2018/09/24 のログ
ご案内:「カジノ「蓬莱」」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 常世学園において、賭博行為そのものは禁止されていない。
しかし、大概賭博場というのは裏社会に通じるものと相場が決まっている事も事実。
確たる証拠が無くとも、風紀・公安の両委員会はこの蓬莱に目を光らせていた。

「フルハウス。すまないな、安い手で上がってしまって」

そんな蓬莱で、正々堂々制服姿でポーカーのテーブルについていた。
流石に風紀委員の腕章は外しているものの、歓楽街で自分に補導された生徒達は此方の姿を見るや回れ右して立ち去っていく。別段、カジノにいるからといって補導する訳でも無いのだが。

「……さて、余り小銭ばかり溜め込んでも仕方ない。後は君達で楽しむと良い。己の懐と相談して、適度に、程々にな」

今回、この蓬莱を訪れたのは任務と私用が半々といったところ。
この蓬莱を取り巻く黒い噂の調査と査察の前の下調べ。そして、非番の際の趣味くらい作っておけという同僚からの有難迷惑な推薦によって、ひとしきり遊戯を終えたところ。

「…さて、稼いでしまうつもりは無かったんだが…」

賭け事の才能は余り無いと思っていたが、面と向かい合っての勝負だと口八町で意外と何とかなってしまった。
スロット等では負けが込んだものの、ブラックジャックやポーカーではその負けを取り戻した挙げ句、元金を大きく上回る金額を手に入れた。
尤も、金に困っている訳では無いので嬉しい訳でも無いのだが。
どうしたものかと悩みながら、壁際に置かれたベンチに腰掛けてバニーガールから受け取ったオレンジジュースで喉を潤した。

神代理央 > 「…まあ、腕章が無くとも警戒はされているようだし、取り敢えず風紀の目が行き届いているというアピールくらいにはなっていると良いが」

程よい甘みと酸味のオレンジジュースに満足気に息を吐き出しつつ、熱気渦巻くホールを見渡す。
一応、非公認とはいえ落第街ではなく歓楽街に位置する蓬莱は、多くの一般生徒が一財産築く夢を見て破れていく。
過度に負けが込んでいる様子の生徒にはそれとなく注意を払いつつ、今の所此方からアクションを起こす様な人物の姿は見受けられない。

喧しく鳴り響くスロットのリール音とルーレットの乾いたロール音に辟易しつつ、此方の様子を恐恐と伺う客を軽く睨み付けた。
此方を気にするくらいなら最初から来なければ良いのだ。別段悪いことをしている訳では無いのだから、正々堂々と懐を空にしていれば良いものを、と思考を烟らせつつ、座り心地の良いソファに深々と身を預けた。