2016/01/24 のログ
ご案内:「地下闘技場」に”望月満月”さんが現れました。
”望月満月” > 防寒具なしでは外に出るのも辛い寒い日。

そんな中でも地下闘技場は熱気に溢れていた。
闘技場に足を踏み入れ観客席から試合場を見れば、今は1:1の殴り合いの試合。

大柄のスキンヘッドの青年が無精ひげの中年相手に回転率の高いジャブで猛攻、中年は腕で、時には顔を掠めながらカウンターを狙っていた。

奇しくもどちらもボクシングスタイル。お互いの呼吸の乱れ方とフットワークの重さから、そろそろ決着もつく頃だろう。

「……そろそろ次の試合の募集もしてるわね。」

さて、参加してみるか、それともまだ試合には出ずに観戦に止めるか、周囲を見回すか試合に出そうな人影を探して考えようとしていた――。

”望月満月” > 次の試合へ動きそうな人影は今は居ない。

試合場は、お互いに攻めながらと守りながらの差はあれど、ミスをした方が一気に持っていく、そんな空気。
そう言う展開だからこそ観客席から誰も動かなかったのかも知れない。

誰かが動くならその相手を見て、参加を判断するつもりで、誰も動かない状況だと、試合に出る判断はし辛い。

今日だけの話ではなく、参加しようと思っても、踏み出す理由に欠けて、二の足を踏んでいた。
結果、見に来るだけの観る専である。

それが結構長い間続けば、実戦感覚も鈍ってきそうで闘技場には出向くのだけれど、その繰り返し。

「目的に向かって実戦の方がやりやすいのかもね。」

ご案内:「地下闘技場」に獅南蒼二さんが現れました。
獅南蒼二 > 観客席には落第街の住人から、そうでない者まであらゆる人種が集まっているだろう。
共通していることは、血に飢えている…ないし、力を試したいという“欲求”を抱えている事だ。

「……何だ、戦いに行くんじゃないのか?」

二の足を踏む貴女の心を読んだわけではないだろうが、
貴方の後ろ、観客席の前列に座って煙草を吹かす男は、そう声を掛けた。

貴女にとっては、見覚えのある人物だろう。
何せ、こんな場所でも普段通りに白衣を着たままなのだから。

”望月満月” > 一度口にしてしまえば、戦い方を見るだけに意識を向けなおせる。

試合展開は、スキンヘッドが体力切れの懸念、焦りからかじわじわ間合いを詰めて左右に逃がさないようにジャブをばら撒き追い詰めに行く。
それを受けて無精ひげは逃れようと左右に上体を振ってフェイントをかけるも壁際に追いやられていく。

包囲して固めて逃げ場を潰し、守りに入っている相手に攻め返すか守り続けて受け続けるか、攻撃を押し付けていくスキンヘッドの攻め方に「成程」と小さく漏らす。
ただ、無精ひげの方押し付けられた選択肢を選ぶのだろうか?と疑念が出る。
ただでさえ攻め続けてたのだから体力の消耗も相当な筈、と言いたいけれど…

試合を最初から見ていたのでもないし、…気付けば試合を食い入るように見入ってしまっていた。

そんな折、かなり良く聞く…授業を受けているのだからとても良く聞く声を聞いて。振り返る。

「…相手がね。初戦は対戦相手を見て挑みたいのよ。」

声からの予想通りの出で立ちを見て平常心を装えない。
出来るだけ平坦な声色で背が冷える思いで声を振り絞っても表情が硬い。

「…如何かしら?」

変装も慣れてはいても変声してる訳でもないしばれるんじゃないかと思って、誤魔化そうと何か口走ってしまった。

獅南蒼二 > 如何かしら。などと嘯く相手をみて、苦笑する。
貴女の正体には最初から気付いていたのかも知れないし、声で気づいたのかも知れない。
何にせよ、普段の授業での在り様との差を、おかしく思ったのだろう。

静かに立ち上がれば、煙草を携帯灰皿に入れて…

「私は見てのとおり、中年の魔術学者だ。
 下で戦っている2人のような馬鹿力も無ければ、体力も無い。」

…真っ直ぐに、貴女を見る。

「拳闘の相手としては、少々、趣が違うかも知れんぞ?」

まるで貴女の真意を探るように、真っ直ぐに貴方を見つめた。
それこそ、本当に自分と戦うつもりがあるのなら、拒みはしないとばかりに。

”望月満月” > 苦笑にこれはばれたかなと、諦観気味に微笑み。

それでも視線を、逸らさない。
口走ってやらかした以上、逸らせない。

「そうね、観ている人にしてみれば、望んだ『見世物』とは違うかも知れないわ。
私も馬鹿力や体力がある方ではないもの。」

他人の機微の読み取りには欠けていると自覚はしていても、…しているからこそ、間が空いた。

「……魔術師として未熟者でも宜しければ?」

ある種チャンスではある、ただ…先に強調した『見世物』、それと魔術師。
この場で魔術を見せる、観客ありの魔術戦をできるなら、と返した。
覚悟はそれなりに決めてしっかり表情を固め。