2017/04/14 のログ
ご案内:「落第街大通り」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > 「あ~、もう!何でこんな事になったんだっけ!?」
大通りから路地へ、散乱したゴミ箱を足場に壁を駆け上がって屋根へ。
そこから別の通りへと飛び降りて、背後に怒声を感じ取って爆ぜる様に駆け出す。
久々に来てみた落第街で、久々の鬼ごっこ。
どうしてそんな事態になったのか。
新入生が多く入島する春。今年も多くの新一年生が入学してきた。
当然この島の事を詳しく知る新入生などそう数居るわけでもなく、大多数の生徒は漠然と落第街という区域がある、程度にしか把握していない。
更にそのうちの一握りは好奇心からか自ら訪れる様な事もするだろう。
七生が出くわしたのは、そんな一握りが落第街の住人に絡まれている場面だった。
最初は穏便に済ませるつもりだったのだが、チンピラが発した「チビ」という言葉に過剰反応。
我に返った時にはそのチンピラを蹴り飛ばし、うわあやっちまったと逃げたのが事の始まり。
結果的に七生が囮になる形で新入生たちの逃走は叶ったのだから、まあ良しとしたいところ。
「にしても……しっつこいなあ……!」
何度も何度も撒いただろうと思い、足を止めたタイミングで背中に怒声が掛かってきて再び走り出す、を繰り返していた。
もしかすると追手の中にこちらの居場所を探知する能力を持つ者でも居るのかもしれない。
■東雲七生 > 「今後こういう事態を引き起こすのを防ぐためにも、出来れば早いとこ身長伸ばしたいね!反省終わり!!」
ヤケクソになって叫びながら再度路地に逃げ込む。
先に手を出したのはこちらだが、別に喧嘩がしたかったわけではない。
むしろ不要な騒ぎを起こしたくは無かった。今となってはそんな事言ってもどうにもならないのだが。
もう向こうが満足するまで殴られるのも一つの手か、とも思ったがそんな事をすれば後が怖い。
もっと具体性を持たせるなら家に帰ってからが怖い。
「穏便、って言葉が息しないだろうしなあ……」
とりあえず不法投棄された冷蔵庫を足場に常人場馴れした足運びで一気に屋根の上へと駆け上がる。
■東雲七生 > 「しばらく屋根の上を行くかぁ……」
まさか屋根の上まで追っては来まい、と器用に乱立する廃墟の屋根を飛び移って移動する。
果たして狙い通り次第に自分を追う気配は遠退いて行き、ようやく一安心と言ったところで七生は大通りへと飛び降りた。
生気を失った目が幾つかこちらへと向けられ、すぐ興味を失ったように背けられる。
「……いつもどおり、だなあ。」
そんな様子に安堵とは違う種類の溜息を零し、行くあてもなくぶらぶらと散策を始めた。