2015/08/04 のログ
ニコルズ > 風紀委員の少女は、ただの怠慢だと思って居た。
だが、少女の口から漏れた言葉は、この男の表情を一変させる。
「なるほど・・・・・・麻薬取引のクソ共と同じか。」
だが、同時にこの町の持つ“懐の深さ”は、確かに、自分が居た世界では過去に失われてしまったものであるかも知れない。
価値観は人それぞれ、であるのなら、ここにも価値が無いとは言いきれない。

小さく頷いてから、華霧へと視線を向け、
「私の方こそ、すまないな・・・・あんたを咎めても仕方のない事だ。
 どの世界でも、どんな状況でも、末端のつらさは変わらないモンだなぁ。」
先ほどの男らを解放する手際を見れば、彼女が最初からそうするつもりだったということが見て取れる。
そして溜息をつく表情が、作られたものには見えなかった。

「身分証を作ることに抵抗は無いが・・・・・・」

ニコルズ > それから、嶋野の方へ視線を向けて、
「身分証が必要だというのなら発行してもらいたいが・・・
 ・・・その、生活委員会とやらの保護を受けたいとは思わん。」
小さく肩をすくめて、それから僅かに目を細める・・・

「・・・戦地には慣れているが、組織を信用するのは苦手でなぁ。」
要は、まだ生活委員会や、その母体である上層部を信用できないということだろう。
・・・・・・当たり前といえば、当たり前なのかも知れない。

園刃 華霧 > 「はっは。まー、そーゆーこッタ。宮仕えってのハ、身分は保証されるケド苦労も多いネー。
 まあ、この街を良くしよウって……ソノ気持ちは嬉しかったヨ。コレはマジで。」

……この街の元住人としてはね、と……これは小さく小さく。
聞こえるかどうかくらいの声で。

「だとサ。裏ワザとしちゃ、落第街の身分証なしって扱いにして風紀の方の"引き上げ"で身分証なしからノ……
 アー……"昇格"って手も、あるけどナ。どーすル?」

昇格、という言葉に一瞬詰まりつつ……陽子、カールの二人に聞いてみる。
まあ、生活委員預りでもいいし。それは好きにすれば良い。

嶋野陽子 > 『保護を受けたいとは思わない』
との男の言葉に、ここは一旦連絡先だけ残して
『鳴くまで待とうホトトギス』かと思った次の
瞬間、風紀委員の裏技を開陳され、ここから先は
聞かなかったことにするのが良いかな?と思う
陽子。

男には、
「フィデル・カストロや、パブロ・エスコバルが発行
した身分証は真っ平御免でしょうから、その辺をど
うするかは、あなたの判断に任せるわ」と告げる陽子。

ニコルズ > 少女の言葉は届いたのかどうか、男はただ、目を瞑って静かに頷いた。
「・・・・・・差が分からんが、その言い方は“風紀委員”として引き上げるということだろう?
 アンタも苦労しているようだが、私も駒になるのはもう懲り懲りだ。」
肩をすくめて笑う・・・どうやらその話にも、すぐには乗ってこないようだ。
優柔不断とも見えるだろうが、今日顔を合わせたばかりの相手だ。すぐに信用しろという方が難しいだろう。

ニコルズ > 「必要な時には、こちらから出向かせてもらうよ。
 今はまだ必要と思わん・・・・・・が、なに、そんな危ない橋は渡らないさ。」
静かに立ち上がって、それから・・・2人を順に見た。

「万が一私がこの街で朽ちるようなことがあっても、身分証が無ければアンタらが出向くような事態にもならないだろう?」
その方が面倒が省けていいじゃないか。なんて、肩を竦めて笑う。

ニコルズ > 「さて、そろそろ私は行くが・・・御嬢さん方、くれぐれも気をつけて帰ってくれ。」
連絡先も教えずに、彼は立ち去ろうとする。
呼び止めれば止まるだろうが、そうでなければ、闇の中へと消えていくだろう。

園刃 華霧 > 「ンー、いや一応、真っ当に好きな就職先は選べるけれどネ。
 学生か教員かって悩ンで、いい歳して晴れテ学生になったニーサンも居るしナ。
 ただ、マ。信じられンって気持ちは分かるワ。そーだナ。」

ふむ……と、少し考えてみる。
実際、いきなりコレで信用しろ、とはなー、とは自分でも思う。
と、考えたところで、男はさろうとしていた。クソ、気の早いやつだ。

「あー、待て待テ。せめて、コレくらい持っておきナ。
 んで、出来ればナ。此処だけじゃなくテ……ソレ以外も、見ておいた方がいいんじゃないかネ。
 ちなみに、今此処ナ。」

そういってカールに差し出したのは……島の地図。
少女が指さしたのは、右の端の方だった。
受け取ろうとすれば、素直に渡すだろう。

「ハッハッハッ。悪いケド、死なれるホーが面倒なんでネ。
 蹴っ飛ばシに行かせテもらうかもヨ」

肩をすくめる男に、けけけけ、と笑ってみせる。

嶋野陽子 > 『その方が面倒が省けていいじゃないか』
と言う男には、
「この世界のアメリカに行きたくなったら、私に相談し
てくれれば、伝はあるわよ。ただし、あなたのいた
アメリカと同じだという保証は出来ないけど」とだけ
告げる。

ニコルズ > このままここに居座れば、強引に身柄を拘束されそうな予感もあった。
なんにせよこの場所には明確な上部組織が存在するし、下部組織も稼動している。
待てと呼び止められれば足を止めて、視線を向ける。
「・・・地図か、これは有り難い。
 なるほど、思ったよりも面積は広いのだな・・・・・・。」
見て回ったのはほんの一部だ。闇の部分以外も、光の部分も見てみるべきかも知れない。

「それがトドメになってしまうかもしれんなぁ。」
楽しげに笑って、それから・・・

ニコルズ > ・・・嶋野の言葉には、小さく頷いた。

「その言葉には感謝するが、アメリカに戻るつもりは無い。
 どうするにせよ、もう少し考えさせてくれ・・・
 ・・・アンタは目立ちそうだ、困った時にはアンタを探すことにするよ。」

地図を握ったまま、そうとだけ言い残して。彼は去っていく。
やがて、その姿は暗がりの中へと消えて行くだろう。

園刃 華霧 > 「ソ。知らなキャ損する常世事情……ってナ。
 んじゃナ、カール。また遊ぼーゼ?
 変なのに捕まるなヨー」

全く遊んじゃいないが、そんな別れの挨拶をしながら……けけけけけ、と笑って見送る。。
まったくもって……ああ、なんだかこういうヤツがいるのは、まあ面白い。

ご案内:「落第街大通り」からニコルズさんが去りました。
嶋野陽子 > 去っていく男の姿を見送ると、
風紀委員の方に向き直り。
「横槍を入れてしまい、申し訳ありませんでした」
と謝る陽子。
ふと気付いて、
「カールと言うのは、あの男の人の名前ですか?」
彼の名も、目の前の風紀委員の名前も、まだ聞いてい
ない陽子だった。

園刃 華霧 > 「気にしない、気にしなイ。実際、仕事としちゃソッチの領分だったしネ。」

謝罪する陽子に、はたはたと手を振ってみせる。

「ン。あー……そーだナ。アタシの口からは、なんとも言えんネ。
 と。そーいや、アタシの自己紹介もまだだッケ。ソッチで勘弁してチョ。
 アタシは風紀の園刃華霧。コンゴトモヨロシク」

男の名前か、と問われれば……そういえば、なのってなかったっけ……と思い返す。
ただまあ、なんとなく仁義だったり、面倒臭さだったり……そういうものを考えると、つい言葉を濁してしまう。

嶋野陽子 > 「園刃 華霧先輩、よろしくお願いします。
先輩と言えば、探していた人の名前は、蘆 迅鯨先輩
といいます。ご存知ですか?」と尋ねる陽子。

園刃 華霧 > 「ン……あーアー、一回会ったヨ。迅鯨チャンな。
 ケド、やっぱ残念だケド……此処最近では見ちゃいないネ。」

肩をすくめて陽子に答える。
あのユニークキャラは、会っていれば絶対に気がつくはずだ。
流石に記憶違いとかはないだろう。

嶋野陽子 > 園刃先輩が、迅鯨さんを見知っている
が、それでも見ていないと聞き、こちらには来ていない
と判断した陽子。ならば一旦寮に引き返した方が良さそ
うだ。
「いや、ありがとうございます。たぶん、こちらには
来ていないのでしょう。1度寮に引き返します。流石
にこんな派手な格好でこの辺をうろつくのも変ですし」
と、前世紀のコミックに出そうな派手なアーマーに
覆われた自分の姿を見て肩を竦める陽子。

「という訳でそろそろ失礼します。またお会いできる
といいですね」と言って、落第街を後にする陽子。

ご案内:「落第街大通り」から嶋野陽子さんが去りました。
園刃 華霧 > 「……ウン。見つかるといーネ。
 見つけたら声はかけておくヨ。」

そういって陽子を見送る。
あの格好――すっごい突っ込みたかったんだけど、結局真面目話でツッコミきれなかったのはちょっと残念だった。
ていうか、なんだ。
この島はほんとなんでもありだな。パワードスーツが出るとは思わなかったぞ。

「……さて。アー……どうすっかナ……
 アイツらのせーで、出鼻くじかれたシ……
 っていうか、アレな。マジで恨んで狙ってくるヤツいるのナ。」

そのままフラフラと、どこかへ去っていった。

ご案内:「落第街大通り」から園刃 華霧さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に嶋野陽子さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」から嶋野陽子さんが去りました。