2016/11/10 のログ
ご案内:「歓楽街」に濡鼠さんが現れました。
■濡鼠 >
「そら君達。此方へどうぞ」
歓楽街。その片隅。
拍子木片手にせむしが笑う。
目深にフードを被ったせむし。
その相貌は伺えぬ。
■濡鼠 >
行楽日和の歓楽街。
右に左に出店が並び、道行く先には人、人、人。
そんな街の片隅に、並ぶ小さな露店が一つ。
並んだ品は骨董品。由来も知れぬガラクタばかり。
だが、時折、胡乱とした目の客が尋ねる。
全く自慢の舶来品、何処、幾らであられるか?
尋ねられればせむしは笑い、袖より小さく答えを渡す。
「当方自慢の舶来品。此処ぞ、幾らか聞かぬが華よ」
■濡鼠 >
「さぁさ、皆も立ち寄っとくれ。
物珍しい品ばかり。当方自慢の舶来品。
どれもこれもが珍品名品。
眼鏡に叶えば、是非、その手に」
目深にフードを被ったせむし、拍子木叩いてよくも笑う。
■濡鼠 >
せむしは襤褸な椅子に腰かけて、右に拍子木、左に手招き。
ちょいちょい道行く人へと向ける。
「こちら、品々。いずれも売り物。
さぁ、どうか。どうか御手に」
■濡鼠 >
往来、道行、露店を覗く遍く人。
ある人はその骨董を手に取り、ある人はタダ冷やかして道行。
ある人は……せむし店主の袖より受け取る。
舶来品の道行数多。
如何者が手を渡り行く。
せむし店主はただ、笑う。
ご案内:「歓楽街」から濡鼠さんが去りました。