2015/09/27 のログ
リビドー >  
「近状といえば、そうだな。リースとは軽く話したよ。
 彼女はボクの手を借りず自分の力で決着を付けるそうだ。
 問題を起こした異常、不法侵入者の引き上げ支援を受ける事は出来ないだろうから正面から入りな、とは言っておいたがね。」

 一見すれば魔王とは思えぬ、
 現代的な装い――それでも黒を好むのはやはり闇や魔を見出す所があるのだろうか。
 なんてことを思い浮かべるものの、すぐに横にやる。

「戦いに来た、にしちゃお上りさんな調子だな――
 ――となると探し人かな。あるいは日銭稼ぎとしての話を聞いて来たのかい。
 他人に賭けるだけのギャンブルを好みそうには見えないが、さてはて。」

ギルゲイオス > おう、そうであるそうである。
折角会ったのでそれについても聞いておきたかったのである。
……自力で?
学園とのつながりが薄い以上、教師や関係者の手を借りるのが一番確か、ではあるが――プライドか、自尊心か、はたまた迷惑を掛けるのを避けたのか。
まぁ良いさ、好きなようにやらせて、無理になったら助けを出せばよい、か。
(軽く目を伏せると、自問自答も交えて言葉を紡ぎ。
決着に至れば、一つ、頷いた)

(なお、この教師と出会うのが何故か落第街ばかりなので知らないだろうが。
普段は『魔王』と書かれたTシャツを着ている模様。
コッチに来る時は、余計な問題を避ける為に今の格好である)

落第街にも少しと慣れたのでな、酒場で腕が有るなら良い稼ぎ場があると聞いたのだ。
半分、様子見であるがな。
其方は?
戦った後、の様には見えぬが。
(特に、打撲や汚れは見てとれない。
観戦でもしにきたのだろうか)

リビドー >  
「半ばそんな所でもあるが、彼女は実力と至近の両面を備えているみたいでね。
 この島を対等に見て接すると腹をくくれば、後はま、大丈夫だろう。
 
 自力でと聞けば、頷き、繋がりが薄い以上――と聞けば、首を横に振る。
 ギルゲイオスが言い終えるのを待ってから、言葉を加える。

「……いや、繋がりが薄いからこそ良いかもしれない。繋がりが濃ければ濃いほど、過去のトラブルが足を引っ張ると見た。
 問題を解消した上で公に開かれている窓口から実力と金を積んで、
 礼儀正しく学ぶ意思を見せればまぁ、即失格にはならないだろうと睨んだ。
 トラブルにさえ解決済みの烙印を推してしまえば、
 繋がりが薄い分異世界のお偉い様として、ある程度は"お客様"扱いせざるを得ないと睨んでいるよ。」

 実際にどう転がるかは、彼女の次第ではあるが――
 ――この場に居ない以上、やたらに続ける事もでもない。うっかり余計な背景まで喋ってしまいそうになる。

 尚、ギルゲイオスとは対照的にリビドー自身は普段の装いだ。
 学校で教鞭を執る際の姿と何ら変わりのない姿で堂々とした態度を見せている。

「観戦が3割、対戦相手探しが7割。お金には困っていないよ。
 どうにも戦いたくなってね、相手を探していたが――中々巡り会えなくてさ。」

 綺麗な身なりは、まだ戦うべく相手が居ない故か。
 退屈そうに肩をすくめ、溜息を付く。

ギルゲイオス >  
そう言えば「探しに来た」と言っておったか。
となれば巻き込まれ型の我と違って、換金用に持ち込みもあるであろうし。
実力については――そう詳しくは見れなかったが、確かに悪くはなかった。
(その辺で伝手を作りつつ、という事なのだろうかと、頭を横に傾けて)

結局のところ、『どちらにせよ』って感じであるな。
繋がりが無いのにどうやって問題を解決するのか、って話もでてくるのである。
ま、こればっかりはあ奴の動き次第、としか言えぬな。
(一つ、息を吐き出すと顔を緩くと横へと振った)

つまり、ほぼ純粋に戦いに来た、という訳であるか。
ぱっと見、余りと好戦的には見えぬのだがな。
(意外そうな視線を向けた後、くるくると指を回し)

なんなら我が相手になっても良いが、どうする?
ルールについては……魔術なし、異能あり、の組み合わせでさえなければ、特に問題はないのだが。
いっそ、殴り合ってみるかね?
(しゅっしゅと、右腕を突き出す。
大柄な分、勢いと威力はそれなりに乗っていそうだ)

リビドー >  
「ははっ、よく言われるよ。
 しかし、ふむ――そうだね。スキル無し殴り合いも好いけど、ここは両方アリで行かないかい。
 純粋な殴り合いはこの前やったばかりでね。確か、ヤエと言ったか。丁度今のギルみたいに金を求めて戦いに来たらしい。
 結果としては、負けてしまったがね。その上素敵だったとも。」

 そう言えば彼女もそうだったと思い出せば、ぽつりと零す。
 それほどまでに記憶に残った試合であったのだろう。

 乗ってくれるなら有り難い。
 拳を突き出す動作も中々に慣れて堂に入ったものであった。
 魔術なし/異能有りを避ける辺り、彼は魔術を使い、異能は戦闘に向かないのだろう。

 或いは加減の出来無い類か。
 いずれにせよ――受けて貰えるなら僥倖だ。

「お金に困っているとは言えわざと負ける様な真似はしないが、
 それでも良いなら付き合って貰おうかな――どうだい?」

ギルゲイオス >  
両方か、まぁ構わぬよ。
となれば、魔術行使を前提にやや広い目の場所と――後、我の魔術は少々と殺傷力が高いモノが多いのでな、調整もせねばならんか。
(相手の言葉を確認すると、頷いて)

…………あ奴が、殴り合い。
(姿形を思い浮かべて、みたが)

――意外であるな。
しかも勝ったのか。
(目の前に居る教師と同様、戦いを好むタイプには見えなかったが。
人は見かけによらない、という事か)

構わぬよ。
どうせ初回は、様子見も含めて金は掛けぬ心算であったしな。
では、アチラを大きめに開けてもらって使うとしよう。
(ヒラヒラと手を振ると、緩い足取りで戦いが終わって暫くと経つ場所へと向かってゆき。
その合間、両手を何やらワキワキと動かせば、魔術の糸を作り出して。
剣が鞘から抜けぬように、ソレで結びつけておく)

リビドー >  
「意外でもない。
 戦いってのもある種の哲学だからな――ふむ。ま、本来の形を損なわぬ範囲で構わないが、出来る範囲では頼むよ。
 損なわずに調整や加減を効かせる事だって戦いの醍醐味だ。」

 殺傷力の高いものが多い故に調整も効かせるとの言を受ければ、怯む様子もなく軽い調子で答える。
 ――魔王と名乗るだけはあるか。

「ははっ、見事なものだったとも。惚れ惚れする。
 ん……ああ、あの位なら丁度良いな。窮屈さもない。」

 何やら準備している様子を横目に見る。
 既に始まっているとまでは言わないものの、警戒は強めておくとしよう。

(ふむ……。)

ギルゲイオス > まー、生き物は須らく闘争の歴史を持つからな。
特に、人間は最たるモノ、なのであろうが。
はは、中々面倒に注文をつけてくれる。
もっとも負ける心算はないのでな、ま、程よく調整するとしよう。
(肩を揺らす、小さな笑い声。
場所にたどり着くと、大きく伸びをした後、関節をほぐし)

そうだ、勝敗の決着、であるが。
降参、或いはダウンや気絶辺りで良いかな?
勿論、このダウンには足払いですっころばす、等は含まれぬ。
大まかに、立てなくなった場合、という感じであるかな。
(結び終えた剣の柄を握ると、鞘ごと引き抜く。
アリアリと言う事で、常設型の肉体強化や障壁関係は通常レベルを維持。
随分重い剣なのだが、その辺の補助もあってむしろ軽く感じる程度。
二度、横に切っ先を払うと風斬りの音を立て。
ややと正眼に近いような構えを取る)

では、始めようか。
(相手へと、一言告げ。
特に問題が無ければ、レフェリー担当の一人がカウントの後、勝負開始となる)

リビドー >  
「問題なし。それで行くとしよう。
 ――ふむ、アレと真っ向から殴りあうのは怖い所もある、か。」

 その判断を下せば手を下に翳せば――地より大理石のような石と土の混ざった槍が生える。
 当たり前のように土石の槍を摘み取れば、確かめるような調子で構える。

 ――調子良く動かし両手で構えるものの、動きそのものは槍術と言うよりは棒を振り回すようなそれか。
 武人でないことと、槍術が専門<メインウェポン>でない事は伺える。

「ああ、何時でもおいで。」

ギルゲイオス > 大地や土に属する、武具形成、といった所か。
タイマンである以上、近接戦への備えはお互い持っておきたい所であるしな。
(緩くと息を吐き出すと、双眸をややと細め、相手をまっすぐに見据え。
3…2…1)

行かせてもらうっ
(0の掛け声と共に、試合の開始が告げられる。
トントンと横に数度跳躍しつつ間合いをはかり)

まずは、小手調べ、である
(軽く剣を横に振る、当然、その切っ先は範囲外。
剣による攻撃が狙いではない。
簡易な魔術をテンプレートとして起動。
魔力を通した後に、杖としての機能を持つ魔王の剣にて増幅。
周囲に浮かび上がるは、6つの炎弾。
多少威力は削っているものの、2~3も貰えば、常人であれば痛みと熱で動けなくなる程度の威力はある。
相手の位置を補足しつつ、一拍一泊間を作りながら、次々に撃ち出されていく)

リビドー >  
「ふ、っ――むっ!」

 "さてな" と 返した直後に迫る炎弾。

 一つを屈んでかわし、一つを屈んだ姿勢から下段から上段に打ち上げる。
 一つを土を纏わせた足で蹴り飛ばし、一つを蹴った足で踏み込みながら叩き切る。
 一つを道を譲る様に半歩身体を反らして掠めさせてから、最後の一つを真横になぎ払い――

 ――、一歩大きく踏み込み、どうにか穂先が相手にギリギリ当たるような所まで間合いを届かせ、首を狙って揺り返しの薙を放つ。

 動きを観察すれば、その土石槍は喧嘩技能や格闘技能の類を応用して奮われている事が理解出来る。
 が、毎回微妙に動きを変えてもいる。
 戦慣れしているのであれば、見切りへの警戒に重きを置いている事は読めてもおかしくはない。

 "幼い/若い見た目からすれば不自然に思える程の実践慣れにも見える何か"。
 気合の入った教師として考えれば、おかしくはない、が。

ギルゲイオス > おぉう、全部いなしてきおったか。
これは、面倒な予感がするのである――なっ!
(小さく喉を鳴らしつつ、自分の今いた場所をつま先で軽くと踏み。
黒い淀みを残せば、相手が槍を振るうと同時に後ろへと跳躍)

我が魔術寄りと判断しての初手から近接か、或いは、お主が術系統よりも近接が得意なのか。
さて、どちらであるかな。
(着地、その刹那。
先に地面へと残した淀みから大人程の大きさがある黒い触手が一本、生えて飛び出して。
元来は数本と共に相手を拘束するのだが、今回は簡易版。
ぐるっと周囲一帯を薙ぎ払うように、暴れまわる)

リビドー >  飛び退きを見れば、追わず。
 着地の隙を見定め、タイミングを合わせて先端を丸めた土槍を数本生じさせる。
 打撃によるダメージを重ねる心算だ、が。

「お互い似たような事を考えていたみたい――だなッ!」

 置かれていた淀みより触手が迫る。
 咄嗟に土石槍で受け止めたものの、暴れる回るそれに打ち上げられてしまった。

 放られかけた手を引き、徒手の構えを見せる。
 ――槍を持つそれよりも、数段堂に入っているか。

「どっちもかもしれないな。
 スタイルに限れば、ある種似たものすら感じる。」

ギルゲイオス > この状況で大規模な術は向いておらぬし、そもそも使えるかも怪しい。
ならば、どうしても小技で牽制しつつ、になるのでな。
(ノタノタと暴れた触手は、やがて黒い粒子となって霧散してゆく。
少々と距離のついた間合い、剣を構え直せば、一つ息を吐き)

ほほう、なるほど。
格闘に於いては、其方が主体か。
レギュレーションが無し無しであれば、我も徒手の練習がてらとも、考えてはいたのだが
(薄くと上げる、口の端と)

――闇の六十七条、敵を穿て
(魔王の周囲、だけとは言わず。
辺り一面、小さな黒が空間に浮かび上がってゆく)

リビドー >  
「ボクの性にあっているのが此れだったものでね。
 ――ははっ、細かい闘争よりは、地獄の雷や灼熱地獄や輝く冷気でもばらまく方がお得意かな。と。」

 無数に浮かび上がるは小さな黒。
 あまり当たり続けるのも良くない気のするものだ。

「で、真に受けるのならばギルは魔法が主体かい。
 それとも、武に関しては早々抜けぬ秘剣かな。」

 その場で軽くステップを踏みつつ、相手――ギルゲイオスを見据えた。

ギルゲイオス > ぶっちゃけた話、我の世界で魔王とは、戦術及び戦略兵器の様な立場も兼ねるのでな――無論、抑止力としてであるがな。
どちらかと言えば、その通りに、ぶっ放す方が得意であるな。
(黒い点はあくまで『発射口』
触ろうがどうしようが、実際の所全く害はない。
絞った数であれば術式名の発声で行使は出来るのだが、今回は数が多めな上に、広域散布の関係上多少詠唱が必要であった。
そして、見た目の関係か、警戒……もしくは敢えて誘っているのか。
此方に詰めてこないのは、魔王としては有り難い)

いいや、城で武人に習いはしたが。
流石に、本職の剣士と比べれば劣る位、であるよ。
という訳で、一度本筋を見せておくのである――ガーヴァ・レイッ!
(黒点から放たれるのは、極細の闇色をしたレーザー。
一本一本は髪の毛程に絞っている為、当たってもそれほどの傷にはならない。
が、その本来の効果は、『激痛』
当たれば問答無用に痛覚を励起させる、対生物用の魔術。
威力は落としているものの、5~6発も貰えば、屈強な戦士でも痛みで悶絶する程度。
それらが、魔王の居る位置も含めて、周囲一帯縦横無尽に六十七本奔る。

ちなみに、魔王には当たっても素通りな上、二人の中間点から10メートルも離れれば唐突に途切れる様にはなっている)

リビドー >  読み違えか。黒いそれは単体には意味では持たないらしい。

「――む。」

 雑に抜けられる程、軟なレーザー張り方をしている様には見えない。
 ――バラしてしまうか。が、アレはとっておきでもあれば仕置用でもある。
 何より個性を否定するような扱いの難しいものだ。何より何かが掛かっている訳ではない。

 とは言え"本筋"を見せられた以上、相応に答えたくもある。
 どちらにせよ触れなければ理解も体験も出来ない。だから、バラすとすれば――

「―――ッ、ぐ、が、ッ、くう――ッ」

 一本。鋭いような痛みが奔る。
 二本。劈くような痛みが走る。
 三本。かき乱すような痛みが襲う。
 四本。
 五本
 六本
 七

「痛ッ――!」

 七本を受けた辺りで、焔が昇る。―――咽るような熱を撒き散らす。
 リビドーに接触していた光線と、光線に連なる黒点を分解して焔へ変える。
 内在に蔓延る痛みを励起する要素と黒を火の残滓として散らす。

「……熱……っ、ふぅ。痛みだけを与える魔術とは、畏れ入った。
 味わってみて分かったが、これは決して生易しいものではないな。」

 痛みによる疲労と炎上による着衣の焦げこそ見えるが、まだ、立っている。
 楽しげに口元を緩め、笑う。

ギルゲイオス > (一点に付き一射、ほぼ同時となればそれらが消え去るのもまた瞬きの後。
乱雑な織物のように交差しあった光線が無くなれば、相手の様子、眺め見る魔王)

ほほう、アレの中に居て、まだ経つだけの力が残っているとはな。
それに、我の見立てではもう少し多く当たっていても不思議ではないのであるが――
(片目を細くすると、朱い瞳が相手を見やる)

思うに、その炎が原因か。
魔術か異能かははっきりとせぬが、術のエネルギーを炎に変換してしまう何か、といった所であるか。
(焦げ跡の残る姿、外見上の損耗で言えば、自身で作りだした灼熱の方が割合が多そうにも見える)

痛み、というのは多くの生き物がもっておるからな。
そして強烈だ、単純に激痛による運動能力や戦意の低下、そのまま失神する場合もある。
あるいは痛みを受け止めた事による恐怖、などなど。
と言いたい所であるが、さて、どうするかね?
これで終わり、という雰囲気でも無さそうであるが。
(両手をややと広げると、長躯な魔王の姿をより大きくと映し出す)

リビドー >  
「そんな所だな。これは基本は仕置用の魔術――と言って良いがわからないが、まぁ技術だ。  
 超常的要素を、異なる理を紐解き、バラしてしまうだけの技術だよ。リゾーマタと呼ばれる元素概念――
 ざっくり言ってしまえば、デミウルゴスが扱うような理を発展させた技術だよ。ただの古代哲学だ。
 デメリットも大きいが、ね。」
 
 聞かれてもいないことではあるが、
 黙ったままなのも気がすまないのだろう。何処か自嘲げに言い放ってから大きく背を伸ばす。


「しかし成る程。魔王と言うだけの事もある。
 鏑木ヤエのそれとはまた立場が違うが――これは"勝つ"為の力か。
 競い高めるものではない、負けを認めさせ勝利を敷き、為すべきことを為す為の力に見えるよ。
 彼女が野生による生存本能から来る戦意ならば、キミは理性による社会の存続を為す為の力かな。」

 さてどうする。
 尋ねられれば、わざとらしく喉を鳴らして考えこむ仕草を見せる。

「……ふむ、魔王ギルゲイオスの片鱗を見る事が出来たから、満足でもある。
 とは言えまぁ、そうだな――後1や2合程度は付き合ってくれよッ!」

 大きく息を吸う。それこそ肺いっぱいに吸い込む様に、吸う。
 ――また、魔術や異能が発生する素振りも/使う素振りもない。

ギルゲイオス > ほほう、それを先の痛みで脳がかき混ぜられている状態で、更に無詠唱で、咄嗟に、か。
でみうるごす、といのは良くと分からぬが。相当相性がいいのか、もしくは鍛錬を積んだか。
我の大規模破壊魔術を受けた場合はどうなるのか、興味も有るところだが……
(今の火傷程度で済むのか、それとも火だるまか。
もっとも、完全に殺しに行く術故に、使う気はないが)

ふふん、それは褒め言葉、として受け取っておくのである。
これでも、伊達に魔王ではないし、伊達に120年生きておらんからな。
王とはつまり、統治者である。なればお主の解釈も、なるほどそれは正解である。
(片口端あげれば、喉元には笑みの声。
倒し、平定する為の力。
そう言い換える事が出来るのも、確かだ)

よろしい、来るが良い。
だが、我も素直に一や二合、喰らってやる心算は無いのでな。
エンジヴェルムッ!
(魔王の傍らで揺らぎが収束し、形となる。
それは、半透明な魔力の大剣。
刃は潰している為、打撃ダメージになるが、威力は相応に。
それを自動迎撃に設定。
相手の攻撃や接近に合わせ、振るわれる形)

リビドー >  
「痛くなければ覚えられぬとも。
 ……ま、ギリギリ残る理性で痛みから逃れる為の衝動・本能に背中を押して貰ったさ。
 リビドー、と言うには少々ネガティブなものだが。」

 冗句を一つ叩く。
 ……本能的に使える程には相性が良く、尚且つ理解を深めていると案に含ませてもいるものの。

「褒め言葉だよ。王ってのは、人の頂点とも読み替えられるからな。
 身勝手な神なんかよりもずっと身近で、ずっと責を負わねばならぬ立場だ。
 だから、大好きではあるよ。――ああ、大好きだぜ。王様。」

 以後に言葉はない。
 息を吸い続けながらも、魔力の剣を構えたと見ればそれを確かに認識する。
 そして。

リビドー >   
  
 「――阿ァ、■■ンッ!」
   
 

リビドー >  
 
 ――飛ぶ鳥すら落とかねない、衝撃となりて場内に響く"大声"。
 三半規管をぶち抜いて脳を揺らしてやるぜと言わんばかりの"轟音"。
 会場全てに届かせてやると腹に力を入れ声を張り、龍が吠えたかと錯覚しかねない咆哮を叩き出す。

 声を張り上げ勢いを付け、地を蹴って跳ぶように奔り、飛び掛かる。
 ――狙うは魔力に因って生じた魔剣。

 ただ愚直に全力の拳を剣に叩きつける。簡単に壊せるとは思っていない。だけどそれで構わない。
 壊さなくていい。全力で拳を叩きつけて、衝撃で姿勢を崩させる。

 ……先の音で怯ませ、重ねる様に拳を叩きつけてあの魔王の姿勢一つでも崩してやろうと試みる。

 追撃はない。次はない。
  "凌げる"のならば、凌いだ後の返しは"入る"だろう。

ギルゲイオス > ふむ?つまるところ、余りに痛くて本能的に使った、と。
理を発展させた技術、と言ったが半自動で使える、という事か。
ふふん、面白いモノであるな。
(くくっと、笑い声一つ。
とてもとても興味深い様です)

我の場合、魔族の頂点であるがな。もっとも、本質的には殆ど変りがないのであるが。
はは、理解いただいているようで嬉しい限りである。
やるべき事も多いし、責務も多い。
実際、気楽な立場ではな――……そこで大好きコール!?
(何故だか一瞬とたじろぐ魔王様。
いや、大体の人は驚くと思う)

ギルゲイオス > !!!!???
(そして頭にキッーンと響きまくる大音量。
相手の狙い通りに、魔王の動きは一瞬と止まり。
接近に対して、本人の対応はどうしても遅れる。
が、先に展開していた魔法剣の作動は、自動式――で、浮遊している。
色々表記忘れも匂うが、手にしたのではなく、傍らに顕現していた。
それがすっと相手が振り抜く拳の軌跡上に移動し、受け止め)

っ!!
(浮遊させている術式ごと押し抜けられ。
パリンと、砕けるような音一つ。
剣、ではない。
常時発動型の障壁が割れると、魔術の剣ごと、拳が腹にへと叩きつけられる)

――っ!! くくっ、ははっ
(口元を痛みにゆがませながらも、漏れる小さな笑い声)

なるほどっ…気合いの乗った一撃、悪くないモノ、であるなっ
(ぐらりと崩れた姿勢を、足裏で踏ん張り。
お返しにとばかりに、手にしていた魔王の剣を横へと薙ぎ払う。
体勢が悪い分、威力も速度も大した事はない。
のだが、見てくれに比べ、剣の重量は数十キロを超えている。
生身での防御は、余り良い方法とは言えないだろう)

リビドー > 「ははっ、負けてはいけない戦略としては《捨て身》は分の悪い賭けだが、
 まっ、こう云う戦いも好いものだぜ。金欠にならない程度に楽し――ッ」

 横薙ぎに奮われる魔王の剣。
 姿勢が悪く威力が削がれているとは言え、"その状態で振り回せる事こそ"が脅威の足り得る証ですらある。

 その重量を強引に叩き付けられる。当然、受けざるを得ない。
 ――張っ倒される様に薙がれてしまえば、転がった。
 
 ……呻いた後に、大の字を広げて仰向けに転がり直す。
 
「ああ。今回はボクの負けだ。
 10カウントは起き上がれそうにないよ――とは言え次は負けないからな、ギル。」

ギルゲイオス > 負けちゃいけない時は、こうなったら逃げるべきかも知れぬ、とは思うのであるよ。
(小さくと肩が、揺れて)

(振り抜く剣に、手へと伝わる衝撃。
鞘ごとであるために、切断能力は当然無いが。
その威力は、金属の大きな棍棒で叩かれるようなモノだ。
すっ飛んでいく相手を目で追いかけた後、一つ、大きく息を吐いて。
先に打撃を食らった辺り、腹を軽くと片手で撫でる)

の、様であるな。
流石に、最後の一撃は驚いたのである。
まさか、あそこであんな声で叫ぶとはな。
(緩くと顔を横に振れば、倒れた相手へと近づいていって。
傍ら、しゃがみ込む)

おうおう、そう言う意気は好きであるよ。
今回は我が押したが、次はどうなるか分からんしな。
という訳で、さてどうするか――我は回復系統は苦手なのだがな。
(片手を差し出すと、黒い靄っぽいモノがリビドーに纏わりつき始める。
とりあえず、鎮痛、位のモノだが)

リビドー >  
「全く、"そんな戦いばかり"してきたんだな。ギルは。
 倒れてしまってはいけない戦い――本当王様ってのは、難儀なものだぜ。
 ……ああ、まぁ、昔はよく使っていた手法でね。キミの光線を受けて少しばかり思い出したよ。
 生き物ってのは、大抵刺激に反応してしまう。しない輩も居るけどさ。」

 会話と大きな呼吸で痛みを紛らわせつつ、応える。
 頑なに王と評する辺りには、思う所も垣間見える。
 火傷やら焦げやら打撲やら色々見えるものの、致命足り得る――後に残りそうなものはあまり見えない。
 何だかんだで致命傷は寸での所で避けているか、受けられる許容量を把握しているのだろう。
 その辺りのさじ加減は、慣れによる賜物か。
 
「構わないよ。言う程傷付いた訳でもないし、痛いのにも慣れている。
 回復系統のスキルも、実はあんまり好きではないからな――暇なら救護室まで運んでおくれ。
 ついでだ、其処で寝ることにする。」

 とは言え黒い靄っぽい鎮痛を拒む事はせず、それどころか堂々と連れて行ってくれと要求をしてみせた。
 ワガママな子供のような側面すら、見受けられるか。

ギルゲイオス > 王様が負けてしまったら、そこで終わり、であるからな。
我だけが終わるならまだいいとして、国全体としての終わりを招きかねんのでな。
まぁ我が出るのは余程だが――被害を考えれば、兵士を動かす時でも、『負けない様に』ってのは、同じ事であるな。
(緩くと肩を竦めた後に、顔を横に振って)

なるほど、痛みでこう、色々プッツンしてしまった感じであるな。
(笑みと共に、相変わらずと送り出すモヤモヤ。
ぶっちゃけ、傷は殆ど治りません!
ちょっと痛みがマシになるかなー位の塩梅)

ふむ、そうであるか。
っと、勝者に対して運べというのは中々図太い提案、であるが。
ここは、王としての器量を見せねばならぬな。
では少し浮かせるので、余り動かぬようにな。
(靄を一旦消し去ると、
一呼吸おいて、代わりに浮遊の術を掛ける。
特に動かなければそのまま腰の高さ程度に浮かべ、そのまま救護室にまで運んで行って。
ベッドに寝かせたり色々した後に、自分も何れかえっていったと思われる)

リビドー >  
 
 「ああ。図太くて良い所では図太いさ。
  とは言え当然、感謝するとも――」

 軽く笑ってみせてから、ゆっくり運ばれました――

ご案内:「地下闘技場」からリビドーさんが去りました。
ご案内:「地下闘技場」からギルゲイオスさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に車騎 霙さんが現れました。
車騎 霙 > (寒い。ひたすらに、ただひたすらに寒さを感じる。アウターを買おうにも売ってもらえない。新しい物を買おうにも、正規品を買わせてはもらえない。身なりが身なり、それに正規学生だったとはいえ、今ではもうただの、いやただのすらない。だから、奪うしか無いがそんな実力も程遠い。なら、こうした場所で買うしか無いが、値段がぼったくり。ひどく、ひどくイラつく世界だ。島だ)

おなか、すいた

(静かにつぶやいて、ボロボロの制服の裾を手で引っ張り、わずかでも寒さをしのごうと思考する。こんな格好では店にも入れない。何かを漁るか、それとも。いろんな思惑を思考して結局最後に行き着くのは――ドウシテワタシガコンナメニ……)

車騎 霙 > (ぎりっと強く長ものの鞘袋を握りしめる。強く強く。親指の爪をがりがりと噛み空腹を紛らわすように、いらつきを紛らわすように何度も。そしてゆっくりとゴミ捨て場所を探す。なにか食い物を探すために、それらしいものがある数カ所をめぐるために、ふらふらと)
車騎 霙 > (一箇所目……ポリバケツを開けて、周りに人が居ないことを確認してからガサゴソと漁る。パンくずがアレば御の字だ。布があったらもっといい。なにかしら利用できるものがあるならばと、漁るがない。そう簡単に、見つからない。当たり前だ。ここが荒れ果てた場所。富裕層なんて少ない。それに同じようなものなんていくらでもいるはずだ。舌打ちを一つ。おどおどしながら、次の場所へ。ふたつ目は既に荒らされていて、目につくものはない。つぎ、つぎ――なにも、めぼしい物は、なかった)
車騎 霙 > (舌打ちをまた一つ。がりがりと、爪を噛む速度が上がる。どうする。食事は生きるのに必要だ。なにか、なにか転がってないかと頭を回す。口に鉄の味。くそ、くそっと何度も悪態をつきながらうろうろと歩きまわる)
車騎 霙 > (妙案がないなか――うろつくのも疲れたのか、そっと自室に足を向ける……)
もっと、役に立てよ……
(そんなことをつぶやきながら)

ご案内:「落第街大通り」から車騎 霙さんが去りました。