2018/09/11 のログ
ご案内:「落第街大通り」に百鬼さんが現れました。
百鬼 > ――フと、誰かに呼ばれたような気がした。振り返っても耳を済ませても誰も居ない。
落第街の大通り、雨の降る深夜、黒衣と白面を身に付けた人影がゆっくりと歩く。
足音は無く、気配も無く、まるで幽霊か幻のようで――けれど、確かにそこに居る者。

――【無貌】の異名を持つ、正体不明の殺し屋…通称は百鬼。それが人影の正体。
こうして街中を歩いていれば目立ちそうなものだが、独特の隠行でも心得ているのか、疎らな往来も誰も気に留めない。

ご案内:「落第街大通り」に百鬼さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に百鬼さんが現れました。
百鬼 > 自身がとある違反組織から引き受けた依頼――『パンデミックの特殊個体』の殺害は未だ果たしていない。
ただの赤いゾンビや、それに類するものではなく特殊な個体となると少し面倒か。

(――この稼業で面倒なぞ何時もの事ではあるが)

内心で一言呟きながら、仮面の奥から覗く赤い瞳で周囲を見遣る。
――雨模様に闇夜、大通りだから灯りの類はまだある方だが…。

――今の時間帯はほぼ逢魔ヶ刻。何が出てもおかしくはないと言える。

ご案内:「落第街大通り」に百鬼さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に百鬼さんが現れました。
百鬼 > しかし、こうして仕事をしていると矢張り一時的にしろ黒刀の代用品が欲しくはなる。
とはいえ、業物の刀となると希少だ。特に落第街で出回っているのは、圧倒的にガセが多い。
更に、それなりの特殊能力や曰くがある…と、なると更に数も少ない。
それを考えれば、あの黒刀を手に入れたのは割と幸運だったのだろうか。

――まぁ、今は何処かの正義の猫耳剣士に預けている状態なのだけれど。

「―――雨…か。」

フと夜空を見上げる。何も仮面越しに覗く赤い瞳を僅かに細めて。
浸る感傷は無い…あるとすれば、それは”ヤツ”の方で己ではない。

――百の鬼が夜を行く…百鬼夜行。今の己がまさにそれなのだろう。
矢張り、パンデミック騒動が浸透してきているからかこの時間帯とはいえ人通りがかなり少ない。
そうなると、こちらの隠行の利便性もやや薄れてしまうのだが構うまい。

ご案内:「落第街大通り」に百鬼さんが現れました。
百鬼 > やがて、その姿は雨と夜に紛れて静かに溶け込んでいく――…。
ご案内:「落第街大通り」から百鬼さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 「ハイ、こちら飛鷹です――は?転移荒野に怪獣?…ド、ドリル…?あ、そちらは沈静化されたんですね。…え?民間人が倒した?…えーとハイ、取り敢えずこちらは引き続き任務を遂行します。」

落第街の大通り――の、とある三階建ての建物…その屋根の上。通信を切りながら狙撃銃を確認。
レーザーサイトやスコープなど、オプションは「邪魔」なので全て外している。
軽く、ガシャンッ!とボルトアクション。狙いはここから500メートル先。今、行われている違反組織の摘発の援護だ。

「――…とはいえ、特別攻撃課の摘発だしなぁ。俺の援護は必要無いと思うんだけど…。」

と、屋根の上で狙撃銃を構えながら一人ごちる。事実、「見た」感じでは既に7,8割は制圧が完了している。
まぁ、出番が無いに越した事は無い。「不殺」…ヒトを殺さないと決めている以上、そういう場面は避けたい。

飛鷹与一 > パンデミック騒動は鎮静化するどころか、むしろ多様化している気がする…最初こそ赤いゾンビだけだった筈だけれど。

「…今は色んなタイプのモノが出てきている――いや、復活させているっていうのが正しいのか?」

考えながらも、視線は500メートル先の摘発現場を静かに見据えている。
異能もそうだが、元々視力がズバ抜けているので建物の中の様子などもよく見える。

「――これは、本格的に俺の出番は無さそうかな…とはいえ、パンデミック騒動で風紀も人手が分散しがちだし」

また、何処からか応援要請が来るかもしれない。無線の電源ごと切りたいなぁ、としみじみ思いつつ。
パチリ、と片目だけ閉じて念の為に「天眼」の異能で建物を精査してみる…仕掛けらしいものは見えない。

勿論、現場の先輩達ならそういうのは既に把握しているかもしれないが。
屋根の上で狙撃銃をずっと構えているのも疲れるので一度銃口を下ろして。
生粋のスナイパーではないからしょうがない。銃を取ってまだ1年くらいである。

飛鷹与一 > 取り敢えず、摘発はどうも無事に終了したっぽいので、自分の出番はここでは特に無さそうだ。
通信でも『制圧完了、待機ご苦労さん『魔弾の射手』さんよ』と、軽口か皮肉かそんな言葉が飛んでくる。
それに苦笑いを零しながら、「了解、ご苦労様でした」と言葉を返してから一息。

「…まぁ、俺の出番が無い方がいいんだけど……あ。」

そこで通信がまた入る。また別の場所で今度は違反部活同士の小競り合いらしい。
そちらにも既に人員が向かっているが、場合によってはお呼びが掛かるかもしれないようで。

「…まぁ、うん。そもそも俺、基本は一般の風紀委員だしなぁ」

予科隊員、という事で特別攻撃課に所属させられているが、本来は本当にただの一般風紀委員でしかない。
狙撃・射撃の異常性を買われて何かこんな立場になってしまっているが…。

飛鷹与一 > ともあれ、また何時呼び出しが来るか分からない。狙撃銃をケースへと収めつつ、周りを確認してから一息。何だかんだ座り込んで目立たない姿勢でいたので肩が凝る。

「……早く仕事の時間が終わるといいんだけどなぁ」

と、ついつい零してしまうのは仕方ない。肩をグルグルと軽く回したりして解しつつ。
もっとも、応援要請がパンデミック関連だと残業も発生しそうな気はするのだけれど。

「……残業手当とか一応貰えればいいかな。」

と、現実的な呟きを発しつつ、立ち上がれば軽く伸びをする。屋根の上に風紀が居ても、変な目で見られはするがそのくらいだ。
そもそも、少年は未だにあまり自覚は無いが、本人が思っている以上にこの少年は有名人である。

もっとも、そのせいで違反組織や部活の一部から抹殺対象にされている事をまだ彼は知らないのだが。
鉄火の支配者や移動要塞、知人でもある四脚戦車…風紀の有名人は何人も居る。が、まさか自分がそこにカウントされているとは思えない。

そもそも、実力や経験が違いすぎる。少年は自身をやや過小評価する傾向があるのも後押ししているか。

飛鷹与一 > 「…と、やっぱりかぁ」

無線で呼び出しが。しかもパンデミック関連らしい。了解、と返事を返してから溜息と共に。

「…うん、勤務時間終了まで頑張りますか!」

と、気合を入れなおしてから、そのまま屋根伝いに駆け出して。
時々、魔術の応用で空中を駆けながら魔弾の射手は今日も飛び回る。

ご案内:「落第街大通り」から飛鷹与一さんが去りました。