2018/03/05 のログ
ご案内:「落第街大通り」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 今夜の任務は些か不可解なものであった。
最近、常世島の異能や技術を不正に島外へ流出させている組織があるという情報を得た風紀委員会は、直ぐ様調査を開始。
調査完了後、必要があれば自分の様な実働部隊が派遣される筈…なのだが。

「…えらく慎重というか、何時もと違って血の気が無いというか。まあ、万全の情報を得るのは大事な事だとは思うが…」

今回自分に与えられたのは《島外の人間として、落第街の情報を得る事》
といっても、組織への接触や潜入が命じられた訳でも無い。何ともふんわりとした任務内容に首を傾げるばかり。
上司からは「潜入用の衣装が準備出来てからが本番!」と意気軒昂に叫ばれたが、一体何を考えているのやら。

神代理央 > ともあれ、風紀委員の腕章を身に着けず、小綺麗な服装で暢気に彷徨いていれば、それなりに声もかけられる。
曰く、最強の魔術が封印された魔術書。曰く、魔術の込められた武器防具。曰く、異種族の雌を集めた娼館の案内等。

時折露店に並ぶ怪しげな魔導書や小火器、アクセサリー等を適当に買い漁っていれば、小金持ちのボンボンと見た連中がひっきりなしに声をかけてくるだろう。
それをにこやかに躱しつつも、内心のフラストレーションは募る一方。

「……本当に意味あるんだろうな、この任務。いや、まだ準備段階らしいし、成果を焦る方が駄目なのかも知れないが…」

何時もなら、こんな回りくどい事をせずに砲弾を撃ち込んで終わっている筈の任務。
聞き取り調査や潜入調査の実地訓練といった方がまだ理解出来るが、そういう訳でも無さそうな気がする。

そう言えば、上司の部屋に最近演劇部の連中が出入りしていた記憶があるが……考えても仕方のない事だ、と僅かに首を振った。

神代理央 > やがて、通信端末から帰還命令を知らせる電子音が短く鳴り響く。
正直なところ、特に何か情報を得たわけでも無く、極々普通に落第街を散策しただけとなってしまった。

「…とはいえ、次の任務も既に決定している様だし、上官殿のお手並み拝見といったところだな」

僅かに首を傾けて関節を鳴らしつつ、落第街の大通りを堂々と立ち去っていく。

後に、裏社会に置いてある程度情報を得る立場にある者達は、風紀委員の火力担当が何故観光客紛いの行動を取っていたのか、頭を悩ませる事になる。

ご案内:「落第街大通り」から神代理央さんが去りました。