2016/06/20 のログ
■魔王バラル > 軽く耳を抑えつつも、名を聞き取る。
得心した様子で一つ頷く。
どうにも行動に違和感を覚えながらも嘘ではないだろうと覚えておく事にした。
エアルイの強さを低く見てしまっている――故に生じているギャップでこそはある。
やや強靭程度だろうとアタリを付けている為、性格も加味してうろつくには危なっかしい野生色の強いものと認識しているのだ。
「そう。気を付けなさいよ。
最終的には貴方だって世界征服する私のものになるんだから。」
口角を釣り上げて笑う。
自信満々――それこそ強者然とした、不敵な態度だ。
■エアルイ > 「んむ? 世界征服するとバラルのものになるのか?」
その言葉に、しばらく考え込み――得心言ったかの様に、尾が地面をぺたんと叩く。
「そうか!! でも俺は征服されたら困るから、いやだなー」
気配の察知といった技術や魔力感知などに
全くと言っていいほど縁のないエアルイには、
目の前の少女がどれほど高位の存在かは分からない。
ただ、世界征服をするという凄い人物であり、
そして話して楽しい少女と喧嘩するのはいやだなあ、
と思っているだけである。
■魔王バラル >
「ならないの?」
征服とはそういうものだ。
それゆえに、反射的に問い返した。
互いに互いを知らぬものの、それでも会話に華は咲く。
嫌そうにしているが、いずれこの竜の少女とも相対することになるのだろうか。
間隙の静寂の中、有り得るかもしれない未来を想起した。
■エアルイ > 「なったら好きに遊んだり、色んな事出来ないからな?
それは楽しくないからいやだなー」
こくん、と頷く。
「でもバラルは楽しいから、喧嘩はしたくないな!
でもでも征服したら喧嘩するのか?
喧嘩しないで征服できたらいいのにな」
尻尾を揺らしながら、にまっと笑いながらそう告げる。
静寂の意味も意図も分からない。ただ、思ったことを告げるだけ。
そこには表も裏もない
■魔王バラル > (……本気で言ってるのでしょうねぇ。)
何処までも純粋な相手である事は伺える。
まぁいいか、と、微かな声で呟いた。
この少女相手に変な対応を取る事もない。それは楽しくないだろう、と。
「――喧嘩も出来ない弱い子なら残念ねぇ。
ま、貴方との会話が楽しい事には同意するわよ。
それはそれ、だけど。」
■エアルイ > 「喧嘩は出来るぞ?
でもしない方がいいって言われたからしない!
やられたらやり返さないと危ないっていうからやる!」
喧嘩は好きでもなければ嫌いでも無い。
時には暴れたくなることもあるし、時には嫌なこともある。
噛み潰す相手もいれば逃げたくなる相手もいる。
ただ、ここではそれをしない方が良いと注意された。
だからあんまりしないだけだ。あんまり。
「楽しいからな!!」
にかーっと笑って同意する。
それはそれ、ということの意味は分かっていないようだ
■魔王バラル > 「ほんっと、良い子。」
呆れ混じりに息を吐く。
どうにも落第街にいるような純粋さと思うには疑わしい。
こう在れるとしたら――。
(規格外。)
――僅かにではあるが、彼女の正体に興味を示した。
ともあれ、会話は止めず。
「もう、調子狂う……
……まぁ、いいわ。精々やられないように気を付けなさい。
でないと、この子のようになるわよ。この子はもう私のおもちゃだけど。」
そう言いながら、先程跳ね飛ばした男性の胴体を掴み上げてみせたか。
■エアルイ > 呆れ混じりに呟かれた言葉に疑問を抱くも、
小さな疑問は直ぐに押し流されてしまう。
良く言うならば切り替えが速いといえるが、
どちらかと言えば物事を深く考えない、というべきだろう。
バラルのその行為に対して、
しかしエアルイの表情や態度に、特に変化は現れない。
あるがままの物として、バラルと男性だったものを黄色の瞳が見つめている。
「ん。気をつけるぞ!! ありがとな!!」
にぱっと笑みを浮かべ、しげしげと男性の過去形を見るばかりだ。
――やったらやり返される。やられたら、死ぬかもしれない。
『此処ではそういうルール』なのだから、それに従う。
ご案内:「落第街大通り」からエアルイさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」にエアルイさんが現れました。
■魔王バラル >
先程もそうであったが、目の前の少女――エアルイは動じていない。
当たり前のように眺める当たる、人間の倫理ではなく野性の倫理故の反応だろう。
「ええ。気を付けなさい。」
それだけ確かめ直してから見送り、その男性の胴体に呪いめいた魔力を注ぐ。
――それの体躯は130㎝にも満たない小さなものに変貌し、幼い顔が這える。
胸部には顔より大きな胸が形成され、装いはいわゆる"バニーガール"のようなものに変わる。
竜の基準ではともかく、人間の基準ではおよそまともにに歩く事の出来ないようなアンバランスな身体だ。
そうやって玩具の様に男性を少女に作り替えて弄び、そこらへんに投げ捨てた。
「私は貴方とお話しも出来て一杯遊んだから、そろそろ行くけれど。
また会いましょう、かしら?」
■エアルイ > 「ほあー……凄いな!」
目の前で姿を変えた男性『だったもの』と、
それを為したバラルに爛々と輝く瞳を向ける。
何処となく自分に似ている姿を見て。
その格好を見て。
……動きにくそうだからいいやと結論付ける。
なんだかぴったり貼り付いて痛そうだ。
「んむ! またなーバラル! 俺は探検の続きをするぞ!!
元気でなー!!」
頭を左右にゆらゆらと揺らしながら、今までで一番大きな声でそう告げるだろう
■魔王バラル >
「この位は朝飯前よ。
……この男の子はもう自力で動けないでしょうけれど、どうなるかしらねぇ。」
投げた先に視線は向けず。
向けずとも、その先の男性『だったもの』が汚泥に満ち、濁りきった欲望に晒されている事は分かる。
そろそろ意識を取り戻すであろうことも分かっている。この後どうなるかだって分かり切った事だ。
「っ ええ。」
一際大きいアイサツには耳を抑えて立ち止まる。
……その後は再び歩き出し、何事もなかったかのように立ち去りました。
ご案内:「落第街大通り」から魔王バラルさんが去りました。
■エアルイ > 去っていく姿を見送ってから、視線を男性『だったもの』に向ける。
魔王バラルが何を思ってそうしたのかは分からない。
男『だったもの』がどうなるかは、分からない。
ただ
やったらやり返される。
命を奪ったら、奪い返される。
ならば
助けようとする意志が向けられない命はーー
ここでは、命の主に返すべきだろう。
■エアルイ > 倒れ伏した過去形の存在に、何でもないように近づいていく。
ゆっくりと、片手で頭を掴みーー
自分と同じくらいの大きさのヒトガタを、軽々と持ち上げる。
牙は使えない。
自分は命の主ではないからだ。
死んだ者は死んだ者。
生きていないものは、生きていないもの。
その命は、自分が喰らうのではなく。
あの紫の魔王の基に帰らなければならない。
だから、頭をわし掴んで持ち上げた小さな体の、その華奢な首を掴んで。
「えい」
ブヅン
ご案内:「落第街大通り」からエアルイさんが去りました。