2017/03/04 のログ
ご案内:「落第街大通り」に百鬼さんが現れました。
百鬼 > 珍しく――と、いう程でもないが今宵は1件も殺しの依頼が舞い込んで来ていない。
それを、閑古鳥と思うか良い休息だと思うかはさて置き。
一見して怪しさ溢れる風体ではあるが、同時に落第街やスラムに限定すれば珍しくもない。
そんな、全身黒い外套で覆い隠し、頭はローブを目深に被り…そして白い仮面で顔を隠した人物。
ゆったりとした歩調で落第街の大通りを歩くが…何故か気に留める者は殆ど居ない。

種を明かせば至極単純で、纏う外套や仮面に備わる認識阻害の高等術式の恩恵だ。
流石に、歓楽街辺りまでは風紀委員会の連中の巡回警邏も厳しく行くつもりはないが…。
落第街のメインストリート、と言えなくもない大通りならこれで十分。
とはいえ、油断すればただのカモであり被害者にしかならぬがここの理でもあり。

「………。」

黙々と、目的地があるのか無いのか、何を考えているのかすら仮面で伺えない。

百鬼 > 幾ら認識阻害の術式が一定の効果を発揮しているとしても、言い換えれば他者からは透明人間と変わらぬ。
故に、人の波を掻き分ける様な足運びになる訳だが、靴音一つ立てない。
殺し屋として長く活動している間に自然と身に付いた動きだ。音は極力無い方が良い。
殺伐とした生活が日常である以上、殺しの技能の一端が自然と出てしまうのも無理も無い。

ただ、歩いていると何人かこちらを認識してくる者が居る。それはつまりかなりの実力者、という事だ。
無論、視線は感じても歩みは止めない…が、警戒を怠る事も無い。
仕事柄、恨みを買う事もこれまた日常茶飯事。不意打ち闇討ちなど何度あったか覚えてすらいない。

(………比較的今夜は静かではある)

それでも、視線を感じるだけで襲撃される事も無ければそれに越した事は無い。殺し以外で切った張ったは面倒でしかなく。