2017/11/11 のログ
ご案内:「落第街大通り」に笹貫虎徹さんが現れました。
■笹貫虎徹 > 今夜も今夜とて、特に目的の無い散策という感じで一人の私服姿の少年が落第街の大通りを歩いている。
最近、少しずつ少しずつではあるが名前が知られてきたせいか、偶に声を掛けられたり喧嘩を吹っかけられる事も多い。
…無論、そういうのは面倒だから適当に逃げたり四肢を圧し折って動けなくさせたりして適当に対処しているのだが。
そんな感じで、欠伸をかみ殺しながらゆっくりと大通りのど真ん中を歩いている。
(……んー、最近知らない人から声を掛けられる回数が増えた気が…まー、いっか)
喧嘩を売られないなら、特に問題も無いので適当に受け答えして後は流すに留めるだけで済む。
■笹貫虎徹 > ちなみに、声を掛けてくるのは違反部活やら違反組織のスカウト的な役割の者が多い。
多少なり少年の異常な体術の腕前を聞いているか実際に見た事があるからだろう。
とはいえ、少年としては特に拒む理由は無いが所属したい理由も無い訳で。
「…あーーいえいえ、パスで。…はい?あーお金とかそーゆーのは割とどうでもいいんで」
金銭にはそこまで執着してないので、そういう類の誘い文句も全く惹かれない。
かといって、食べ物やら女やらにも釣られる事は無い。淡々と何時もの棒読み口調で勧誘を交わす。
たまーに、痺れを切らしたかこちらに掴み掛かったりしてくる者や、それとなく武器や銃をチラつかせる者も居る。
そういう者たちには、”丁寧に”お断りして対処するしかない。面倒だが仕方ないのだ。
「…落第街って意外と情報の伝達が早いのなぁ。もう顔と名前知られてるんだもんなー…。」
と、暢気すぎる口調で今更の感想を呟く。
■笹貫虎徹 > 実際の所、少年はあくまで体術に異常に特化しているだけで、その他に特筆するべきスキルは無きに等しい。
一芸特化の見本みたいなものだ。実際、何かの拍子にあっさり殺されかねない。…それでも中々死なないしぶとさはあるが。
「んーー…この辺りは比較的平和…かな?」
今、少年が歩いている辺りは大通りでも取り合えず歓楽街寄りの方らしく、多少は他の場所よりはマシだ。
当然、危険な事に変わりは無いが他の落第街やスラムの地区に比べたらマシだと言える。
「…ふーむ、露店にバーに…風俗店とかも普通にあるのなぁ。風紀委員会に直ぐ摘発されそうだけど」
だが、隠れ蓑、ダミーという可能性もある。まぁそれは別に自分には関係ない事だ。
何か目に留まる面白いものがあればいいのだが、今の所は特に目を引くものはない。
■笹貫虎徹 > まぁ、そもそもお金がそんなに無いので興味を持った店とかあっても冷やかし、ウインドウショッピングがせいぜいだが。
(…あーー喧嘩売ってきた人から財布でも没収すれば良かったのかな…)
既に、それに近い前科はあったりするし、喧嘩を売ってきた相手にいちいち慈悲を見せる事も無い。
『喧嘩売られたらきっちり全部奪い取れ』、みたいな事を爺さんも言っていた気がする。
「……あれ?違ったっけ?……まー、いいかぁ」
一瞬首を傾げるも、細かい事を気にしてもしょうがないのでそれはそれ。
一見するとフラリフラリと頼りない足取りだが、まるで摺り抜けるような足運びで人の往来を縫って歩く。
ご案内:「落第街大通り」にHMT-15さんが現れました。
■HMT-15 > 二級学生や違反部活生など
日が沈んだこの地では裏の賑わいを見せている。
今日もいつも通りそれは変わらない。
しかしある時間を堺に通りにいる人間たちは
互いを見合った後にそそくさと建物に入ったり
店のシャッターをわざとらしく閉めたり
まるで隠れにいったというのが適切な表現。
そうやって人間たちの集まりが裂けたその闇の先から
アスファルトとぶつかる金属音。
それと共にホワイトカラーの4つの足を持つ
風紀の多脚ロボットが徐々にその姿を現す。
微妙に兵器らしくないその顔パーツは
落第街の薄暗い街灯に灯され今は不気味に映えるだろう
■笹貫虎徹 > 「……ありゃ?」
気配察知や周囲の空気の変化には聡い方だ。散々”鍛えられた”からなのだが、それが周囲の変化を捉える。
(…なーんか…人の往来が減ってる?それに、何処もかしこも店を閉めてるし…)
そんな事を暢気に思っていれば、まるで慌てて隠れるかのように少年を残して周囲の人間は殆ど姿を消した。
そして、彼の耳が聞き慣れない金属音を耳にする。そちらへとやる気の無い瞳と顔を向ければ…。
「……おーー、ロボットだ。」
そう呟く口調は、しかし何時もの棒読みなので感心したり驚いているようには見えない。
しかも、脅威や恐怖を感じる心が欠落しているので、暢気にその場でロボットの姿を眺めている始末だ。
「…んーー、けど物々しい感じに見えて、顔は愛嬌あるっぽいなぁ」
見た目で判断するなんて事はしないが、素直な感想を零す。この時点ではまだあちらが風紀委員関連の者とは気付いていない。
■HMT-15 > 建造物の灯りは消されこの通りを照らすのは
手入れのなされない街灯と青白い月のみ。
さっきまでの人の数が嘘のように辺りに静けさが漂い
乾いた風の音がよく聞こえる。
近くの建造物の窓からはまるで命知らずを
見るような目で隠れた二級学生が通りにいる
恐怖を知らないその少年を見つめている。
その金属音の主であるロボットはそのまま通りを
等速で進んできて通りの真ん中にただ一人佇む
少年の前までやってくるとその動きを止める。
顔を見上げてジーッというようなモーター音を
響かせながら数秒間少年を見つめた後に
「興味深い、隠れようとしないとは。」
いきなり発されたその一言。
無機質で機械的な合成音声は
この静かな通りによく響く。
■笹貫虎徹 > 先ほどまで、雑然としていた喧騒も今はすっかり鳴りを潜めている。
情報に聡い訳ではない少年なので、彼の存在が落第街でどれだけ有名なのかも全然知らない。
フと、周囲の物陰、窓、僅かに開いた扉の隙間などから複数の視線を感じた。
眠たそうな目をそちらに向けると、慌てて扉が閉じられたり物陰に隠れたり。
(……あーー…つまり、このロボットはこの辺の人にとっちゃ厄ネタみたいなモンなのかぁ)
関わりたくない、という空気が目のあった複数の視線から感じ取れたし。
だからといって、少年がその場から逃げ出す事は無い。そんなこんなで、金属の歩行音と共にやって来た彼が自身の手が届きそうな距離に居た。
「……んー?いや、そちらさんが誰か俺は知らないしなぁ。この辺の人からは怖がられてるぽいけど」
いきなり発された、人の声とは違う機械のソレ。強いて言うなら男性的なイメージの合成音。
それと、平然と会話を展開しながら少年は矢張り緩い態度のままか。
少年を知らない者から見れば、命知らずどころではない態度だろう。実際命知らずなのだが。
■HMT-15 > 身なりからしてこの落第街には見合っていない
一見普通な少年だがこの地にいながら潰れていないのと
さらにこの恐怖感の欠如の仕方からして"普通"な者ではないのかもしれない。
そうして少年が発したその一言にロボットは一瞬きょとんとする。
「ボクは風紀所属のHMT-15、識別コードはイチゴウ。
ボクはただ任務を遂行してるだけだ。
人間が持つ恐怖心というのはよくわからない。」
少年をまっすぐ見上げたまま自己紹介と共にそんな一言。
さらに一瞬視線をそらして考え込んだような動作をした後に
「む、キミはここの住人ではないのか。
だとしたらこれは深い疑問になる。」
ロボットがそう言うと2つの目をプロジェクター代わりに
ホログラムが少年の前に投影されるだろう。
そこに映しだされたのは一枚の画像、それは
目の前の少年と血まみれの刀を持つ血濡れの少女とが
共に写っているものであった。
「ここの住人ではないキミが何故通り魔といるのか、
それに何故この落第街で有名になっているのか是非とも知りたい。」
今までに少年をじっと見ていたのはどうやら分析していたらしい。
自身が持つ情報と一致し確証を持った瞬間、そういった質問が投げかけれる。
そもそも何の問題もない普通の少年ならいちいち目の前で立ち止まったりはしない。