2015/10/04 のログ
ご案内:「地下闘技場」に阿多福ウズメ(自称)さんが現れました。
ご案内:「地下闘技場」から阿多福ウズメ(自称)さんが去りました。
ご案内:「地下闘技場」に阿多福ウズメ(自称)さんが現れました。
■阿多福ウズメ(自称) > 闘技場の中心、木刀片手に悠然と佇む、おかめのお面。
「ドウシタ? 斬られルだけなら犬でもできるぞ…!」
野良試合における勝ち抜き戦の中、目下9連勝中の怪しげなるレインコートの怪人が次の挑戦者を待っている。
周囲の者たち曰はく、なんだのあの変な奴。いや強い。からめ手を使う卑怯者。
バカめ、試合とはいえ実戦なんだ、倒しちまえば関係ねえ。なんか青くね? だの、さまざまなどよめきが続いている。
■阿多福ウズメ(自称) > 「次は天狗の面でもつくけテくか…?」
へし折られるようにな! とフッフッフと一人笑う。お面のせいで気味が悪い。
「…」
ぐるり、と面の奥から周囲を確認する。勝ち進むことでオッズが徐々に下がってきたためかか、
この場を仕切っている胴元たちも段々渋い顔になってきている。別に損はしないが、盛り上がりに欠けると判断しているのだろう。
大穴狙いを喧伝する掛札の売り子も大変そうだ。
「ままならんナ…」
肩をすくめ、やれやれと息を吐く。
ご案内:「地下闘技場」にリビドーさんが現れました。
■リビドー > 「ふむ。」
退屈しのぎに訪れてみれば、何時ぞやの重騎士を打ち倒したおたふく仮面の少女の姿。
ボクが見ているのは今ので四戦目だが、どうにもこれで9連勝らしい。
……一他に手が挙がらなければ、次の試合を組んで貰うかどうするか。
そんな事を思いながらも、観客席からミス阿多福ウズメ(自称) を観客席から眺めている。
■阿多福ウズメ(自称) > (「あれは…」)
先生じゃねーか! 何しにきてんのこんなところに!?
と面の奥で動揺するユキ…いや、ウズメさん。
前回は客席にまで視線を送る余裕がなかったせいか、あなや、と面の奥の目が開く。
「宝町の件といい…どうにも」
あの教師、キナくさいな。さも余裕ぶって柱に背を預けるも、おたふくのお面が、ちらりと動く。
■リビドー > 「よし。」
見ているのも飽きた。此処は一つ飛び込ませて貰おう。
やたらと慣れた素振りで試合を組む様に売り子に告げる。
……特に試合もなければ、試合が組まれるのだろうか。
そうであれば、勝手知ったる何とやらと言わんばかりに会場へと足を進める。
――周囲の反応からしても、割りと此処には来ている方と伺える、かもしれない。
■阿多福ウズメ(自称) > さあさあ紳士淑女の皆さんお立会い!
といやに芝居がかった調子で試合の組み合わせが読み上げられるか。
阿多福ウズメは自分の名前が呼ばれると、ざり、と一歩前に出る。
「…次ノ犬か。或いはそうでないカ」
お面で隠した顔の奥、リビドーに相対してギラリと視線をぶつけた。
■リビドー > 「ただの偏屈者だよ。ま、楽しめれば犬でも猫でバニーでも良いさ。
とは言えまぁ、此処の所は負け引き分け続きだが――ふむ。」
同様に一歩踏み出し、拳を突き出してみせる。
その後、右手の人差し指をくぃっと曲げて挑発した後、引っ込めた。
「ま、キミが誰だか暴く気はないが、キミがどのような人物なのかは暴いてみせたくなる。
――おいで、楽しい試合にしようじゃないか。勝てると言ってのけもしないが、簡単には負けないぐらいは言ってのけるぜ。」
■阿多福ウズメ(自称) > 「どのような人物…カ」
ふふっ、と仮面の奥で笑ったのか、さらに前へ。
「ドウセ切り結んでみればわかるこト」
いいながら、ゆら、と流れるような所作で木刀を持ち上げ、右肩に担いだ。
肉食獣のように低く重心を落とし、その場に立ち止まる。もう射程なのだろう。
奇怪な構えに、どより、と観客らざわめくか。
今までの試合で見せなかった構え。
「…言葉は無意味ダ。ぎりぎりの死線においテ、人はそこで『地金』を晒ス。
私モ…しかし、お前『モ』だ」
だが殺気は、この殺し御法度の場においても、十二分に放たれている。
『構えた以上は、斬る』
たったそれだけのシンプルな決意を、不退転の決意でもって成し遂げようという
覚悟に似た殺気が場に満ち満ちていく。
試合開始のベルが鳴った。
■リビドー > 「キミもそう思うかい。気が合いそうだ。」
軽く笑ってみせてから視線を遣り、構えを見る。
右肩に担ぎ、獣が如く深く構えている。
殺気を真っ向から受け止めれば改めてウズメの仮面をさも見透かすように、その実は見透かそうと見据える。
……速度や閃でなく、振り下ろし叩き付ける威力重視の構えだろうか。
推測してみたは良いが、さてどうするか。
「…ふむ。」
――とりあえずと言わんばかりに息を吸う。
ただの呼吸にしてはやや深い。
■阿多福ウズメ(自称) > 「…『 』。奇襲機動」
ぼそり、と呟くのが合図。ビデオの早送りのような不自然な加速でウズメが飛び出す。
地を踏み込んだ勢いで砂塵吹き荒れる中、木刀が地に対して水平に振るわれ。
「くらまし三寸、流れ切り…ッッ!!」
柄を握る右手を攻撃の途中で端までスライドさせ、数センチだけ間合いを『伸ばす』。
狙うは相手が顎部。脳震盪狙いだ。
■リビドー >
(早い。――用法としては逆だが、薙刀や槍みたいな使い方をする。
滑らせれば握りも甘くなろうが、それでいてこの速度か。)
起こそうとアクションを取りやめる。
――"効果がない"と見たのだろう。
甘んじて、それでいながら直撃だけを避けるように顔をずらす。
木刀を顎の直ぐ側、下頬に受ける。手応え以上の勢いで吹っ飛んで、受け身を取る。
力の流れに逆らわず乗って転がったのだろうか。手応えは少しだけ甘く思えたかもしれない。
ふらついてみせながらも立ち上がる。追い打つのならば対応はするだろう――
「いやはや、見事な一撃だよ。
槍や薙刀で持ち手をスライドさせて短く構えるような武芸者は見たが、その逆は中々見ないね。面白い技術だ。」