。

「……そう。それは悪い事をしてしまったわ。ごめんなさい。」
 
 

ご案内:「歓楽街」に真乃 真さんが現れました。
水月エニィ >  目の前の彼だって可哀想なものだ。
 どういう生きざまをしているのか知らないが、
 少なくともそうしなければ気が済まない。
 その余裕のなさは同情に値するし、この腕っぷしは羨望に値する。

(と思っておきましょう。)

 何が気にくわなかったのか。
 その眼が気にくわなかったのか。
 大柄の横柄の男は私を思い切り投げ飛ばした。
 壁に衝突して、口の開いたダストボックスへと落ちた。
 

真乃 真 > 見て見ぬふりをしたり遠巻きに眺める人の中から一人の男が飛び出した。
異様な長さのタオルをたなびかせながら近づいていった。

「さっきこの子は謝ってたじゃないか!流石にそれは酷過ぎるだろ!」

大柄の男に一言いうと。
ダストボックスの方に駆け寄った。

「大丈夫かそこの君!怪我とかしてないかい?」

落ちた少女へと手を伸ばした。

水月エニィ >  
 "チッ"、と、真へと舌打ちを叩いた後に大柄の男は悪態の後に立ち去る。
 恐らくは小心者だったのだろう。己の実力を過信する類では無かった様だ。
 さておき。

「ええ、この位なら。
 ……助かったわね。ありがと。」

 身体を起こして箱の端に手を置いてゆっくり立ち上がる。
 立ち上がりながらも礼を述べた。
 

真乃 真 > 「そうか、怪我とかないなら良かった!」

うんうんと頷く。

「でも、ここら辺を歩くならもうちょっと気を付けたほうがいいぜ!
 最近なんか治安も良くないみたいな話も聞いたしね。」

もし、あの男が怒ってこっちに向かっていたら真も怪我をしていただろう。

「もう暗いし、遊ぶなら気を付けて遊びなよ!」

特に止めることはしない。

水月エニィ >  足首の捻りや軽いは打撲が無い訳でもないが、けがの内には入らないだろうと判断。
 
「そうねぇ。どうにも治安が悪い話が多いわね。
 落第街から追い出されたのが混じっている感じ。貴方は何か知っている?」

 自分の知らぬ角度を知っているかもしれないと、
 軽く尋ねてみることにする。

「……ええ、もう昏いわね。
 何をして気分と時間を払い出そうと考えてこんな時間よ。
 まだ遊べてないから、そうするわ。」
 

真乃 真 > 「いや、悪いけどあんまり知らないよ…。落第街の方は全然知らないからね。」

落第街の情報はあまりに少ない。それをいうなら歓楽街の情報もあまりないのだけども。

「それにしてもやっぱり、治安悪くなってるんだね…。嫌だな。」

風紀委員の元同僚たちが危険な目にあう事を考えると少し気が重くなる。

「明日は月曜だから。あまり羽目は外しすぎない方がいいよ!
 あとお酒とかタバコ。あ、あとギャンブルなんかもやめときなよ!」

嵌ると大変だからねと言う。

水月エニィ > 「そう。」

 ちょっぴり残念そうに首を横に振る。

「ええ。本当厭になるわね。
 こんな世界に誰がしたのかしら。なんて。」

 ダストボックスの角に腰を預けて宙を見る。
 一つ、ため息を吐き出した。

「外す羽目なんてない……訳じゃないけれど。
 肝に銘じるだけ銘じておきましょう。」

 事故とは言え酒を呑んで羽目を外したばかりだ。
 素直に肯定しておこうと思えば、素直に軽くうなずいた。
 

真乃 真 > 「力になれなくてごめん…。」

本当に大したことは知らない。
都市伝説に入ってる自販機に落第街で遭遇した話なんてどうしろというのだ。
治安に全く関係ないだろう。

「こんな世界か…。少なくとも僕が見えてるとこまでではそこまで悪い世界だとは思わないけどね。
 あっ、もちろんさっきの人みたいな人もいるけども!悪い人はいても世界としてはって事だからね!」

さっき投げ飛ばされていたのにそこまで悪いものじゃないとか言われたら気分を害するのでは?
そんなことを考えながらも話す。

「うん!心がけるだけで大分変わるからね!」

心がけというものは大事である。
あらかじめしておけば不足な事態に少し強くなる。

水月エニィ > 「気にしないわよ。
 ……そう、そこまで悪い世界でもないかもしれないわね。
 その前向きさはちょっと妬ましいわね。」

 口調とは裏腹に表情に険しいものもなければ毒もない。
 淡々とした冗句のような口ぶりか。

 ……少なくとも彼の見えている範囲ではそうなのだ。
 私とは違うのだ。

「そうね。心がけておくことはとても大事。
 予め抑えておけば、それだけでマシには出来る。出来ない事も多いけど。
 それでもしないと出来ないには大きな違いがあると思いたいわね。」

真乃 真 > 「後ろを向いてても始まらないからね!
 進むなら前を向いてなくちゃだ!
 そうか!妬ましいか…真似してもいいよ!」

笑いながら告げる。
きっと前向きに生きた方が何事も楽しいだろうし。

「心がけまでして出来ないならもうそれは仕方無い。
 ああ、出来るのにしないくらいなら出来ない方がずっと良いからね!」

出来ないならば仕方ない。いつかできるようにすればいい。
しかし、出来るのにしないのであれば違う。
きっと、また次もしないのだ。

水月エニィ > 「出来ないから羨むのよ。」

 ちょっと毒づき交じりに言い放つ。
 僅かに気温が下がったかもしれない。

「そう、出来ないものは仕方ない。
 それでもやらなきゃいけないのがそういうものでもあるけど……
 ……ま、やるしかないのよね。」

真乃 真 > 「出来ないから…。
 で、でもほらあれだ!少しくらい前向きじゃない方が視野が広くなっていいかもしれないぜ!
 ほら、注意深そうな感じがするよ!僕とかはかなり失敗するしね!」

何とかフォローする。
さっき歩いててぶつかってた相手に対して注意深そうとか言う。
怒らせてしまったのかもしれない。

「ああ、うん。そうだよ!
 それにどうしようもなく出来ないのにやらなくちゃいけない事なんて
 そうそうないからね!」

水月エニィ > 「……ありがと。」

 フォローを読み取れば素直に受け止めて応じる。
 何も徹底的に噛みつきたい訳でもないし、それをくみ取らないのは嘘になる。
 だが。

「そうかしら。
 ――案外、努力だってそうかもしれないわよ。
 実らなくてもやめちゃいけないもの。
 できなくてもしなくちゃいけない。……って言うのは、斜めに構えすぎかしらね。
 本当、ものは言い様もの。」

真乃 真 > 「努力か。確かに成果を出すまでは辛いね…。
 でもある程度のところまでなら、努力は報われるからね!
 どんな小さな努力でも何らかの実は実るものさ。」

努力が報われることが、それが当たり前のように言う。
例え自分が望んだ成果でなくても。
努力するなら、それを続けるのなら何らかの成果はあるだろう。

「もしどうやっても努力が出来ないっていうのは…それはなんとも言い難いんだけどね。」

もし、どうしようもなく努力をすることが出来ない人がいるのならば
それには手を差し伸べなければならないだろう。

水月エニィ > 「練達が無ければ希望なしよ。
 ……小さな努力でも実る。か。

 そうね。そうだとすると――実ることと報われる事もまた、違うのかもしれないね。」

 ふっ、と、小さく笑ってみせる。
 確かに努力――アクションの影響は何かしらの形で出ているのだろう。
 それでも私は、勝てないけれど。 との言葉は呑み込む。

「どうでしょうね。
 出来なくても何でもできるのかもしれないし、出来なくてどうしようもないかもしれない。
 あるいはどうやっても報われない――ううん、考えても仕方ない話ね。
 出来なくても問題ない人ならば、羨望するだけなんだけれど。」

真乃 真 > 「ああ、たとえ叶わなかったとしても何かは得られる!
 それが時間に見合うかどうかは分からないけどそれは一つの結果だ!
 だから、絶対に無意味な努力はないよ!」

力強く宣言する。
どんな小さな結果でも得られればそれは無意味ではないと

「出来なくても問題ないなら確かに凄い。僕も別に努力をするために努力するわけじゃないからね。
 出来なくてどうしようもないならそれは見つけて助けてあげないと駄目だろうな…。
 …どう助ければいいかは全く思いつかないんだけどね!」

頑張らなくてもなんでもできるなら今努力している時間分多くの人が助けられるだろう。
そうだったらいいのにと真も思うけども思うだけである。

努力できない人をどうやって助ければいいかああ…皆目見当もつかない。

水月エニィ >  
「……そうね。
 それで、納得しなきゃいけないわね。」

 少しだけ、寂しそうに笑ってみせる。
 
「ええ全く。悩ましいものよ。
 一概に言える事ではなさそうね――さて、私はそろそろ行こうかしら。
 お腹が空いてきちゃったわ。」

真乃 真 > 「叶うならばそれが一番だけどね!」

叶わないと諦めて努力するなんて出来ないのだけども。

「ああ、もういい時間だしね。」

もう時間は夕方を超えて完璧な夜。
歓楽街の賑わいも増してきている。

「それじゃあ僕も帰るとするよ!それじゃあ気を付けて遊びなよ!
 あっ、あと背中のところにゴミがついてるから取っといた方がいいよ!」

最後にそんな事を言い残して男は歓楽街の雑踏の中に混ざっていった。

ご案内:「歓楽街」から真乃 真さんが去りました。
水月エニィ >  
「ん」「ありがと」

 背中のごみをはたいて落す。
 大きく身体を伸ばして解した後、その場を立ち去った。

「それじゃあ――またね。」
  

ご案内:「歓楽街」から水月エニィさんが去りました。