2017/09/09 のログ
ご案内:「歓楽街」に陽太さんが現れました。
陽太 > 夜の街、歓楽街。
煌びやかなネオンと喧騒が煩い、賑やかな街だ。
強烈な光溢れる街故に、暗い暗い闇をも孕んだ場所。
闇しかないスラムと、対に見えてある意味双。

その街の中央。
待ち合わせスポットである、趣味の悪い女性の石像の前で
陽太は何故か蹲り、道行く人をその闇の瞳で眺めていた。

「.......」

穴が開くほど、しかも光の無い瞳で見つめてくる陽太。
基本利益にならない他人には興味を示さない歓楽街の住人達も、
思わずその視線をかわそうと足早に通り過ぎる。

陽太 > 目の合った1人に視線を定め、
まじまじと観察した後ふっと目を離す。
そしてまた吟味し、目が合った人に狙いを定める____。

こんな人間観察を、陽太はもう2時間は続けていた。

「.......」

ただひたすら無言に、無遠慮に。
じっと、何の感情も映さない瞳で。

...そもそも、陽太は歓楽街に苦手意識を持っていたはずで。
どうしてこうなった。

陽太 > 先日とある少女に連れられてやって来た歓楽街。
華やかで、眩くて、寒くて。
もうとっくに突き放してしまった、楽しい世界。

「...やっぱだめだ」

だが無理だ。
どう足掻いてもこの日常は望めない。
どう足掻いても優しい世界には戻れない。
...もう愛する姉はいないのに。

「.....はぁ、」
小さなため息をひとつ。
陽太は立ち上がり、スラムの方向へと足早に去っていった。

ご案内:「歓楽街」から陽太さんが去りました。