2017/07/25 のログ
■中条 薫 > やった!触らしてもらえるみたいだ! 意気揚々とお店に入る。
スケイルハウス、というお店らしい。どういう意味なんだろう?
お店に入るとオーナーらしき女性が本を読んでいる。こちらに気づくと、メイド喫茶特有の挨拶で出迎えられた。
「お、お嬢様って、ど、どうも・・・。」
慣れない呼ばれ方で呼ばれて辟易してしまう。 でも、あのオーナーも亜人みたいだ。角生えてる~♡ と、座席の指定を聞かれたが、奥の席・・・?たぶん特別コースの接待が待っているやつだ。とても興味あるけど、ここは大人しく窓際の席を選ぶ。どちらかと言えば貧乏な部類だから、我慢ガマン。
■フィアドラ > 「分かりました!こっちですね!」
人間さんが席に座った後でその前の席に座ります。
「えーと、何がいいですか?
飲み物は私の奢りですから何でも好きなやつ選んじゃってください!
最後のページの飲み物は20歳までのんじゃダメなやつですよ!」
メニューを持ってきて開いて見せます。
ここでしか飲めないものも含めて色々な飲み物が載っています。
「おススメはこの『メイドいんメイド・コーヒー』ですよ!
甘口と苦口とドジっ子メイドスペシャルのみっつの味から選べるんですよ!」
そう言ってメニューの中の写真を指でさします。
甘口はホイップクリームたっぷりで苦口は普通のコーヒーです。
「甘口がおススメです!」
■中条 薫 > 窓際席に腰掛けると、彼女も対面に座る。相席なんだ・・・と思いつつ、差し出されたメニューに目を落とす。
商品の品数の多さと、ネーミングセンスに少し驚きつつ眺めていると、『メイドいんメイド・コーヒー』なるものを勧められた。
(ドジっ子メイドスペシャル・・・?)
正直、コーヒーはあんまり苦いのは好きじゃない。間違って塩が入ったものでも持ってこられたらたまったものじゃない。でもそんな人の為か、甘口はホイップクリームたっぷりだそうだ。それなら私も好きだ!
「じゃあ甘口一つ、ホイップ多めで。」
■フィアドラ > 「わかりました!」
そう言うと席を立って厨房の方に行きます。
カップにコーヒーの粉を入れてそこに砂糖を大さじ一杯。
お湯を注げば完成です!
銀のトレーに乗せてクリームの入った絞り袋を横に添えて席に持ってきます。
「えーと、ここのコーヒーはえーと
『げんせんされたコーヒー豆だけをつかっていれてます。』なんですよ!」
何ていえばいいのか忘れちゃったのでメモを取り出して読みます。
「あ、クリームかけさせてもらっちゃいますね!」
絞り袋に入ったクリームをソフトクリームみたいに巻いていきます。
…力を入れて絞ったので結構早くに大きな山が出来てコーヒーが溢れそうになっています。
「出来ました!今日は綺麗に巻けました!」
思わず得意な気持ちになってしっぽをブンブンさせてしまいます。
■中条 薫 > 意気揚々と厨房に向かった彼女を見送る。良い尻尾してるなぁ・・・、と思っていると、銀のトレーにコーヒーを乗っけて戻ってくる。セリフをメモを見ながら読む彼女に苦笑いを浮かべる。
(それくらいならちゃんと覚えようよ・・・。)
まあ、そんなドジっ子みたいなところが彼女のウリなんだろうなぁ。 勢い良く絞り出されるクリームで溢れそうになってるけど、どうやらうまく行ったらしい。 尻尾がブンブン揺れてる、かわいいなぁ。
「わーありがとう。早速、いただきまーす。」
山盛りのホイップに口をつけ、ホイップと一緒にコーヒーを口に含む。 あま~い風味とコーヒーの良い香りがマッチして、とっても美味しい。
「ん・・・美味しい!甘くて素敵なコーヒーだね。」
少しホイップで白ひげを作り、感想を述べた。
■フィアドラ > 「あっ…。」
折角、綺麗に出来た山が一瞬で崩れてしまいました。
…少しさみしくなってしまいます。
飲むために出したのでこうなるのは分かってたんですけど…。
「はい、ありがとうございます。おいしいなら…。」
…でも、自分が作ったもので喜んでくれるのはやっぱり嬉しいです。
嬉しいっていう、そっちの気持ちの方が強いのです。
「甘いのが好きならケーキとかもおいしいですよ?
ここのケーキ、コンビニで売ってるやつと同じくらいおいしんですよー。」
…リーダーが怖い笑顔でこっちを見ました。
間違った事を言ってしまったかもしれません。
「こ、コンビニのよりも美味しいんですよ!」
急いで言い直します。
リーダーの後ろのゴゴゴが消えました。…危なかったです。
■中条 薫 > なんだか、すごく寂しそうな顔をされてしまった。もしかしたら、綺麗にできたホイップの山を崩しちゃったのが原因なのかも。でもそうだとしてもそれじゃ飲めないし・・・。
「ケーキもあるの?へ~、コンビニで売ってるのと同じくらい・・・」
うん?同じくらい、って表現はいいのかな。
うわぁ、オーナー怖い。きっと触れてはイケないことなんだろう。
「折角だから、ケーキも頂こうかしら。ミルクレープケーキある?」
彼女の立場を守るためにも買ってあげなきゃ・・・。
■フィアドラ > 「それならありますよ!」
急いで厨房の方に行って冷蔵庫から取り出します。
それをお皿に盛りつけてついでに私のコーラとコップも取ってきます。
「お待たせしました。えーと…。」
メモの中身を確認します。
…どこにも書いてません。
「…ミルクレープです。おいしいですよ!」
丁度、リーダーは厨房の方に入っていったところだったので怒られずにすみます。
なんとかセーフです。
「えーと…これもコンビニと殆んど同じ味なんですよ。
多分同じ奴だと思います。」
小さな声でこそこそと人間さんに話します。
■中条 薫 > メモに乗ってなかったらしい。おいしいとだけ伝えられ、机に置かれる。
耳打ちで彼女から伝えられる衝撃、でもない事実。
「やっぱりそうなの?言っていいの、お客である私に・・・。」
あまりにもあっさり打ち明けられた事実に、かえってこっちが焦る。周りを見渡すがどうやらオーナーはどこかへ行って居ないらしい。
「あんまりそういうのは言わないほうがいいよ?知らないほうが幸せなことだってあるんだから。」
彼女に諭し、ミルクレープをフォークでつつき口へ運ぶ。 食べたことある味だが、やっぱり美味しい。このコーヒーと実に合う。
「そういえば、貴女はどうしてここで働いてるの?」
■フィアドラ > 「…でも、おいしいですよ?」
コンビニのケーキも美味しいと思います。
少しこのお店のほうが高いですけど『じんけんひ』というやつです。
「知らない方が幸せってなんでですか?
知らない事が少ない方が良いじゃないですか。
やっぱり、人間は良く分かりません…。」
人間てやっぱり難しいです。
「何の為ですか?学校のお金とあとは遊ぶ金欲しさです!
あっあとご飯代とかもです!」
正直に答えます。
■中条 薫 > まあ美味しい事実には変わりないけどさぁ。
うーん、亜人特有というか、ちょっと人とズレた感性を持ってるみたいだね・・・。説明が難しいや。
「へぇ、貴女も学校に通ってるんだ。理由はごく一般の学生と何ら変わりないのね。」
生徒だったんだ。まあこの島にいるならそれもおかしな事じゃないもんね。 働く場所は彼女には良し悪しは分からないか。彼女ならここでも十分やっていけそうだけども。
「私も見た目通り学校に通ってるんだけど、最近来たばっかでさ・・・。っと、名前言ってなかったね。中条 薫っていうの、よろしくね。」
■フィアドラ > 「そうですよ、普通に通ってますし
私もごく一般の学生ですよ?」
特に変わったところはない普通の学生なのです。
…ただちょっと成績は良くないですけど。
「じゃあ、去年の一月に来てる私の方が先輩ですね!
分からない事があったら何でも聞いてくださいね!」
胸を張って言います。
「あっ私はフィアドラっていいます。
同じ一年生同士仲良くしてくださいね。」
去年の一月からいて一年経ってるのに気がついたらまだ一年生なのです。
…今年こそは2年生に上がれる予定です!
■中条 薫 > 去年の一月・・・まあ細かいことはどうでもいいや、同じ一年生ってことには変わりないし。
「じゃあ色々教えて下さいね、フィアドラ先輩?」
ニヤぁっと独特なアルカイックスマイルを浮かべる。
ケーキを食べ終え、コーヒーもほとんど飲み終えた頃合いで、
「早速ですけど先輩・・・尻尾、触ってもいいですか?」
ずっと待ってた、この時を。席を立ち、そろ~っと近づき始める。
■フィアドラ > 「せ、先輩!」
始めて言われました!
なんか!なんか凄い大人になった気分です。
「私は先輩ですからいいですよ!先輩ですからね。
でも、あんまり痛くはしないでくださいね?」
そう言って尻尾を差し出します。
(その尻尾の形状は爬虫類のそれに近く黒曜石を思わせる鱗に覆われていた。
その表面はクーラーの冷気によって心地よい冷たさを持っており
濡れたようにも見えるツルツルとした或いはスベスベとしたその表面は触る手に一切の引っ掛かりを感じさせない。
その冷ややかな感触と相まっておそらくいくらでも撫で続けていられるだろう。)
■中条 薫 > すごく機嫌が良くなってる。分かりやすいなぁ、かわいい先輩だ。
気を良くした先輩が尻尾を目の前に出してくれる。
「これは・・・では、遠慮なく。」
ひやっこい。輝きを放つ美しい鎧のような鱗は、その見た目通りの滑らかさで、とても手触りが良い。 しかもクーラーの冷気の影響で凄くひんやりしてる。爬虫類好きの私にとっては実に素晴らしいひとときだ。
一家に一人欲しいくらいだ・・・。 思わず頬ずりしてしまう。
「いい・・・すごく・・・。」
もはや語彙力を失い、頬ずりし続けてしまっている。キリがない。
■フィアドラ > 「気にいってくれたみたいで良かったです!」
夢中になって尻尾を撫でられています。
あんまり感覚は無いんですけど褒められたのと合わさって少しむず痒いです。
そう思ってたらほっぺでまでスリスリとし始めました。
「…あ、あのちょっとそこまでされると恥ずかしいんですけど。」
小さく声を上げて伝えますが聞こえてないのか止まってくれません。
…どうすればいいんでしょう。
「うー。」
尻尾をほおずりされたまま立ち尽くしてしまいます。
■中条 薫 > はっ!つい我を忘れてしまった。ばっと尻尾から離れる。
「ごめんね、つい長いこと触っちゃった。ありがとね。」
ずずっといつ垂れてたかわからない涎を啜り、口を拭う。
「あんまり長居しててもアレだし、もう帰るね。ケーキ代いくら?」
長財布を取り出し、口を開く。
■フィアドラ > 「ち、ちょっとびっくりしましたけど、大丈夫ですよ。」
本当は少し怖かったですけど…。
「えーと、ケーキ代で1…」
『ケーキ代と席代、それと『メイドさんおさわりサービス』で
9700円となります!』
いつの間にか後ろに立っていたリーダーが私が言う前に答えました。
いつものお客さんの前で見せる笑顔です。
「あれは私がやって良いって言ったんですよ?」
『それでもなのよ…フィアちゃんあれがメニューに書いてある以上
タダで提供することが出来ないの。それがプロの仕事なのよ。』
「…なるほどプロの世界は厳しいですね。
というわけで9700円です!」
プロの世界はシビアらしいです!
まだ、よく分かんないですけど!
■中条 薫 > 「えっ!9700円・・・。そんなぁ・・・。」
しまった。ここは『そういう店』だったことをすっかり忘れてた。 こちらが客である以上店内で『こういうこと』をすれば勘定に入れられるのは当然、と言う訳だ。
「しまった・・・ぐうぅ・・・・。」
一瞬でも油断してしまったこっちが悪いのだが、悔しくて仕方がない。
涙目で財布から一万円札を取り出し、オーナーに渡し、
「釣りは要らねぇってんだ!チクショウ!」
一言捨て台詞を吐いて勢い良く店を飛び出し、瞬歩の異能で夜の歓楽街を超スピードで走り去っていくのだった。
「私もバイト探さないと・・・」
夜の歓楽街に少女の叫び声が響き渡った。
ご案内:「歓楽街」から中条 薫さんが去りました。
■フィアドラ > 「行ってらっしゃいませお嬢様ー。」
リーダーと一緒に見送ります。
それにしても凄いスピードです。
「あの人間、私の学校の後輩らしいんですよ!
仲良くなれますかね?」
『ちょっと、難しいんじゃないかしら。
そろそろ店、閉めるから上がっていいよ。』
こうして今日のバイトも無事に終えることが出来ました!
明日も頑張っていきたいです。
ご案内:「歓楽街」からフィアドラさんが去りました。