2016/05/12 のログ
ご案内:「落第街大通り」に柴木 香さんが現れました。
柴木 香 > 今日も今日とて落第街――なんていうと顧問の線先生に怒られそうだけど。
はっちゃんの上で地図を広げて、うーむ、と唸る。

何か月か走ってみて分ったこと。
ひとつ、主要な仕事は大きなところがやっぱり持ってること。
ふたつ、ひとりでやれるのは下請けか契約運送が関の山。
みっつ、そもそも島の中で運送のパイはすごく限られてる。
よっつ、現状仕事は都市圏に集中してる。

――ということは。

「しんきー……かいたくー……?」

という所に落ち着くのだが。
新規、といった所で治安のいい場所の仕事は大体他が既に持っているし。

ぎーこ、ぎーこ、とはっちゃんの車輪が音を立てる。

「ここしか、ない――気がする……やっぱり。」

未開拓地区の方も行ってみたけど、あちらはそもそも人がほとんど居ない。
定期的に運送する仕事はいくつか貰ったけれど、それだけだと心もとない。
となると、落第街辺りでまともな人を見つけて仕事を採る――これしかない。

というわけで。今日は通りの隅っこで人物観察をすることにしたわけで。

柴木 香 > そもそもが一人部活。顧問の先生は無理を言って名前を貸してもらっているわけで――
何もかも自分でやらないといけないのは楽しいのだけど。見本になるようなものもないので、割と手探り、子供の遊び。
でも、大工のおっちゃんに工賃払わないとだし、仕事はそれ程多くないし、このままではご飯食べるのも困る。
結構ひっ迫してるのである。

「むー……」

ぎーこぎーこ、はっちゃん煩い。
でも見ていれば、――やっぱり、柄が悪い。
群れの外はこういうものだろうか、と思いつつ。
他の群との交流はもうちょっと図ってもいいんじゃないだろうか。話が通じるなら。

話が通じそうにない人ばかりなのはちょっと困る。

柴木 香 > 難しいことばっかり考えると眉根がよってむずかしい顔になる。
それはよろしくない――

ので。

「……わふ。」

取り出したのはジャーキー。ジッパーもついて保存に便利。
もそもそと取り出して一つ齧る。

「わふー……v」

しあわせ。
口に広がる肉の味。おいしい。尻尾ぱたぱた振るくらい。
とはいえ、危険――らしい?場所だし、一応人通りは見てたりはする。
怪しい人からはっちゃん担いで逃げ出す準備は万全。

柴木 香 > もっちゃもっちゃとお行儀悪くジャーキー頬張りながら。
道行く人は――大八車に乗ったちみっこなんて変なものは遠巻きに見るか、関わらないようにされるか。

「むー……」

なにか、ツテかコネか、そんなのがあればいいのに。
残念なことにないので仕方がない。そもそも、ここしかない、とは思いながらも具体的な方法なんて思いつかない。

ぽりぽり、と頭を掻く。
大きな群れの中で、違う群として独立する気なのである。
それでも――相談できる相方くらいはまず見つけてからにした方がよかったかも。

「でも走り出したら止まれないしー……」

はっちゃんの上でごろごろ。
何も考えずに走り出すのは悪い癖です。

柴木 香 > ごろごろしてると犬みたいだけど気にしない。
もう少し話の通じそうな人の居そうな場所、というのを探してみた方がいいかも。

となると、いったん出直してー。
もう一回、一から走ってー。
違法部活の類は近づいたら怒られるし、その辺も考えないとだし。

「帰ろうかなー……」

そんな気分。

柴木 香 > 「……よし」

こくん、と食べてたジャーキー飲み干して。
はっちゃんから――すちゃっと飛び降りる。両脚で着地して。

「かーえろ。」

はっちゃん構えてとことこ押していく。

ご案内:「落第街大通り」から柴木 香さんが去りました。