2018/02/11 のログ
■イチゴウ > 「確かにキミの言う事は一理ある。
しかし人間であるキミがそれほどの探知能力を備えていることは
非常に面白い。一体どういう力なんだ?」
さも見つけられることが当たり前であるような
語り口の少年に対してロボットはやや興味を持った様子で
疑問を抱えている、そんな挙動を見せながら少年を見つめる。
任務中であっても面白いものは面白く興味を惹かれ
好奇心旺盛なこの機械はそういった
自身が見慣れないものが好きである。
「あまりそうやってリストに存在しない薬品を
服用するのは推奨できない行為だ、
定期監査の手順に支障が発生する。
あと、そこの店を摘発するという目標は
任務には含まれていない。」
治りが遅いからとはいえこのような裏で出回る
医薬品に手を出すこの少年に少なからずロボットは
口調こそ変わらないものの説教臭いような
そんな言い回しでその事を告げるだろう。
最後の一言は物々しい前右足で少年が出た店を指さしながら。
「傷を癒やすためとはいえ
そもそもこういった落第街側の地区に出歩く事自体、
控えてほしい事柄だ。
もし、またもう一度怪異その他に襲われてしまったら
風紀委員会として不利益を被ることになる。」
ロボットが少年に伝えたいのは要するに
潰れてもらったら困るという事だろう。
だからこそ今回、高い戦闘力を持つこの機体が
この少年の監視に当たっているのだ。
彼が振るう剣は風紀委員会にとって
非常に魅力的な戦力と言える。大半の有象無象は
撃破できる力を有し、何より正規の戦力ではないので
普通の風紀委員には出来ない仕事もさせられる。
ご案内:「落第街大通り」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 「力も何も、別に異能でも魔術でもねぇとしか言えねぇよ。ガキの頃から生き死にの瀬戸際が日常だったからな。
多分、生存本能?それが変化したモンだとか何とか研究者どもが言ってた気もするが。」
命ある者、動く者、活動している者、存在しているならそこに居るという事。
実体がある無しが問題なのではない。居るなら分かる。少年の基準からすれば当たり前の事でしかない。
そこに居ると分からなければ殺される。劣悪で血生臭い環境の副産物…とはいえ、誰もが身につけられるかといえば別だろうが。
ただ、あくまで異能反応も魔術反応も無いそれは、それこそ個人やもしくは人間が本来持つ能力の延長みたいなものかもしれない。
「しっかし、ロボットが面白い、ねぇ?まるで人間みてぇな好奇心じゃねぇか。まぁいいけどよ。
あと、推奨されてたらもっと堂々と来てるに決まってんだろ。場所が場所だからこれでも控えめなんだよ」
と、言うがそもそも監視の目があっても無くても特に振る舞いに変わりが無い少年だが。
彼の何処か説教臭い言葉に嫌そうに眉を潜めつつ、へいへいとぞんざいな返答を返す。
多分懲りてない、というかそもそも本来は少年はこっちがホームグラウンドだ。
「あぁ、まぁ扱い的には俺もテメーと同じく兵器…ぶっちゃけ消耗品や使い捨ての強力な道具扱いだろうしな。
その点だけは共通点みてーなもんか。どのみち、俺の右腕を潰した怪異は次に斬り殺すから問題ねぇよ」
懲りてない、どころか再戦する気満々だ。こういう戦闘狂な所は、彼も前情報や斬鬼の大雑把な情報で知っているだろう。
とはいえ、少年はある意味でもう一人の彼だ。使い捨ての兵器という括りにするならば。
実際、彼と面識は今回が初だが、特別攻撃課の作戦にも露払い役や汚れ役を何度も任されている。
ご案内:「落第街大通り」に追影切人さんが現れました。
■イチゴウ > 「人間にはまだまだ未知な部分が多いという訳だ。」
少年が自らの能力?を説明してくれれば
それを聞くロボットは一人納得するように
自身の顔を頷かせている。
「人間からそのように言ってくれるとは喜ばしいことだ。
人工知能を高度なものにする要素は好奇心に他ならない、
人間と同じだ。」
人間から人間みたいと言ってくれた事に少しなりとも
嬉しさを見出している様子。
声の口調も表情も全く変わらないので
分からないとは思うがこれでも喜んでいる。
「キミは兵器とも言えるだろうがキミは人間だ。
真の意味で自由意志がありその気になれば
風紀委員会に歯向かう事も可能だろう。
しかしボクにはそれは出来ない。」
確かに彼とロボットの境遇は非常に似ているが
反抗するという選択肢が残されていないこのロボットこそ
正に兵器という地位に相応しいだろう。
「そういえばもうひとつ聞いておくことがある、
キミに打撃を与えた怪異についてだ。
是非ともその情報を入手しておきたい。」
雰囲気を一転させんばかりに話題を変えると
少年の話で言及されていた怪異に注目する。
そもそも目の前の彼が重症を負っていた理由が
その怪異だ。準一級が行動不能になる程の怪異など
普通な話ではなくそれほど危険なものならば
今後のためにも情報を入手しておく必要がある。
ご案内:「落第街大通り」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 「そうかねぇ。案外単純なモンだぜ人間ってのは。無駄に奥深いと考えたらキリがねぇ」
物事を単純化して把握する、という独自の思考の癖を持つ少年らしい言葉を彼へと告げる。
奥深いのが悪いとは思わないが、未知だ何だとあれこれ奥深さを追求したらキリが無い。
尽きないからこそ探究心や好奇心が疼くのかもしれないが…。
「俺からすりゃ、テメーがロボットだろうと人間だろうと些細なもんだ。
テメーが何で喜んでるのかはよく分からんが…ま、人間学びたいならこの島はうってつけじゃね?」
そう述べる少年の言葉は適当ではあるが、彼を単なるロボットや兵器であると同時に”個人”として認識もしているような感じで。
彼の好奇心にあまり水を差すつもりも無い。そういう野暮はしない性分だ。
「そりゃあな。ただ俺の恩人…あー学生身分にしてくれたり、世話になった風紀委員の人の手前、そうそう表向きは犯行する気はねーよ。
ま、何か俺が決定的に気に食わないことがあればその限りじゃねぇが。そん時はテメーと遣り合う事もあんだろうよ」
もっとも、少年と彼がぶつかれば冗談抜きで周りがエラい事になるが。
とはいえ、戦闘狂な彼も無差別ではない。現に今、この場で彼と戦う素振りは無く。
少なくとも、斬鬼の時代よりは自制心・・・もとい自重をある程度は覚えている。
「…名前はアーバリティ、だったっけか。<黒触姫>とか自称してたな。
見た目はワンピース姿の幼女で黒い触手を無数に繰り出したり、魔法も結構使ってくる。
特に風と腐食性の毒が厄介だな。あと怪異だからか再生能力も高い。
それと、多分見た目は変えられるタイプだから俺の情報も完全にはアテにならんぜ」
と、大まかに纏めて彼に情報を共有しておく。とはいえ、彼女を倒すのは彼ではなく自分だと少年は決めているが、それはそれだ。
■イチゴウ > 「キミの判断基準もまた興味深いものだ、
この島が多く学べる場所であるという事には概ね同意する。」
ロボットも人間もあまり区別しない目の前の彼に
機械はまたしても自らの人間観と乖離したものを感じており。
恐らく彼にとって種族がどうとかといったような
差別的意識は蚊帳の外の存在なのだろう。
「もし、キミが風紀委員会に反旗を翻すならば
ボクは任務としてキミを攻撃するだろう。
これだけは変わらず確実に予測できることだ。」
無論、ロボットとしても積極的に少年と対立するつもりはない。
むしろ現在は風紀の戦力として友軍に近い位置にあると言えるだろう。
あくまで彼がターゲットとなった時の話だ。
「黒触姫...。その名は既に把握している。
データによると近頃、違反部活のパワーバランスにも
影響を与えている怪異らしい。見つけ次第攻撃するよう
命令が与えられている。」
ここでターゲットと彼を襲った怪異が重なったことは
一つの幸運だろう。しかもいくつか能力に関する
情報も入手する事が出来た。少年の目からは今度こそ
撃ち倒すといった意思が感じ取れるが・・・。
「安心してほしい、腐食には高い耐性がある。」
まるで自らのシャーシを誇るようなそんな様子で。
それはまるで目の前の彼を差し置いて怪異を
撃ち倒してやろうといったようにも見えるだろうか。
■追影切人 > 「テメーの学習機能?が、そこらのロボットよりすげぇのはド素人の俺でも分かるがよ?
あんまり人間を理解しようとすると、”テメー自身が人間に染まっちまう”ぜ?ロボットだ兵器だ関係なくな」
彼はあくまで自分は兵器だと断定するだろうが、人を理解するという事は否応無くそれに近づくという事。
彼ほどの高度な学習機能なら、そこから兵器を超えた意思が発露しても不思議でもなんでもない…と、少年はなんとなく思うのだが。
「そうだな。テメーと遣り合うのは命の張り合いがありそうだが…ま、それはそん時になればの話だ」
少なくとも、少々似たもの同士であるし。考え方は矢張り細かい点は随分違うが少なくとも悪印象は特にない。
逆に、ロボットの彼から見ればこの少年の意外なまともさ?を確認できたかもしれないが。
「へぇ、そっちでも有名なのかあの女。ま、派手にやってるなら好都合だな、それだけ接触する機会が――…」
口を噤んだ。そう、これでも上位クラスの監視対象。勝手に突っ走ると最悪風紀委員会からの監視が引き上げられる。
とはいえ、上層部もこの少年の戦力的な価値を無視は出来ないだろうが。
「腐食耐性?大したもんだな。その装甲をどんだけ「斬れる」か試してみてぇもんだが」
まぁ、それは抑えておこう。あくまでそれは彼と敵対した場合だ。
腐食に耐性があるならば、残るは触手の物理と手数の多さ、あとは魔術耐性が懸念材料か。
(…つっても、このロボット高度なアレだからそういう機能も完備してそうだしなぁ)
と、いう少年の直感はおそらく間違いではないはずだ。そうでなければ強力な兵器と見られない筈だ。
と、そこで懐からスマホのバイブレーション。面倒そうに右手で懐からスマホを取り出す。
ちなみに、これは風紀委員会から支給されたもので風紀委員会への位置発信機能がある。
それも、彼から見れば監視や追跡に役立っていただろう。少年もこれが首輪の一つなのは承知している。
「……チッ、”汚れ仕事”の出番だ。…おいロボット。お前と共同戦線になりそうだぜ」
と、語る少年だがほぼ同時にイチゴウにも汚れ仕事…始末の指令が下るだろう。
お互い居合わせたのが好都合、とばかりに上層部は二人に潰させるつもりのようだ。
ご案内:「落第街大通り」に追影切人さんが現れました。
■イチゴウ > 「"人間に染まる"、今までにないアプローチだ。」
正に己を突き進むといった感じの様子の少年から
アドバイスされたような一言にまた新しい見方を感じたようだ。
彼のその予想は少なくとも風紀委員会にとって
最も避けるべき事象であることは想像に難くない。
「キミと戦えば確かに色々学べそうだ。」
データベースにある彼の強さをみながらそう一言。
この機械の学習は戦いの最中でも継続され
そういう意味では戦闘という行為でさえも
学ぶというものの延長線であると言い換えることが
出来るかもしれない。
「次、キミが黒触姫と接敵するまでに解決できるよう善処しよう。
あと、ボクは斬られる事も斬る事にも
一定の自信があると言える。」
また少年が怪異と戦おうとしている意思を感じ取れば
それを阻止するべく一言。
ロボットのシャーシは高度なナノテクノロジーによる
合金製で強力な斬撃も耐えるよう設計されており
同時に備わるハイパーダイヤモンドのカッターは
生半可な装甲を容易く切り裂く。
それは少年に負けず劣らずなものを備えているだろう。
同時にロボットの視界情報に一つの通達。
同タイミングに少年も反応していることから
それが意味する事はただ一つで。
「臨時任務を受理、ターゲットを設定。
今回、キミは友軍であるようだ。よろしく。」
上から任務を受けたロボットは目的を同じとする
味方<斬鬼>に改めてあいさつ。
その後は指令通りに落第街の奥の方向へと
無機質な目が闇を捉えながら
その四つの足で歩いていくだろう。
■追影切人 > 「少なくとも、学習出来るならその考えを吟味して行動や言動、選択肢の幅っつぅのか?それが広がるのは確かだろ」
この少年にしては割と難しい、というか奥深い?事を述べつつ。
とはいえ、風紀の上層部から見れば、それこそ斬鬼の離反以上に懸念すべき事になるだろうが。
「俺は単に斬るだけで学ぶもクソもねぇと思うがなぁ…」
謙遜でもなく事実だ。身のこなしや感知能力は異常だし、異能もあるが彼の最大の強みは「斬る事」。
それに特化した人間であり、斬る事に関しては誰にも負けないし譲るつもりも無い。
だからこそ、異能や魔術も切るし、時と場合と集中力次第では本当に何でも斬る。
それで、彼が何を学べるかは少年にはさっぱり分からないのだけれど。
「へぇ。いいね。斬り甲斐があるって事だろ。いいぜ、何時かテメーの装甲をぶった斬ってやる」
まず、その状況になるかどうかという前提問題があるが、その不敵で楽しげな笑みは斬鬼らしいと言えるか。
あと、やっぱり「だがあの怪異は俺が斬るけどな!」と、主張するのは忘れないのだった。
「おぅ、じゃあ手っ取り早く済ませるか。お互いの力を見る良い機会だろうよ」
と、腰の刀の柄に手を添えてニヤリとしつつ、彼に続いて歩き出すだろう。
そして人知れず、とある中堅規模の違反組織二つが完膚なきまでに蹂躙され完全壊滅する事になった。
その現場は凄まじいものだったが、それはまた別の話である。
それが、一人の斬鬼と一体のマーダーマシンの成果で、しかも互いにまだまだ余力は十分にあったのは余談である。
ご案内:「落第街大通り」に追影切人さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」から追影切人さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」からイチゴウさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に追影切人さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」から追影切人さんが去りました。