2016/10/17 のログ
ご案内:「落第街大通り」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > 夕暮の落第街。
広さの割に乱雑に建てられた建物の所為で時間以上に薄暗さを感じる。
そんな場所で、七生は小さく舌打ちをした。
「……参ったな。」
異邦人街の知り合いから、飼い猫探しを頼まれて二つ返事で快諾したのは良いものの。
目撃情報を辿って行くうちに路地裏に迷い込み、
慌てて大通りに出て来てみればすっかり落第街の奥まった所まで来てしまっていた。
しかも時間ももうすぐ日が沈む頃合い。
長居はしたくないが、猫を見つけられないまま帰るのは頼んでくれた異邦人にも申し訳ない。
──といったわけで、途方に暮れる他なかった。
■東雲七生 > とはいえ、此処でぼさっと突っ立っている事も良策で無い事は七生も知っている。
変に目を付けられる前にと、早々にその場から逃げる様に大通りを歩き出した。
この通りから逸れなければ、厄介事に巻き込まれる確率は大幅に下がる筈だし、
万が一巻き込まれても風紀委員が駆けつけるのは他よりも早い筈だ。
「……とはいえ、ヤバいと思ったら即逃げた方が早そうだけど。」
薄暗い中でも七生の赤い髪は目立つ。
よそ者に対する嫌悪の感情と併せて、好奇の視線が剥けられるのを感じながら七生は早足で通り進んでいく。