2016/07/16 のログ
ご案内:「落第街大通り」に佐伯貴子さんが現れました。
■佐伯貴子 > (夏休みを控え、この界隈に一般学生が近づくことが多くなっている。
週末の夜ともなればなおさらである。
大通りを歩く佐伯貴子の後ろには、
風紀委員の腕章をつけた3mほどのウッドゴーレムがついてきている。
当然彼も学生であり風紀委員である)
いつ来てもここを歩くのは嫌だな…
ご案内:「落第街大通り」に寄月 秋輝さんが現れました。
■寄月 秋輝 >
「ここを好むのはそれこそアウトローな人間ばかりでしょうからね」
真っ当な人間には歩きづらいものだ、と呟き、その後ろを歩く。
スリーマンセルのルールに従い……というか従わされて、貴子についてきた次第。
そんな口調だが、まるで庭を歩く様な軽快さ。
軽く見えるが、周囲の『光』は常に探知しながら歩いている。
いついかなる場所からの襲撃にも備えられるように。
■佐伯貴子 > 別に自殺志願者がここに来てもどうでもいいんだが、
本当に物を知らない学生や、
興味本位で見に来る学生となると、
注意して保護しないといけないのが私達の「仕事」だからな。
(大きくため息をつく。
風紀委員も3年目となると一般学生と二級生徒の雰囲気の違いはなんとなくわかるが、
確実に見分ける方法はない。
しかし、風紀委員が歩いているということで、
そうでないよりも好ましい結果が得られやすいのは事実である。
ウッドゴーレムは何も言わずただ歩いている)
■寄月 秋輝 >
「……ちょっと心に傷を負った生徒とか、たまに駆け込んでいますからね、ここ……
そういう人は止めても聞かないことがあって困ります」
同じような嘆息をもらしながら呟いた。
「あとは進んで二級生徒の側に行こうとする一般生徒にも困りものですね。
興味どころか、確固たる意志で悪意に身をまかせようとする相手は対処に困る」
すい、と目線を巡らせる。
魔術的な仕掛けが無いかと、魔術視を展開しながら見渡して。
ウッドゴーレムに目を向け、この人が居れば大丈夫そうだなと目線をまた戻す。
あとは貴子の仕事がやりやすいようにするだけだ。
■佐伯貴子 > そうなのか。
心だけじゃなく体中に傷を負う前にやめてもらいたいものだ。
(この街が癒しになるという感情は理解できない。
法の力というものに守られていない状態は、
全てをさらけ出すより危険な行為だと感じるのだ)
そういう思想があるなら取り締まるしかないだろう。
イタチごっこではあるが、そういう輩がいるのは学園にとってよろしくない。
(学生であればこそ非合法に憧れるということもある。
己の力で方の中の世界より甘いモノを貪ろうというものもいる。
しかし、法で保護されている身分である以上、
法を犯せば法で裁かねばならない。
ちなみに制服は防弾防刃、ある程度の異能や魔術を防ぎ、
佐伯貴子も3人合わせて転移する程度の魔術は習得しているので、
過剰に警戒しているということはない)
■寄月 秋輝 >
「結局のところ、衝動に身を任せられるとどうしようもないですね。
見つけ次第なんとか止めるしかないです。
悪意を持った人間も当然ですが、何より純粋な人たちは守らねば」
生徒、すなわち子供の衝動による力の大きさは計り知れない。
少しの失敗で飲酒喫煙は当然、暴力殺人まで及ぶこともある。
何より法が届かない状況では、それを発散することが容易なのだろう。
異能や魔術といった『力』を持った人間ならなおさら。
万能感に浸ってのことかもしれないが、そういう連中は他の者もその異能や魔術を使えることを忘れているのだう。
結果、搾取されるのは普通の思考力しか持たない一般人だ。
変わらず周囲への警戒を続けながら歩き続け。
「……ところで、何故佐伯さんがこちらに?
戦闘力のあるメンバーに任せて、居住区でも回っていた方がよかったのでは?」
一応聞いてみる。
何せ少し前に、わざわざ危険なところには入らないでくれと言ったばかりだ。
■佐伯貴子 > そうだな。だからこうして歩きまわっている。
当人たちからすれば大きなお世話かも知れないが、
大きなお世話こそ私達の仕事だからな。
(ナイフを持った人間は他人を刺せると思い込む。
自分が刺されるという点にまで思考が回るのは想像以上に少ない。
大変容を経て随分たった今でもなお、
自分が「刺す側」だという万能感が拭えないものは多い)
戦闘力のあるメンバーと私にどういう違いがあるのかな?
この島では特に、仔猫だって世界を滅ぼす力を持っているかもしれない。
蟻一匹で街が崩壊しうる。
…逆に言えば、私の力が知られていないかぎり。
私は「風紀委員」なのさ。
(要は案山子である。
どんな能力を持っているか分からない相手に手を出すのは愚策。
この街の住人の方がそれをよく知っている。
だからこそ効果があるのだ)
■寄月 秋輝 >
「少なくとも、他のメンバーなら僕の負担は少ないです」
キッパリ言い切った。
直後、小さくため息。
「まぁ、約束ですし、佐伯さんだけここを免除されるというのも難しい話ですからね。
むしろ僕を呼んでくれて助かりました。
佐伯さんなりの考えがあるなら、僕も約束通りあなたを守るだけです」
そう言って小さく笑った。
左腰の刀を指先で撫で、貴子の長い黒髪を見つめた。
■佐伯貴子 > 自分の負担をどうこう言える立場なのかな?
(振り返って、凄まじい表情で笑った。
通りを歩く二級学生とどっちが悪人かという感じで)
適材適所という言葉はあるし正しいが、
戦闘能力があれば比較的安全という考えも危険だぞ。
例えば、物理反射魔術反射とかの能力者と出会ったら、
「弱い」私の方が対処に慣れているという場合もある。
約束を守ってくれるようで嬉しいよ。
頼りにしているからな。
君は信頼できる性格をしている。
そうじゃなきゃ…
(続きは言葉にしない。
一見した所、通りの通行人たちに一般生徒はいないようだ。
上手いこと紛れ込んでいるかもしれないが、
全員に職務質問をするわけにも行かない。
ウッドゴーレムは何も言わずにゆっくり歩みをすすめる)
■寄月 秋輝 >
「おそらくは。
もっとも、あなたと共に居なければ、僕もここまで集中していないでしょうけれど」
す、と目を細めた笑みを浮かべながら答えた。
結局のところ、利害の一致に近い。
頭が上がらないのは確かだが、拒否をすれば彼女も無理強いはするまいという確信もある。
「安全というか、単独もしくは力のある人が同行者なら、超音速飛行で逃げたり偏光迷彩で逃げたりと手段が豊富ですからね。
このメンバーだと、僕がしんがりを務める必要がある。
……いや、どのメンバーでもそれは変わらないか」
思い直して頭をぐしぐしとかく。
変わらないし、変えられない。
「恩もあれば罪悪感もありますが、個人的に佐伯さんは好きですからね。
約束が無くても、守れる状況ならあなたを守っていたと思いますよ」
さらりと流して。
このまま平和であってくれよと願う。
何が起きても二人は無事に帰らせるつもりだが、何も起こらないのが一番いい。
■佐伯貴子 > 持ち上げるのがうまいな…
(くすっと、歳相応の表情で微笑む。
佐伯貴子は正義の味方ではないが、
本気で他人の弱みに付け込む種類の人間でもない)
自分一人でカタがつく問題ならな。
もし心に傷を持った生徒がいた場合、
私の方が上手く説得できるかもしれない。
ここは暴力が支配する街だが、
私達の「仕事」が暴力だけで解決できるとは限らないってことさ。
難しく考えるのは無駄かもだぞ。
(頭をかく寄月に声を上げて笑う。
異能や魔術はそうシンプルなものではない。
寄月の「生真面目な性格」に付け入る魔術も存在するだろう)
ありがとう。
好き嫌いは別にして、私も君は信頼していると、改めて言っておこう。
(ウッドゴーレムは聞いているのかいないのか、
ただついてくるだけである。
何かが起きる予兆を感じる能力はないが)
…特になにもないようだな。
(気を緩ませないまでも、そんなことをつぶやく)
■寄月 秋輝 >
「……そういえばそういう生徒が居た場合、止められなかったら抱えて飛んでましたね。
説得に向いている人が居ると心強いのも確かです」
苦手なんだよな、と呟く。
結局は彼こそ、その戦闘要員なのだ。
「僕も信頼していますよ。
あとはその信頼を裏切らないようにするだけですね」
好き、という言葉から続く言葉は、ずいぶんとすっきりしていた。
恋愛感情によるものでないことは間違いない、だろう。
「何も起こらないのが一番です。
そろそろ撤収しましょう」
■佐伯貴子 > ははは、私は説得が上手い、というわけじゃないんだがな。
(おかしそうに笑う。
寄月はどこまでも生真面目で、
佐伯貴子は楽天家の傾向があった)
私も他人の信頼はできるだけ裏切りたくない。
お互い頑張ることにしよう。
(恋愛感情でも欲望でもない、というのは、
まだ理解できない心情であったが、
寄月秋輝が好ましい性格をしているというのは確かであった)
そうだな、規定の巡回時間もそろそろだし、戻るか。
ププル、帰ろう。
(ウッドゴーレムは「はーい♡」と可愛い声で返す。
性別的には女性に分類されている。
踵を返すと、歓楽街の方向へ向かう。
毎回何もなければよいのだが、
今回は何もなかったようだ)
ご案内:「落第街大通り」から佐伯貴子さんが去りました。
■寄月 秋輝 >
「えぇ、戻りましょう……
ってあなた女性ですか!?」
ウッドゴーレムに思わず全力でツッコミを入れた。
他種族の性別に関しては全くわからないままだ。
最後の最後で想定外の事態に見舞われたが、なんとか無事に帰れたことであろう。
ご案内:「落第街大通り」から寄月 秋輝さんが去りました。