2015/06/11 のログ
『総会』メンバー > 『それじゃ。今回の会議はここまで。各自帰り道は気をつけるよーに』
総会長が一息ついて、終了を宣言した。
各メンバー、といってもこの場に残っているのは総会長含め三名だったが、
それぞれ、伸びをしたり、服のよれを直し、忘れ物がないかチェックをしつつ、退室していった。
一人、残った総会長はそれを見送って
『……まぁ、なんとかなるでしょ!多分。』
『さてさて、折角始めたのだからトコトンまで愉しまないとね。この世界をよりよい世界へ導くために。』
仮面の下、笑みを浮かべた口元だけが淡い明かりに照らされていた。
ご案内:「違法部活『総会』」から『総会』メンバーさんが去りました。
ご案内:「違反部活群」にクロノスさんが現れました。
■クロノス > とある違反部活郡の一室、彼女はその中をゆっくりと歩く。
足元には紅い水溜りが広がっており、
あたりにはその『出所』である『モノ』が転がっていた。
「調査完了、備考特に無し。」
口にしていた『モノ』を飲み込むと、
手元の調査書に調査結果を記入する。
足の裏に鉄でも入っているのか、カツカツと、
チャプチャプと音を鳴らして次の『モノ』まで歩み寄ると、
それを拾い上げ、口に運ぶ。
「調査完了、備考特に無し。」
口にしていた『モノ』を飲み込み、
手元の調査書に調査結果を記入する。
■クロノス > 公安委員会も風紀委員会も生ぬるいのだ。
違反部活の生徒など、全て殺してしまえばいい。
『腐敗した秩序と腐敗した学生は全て壊して、作り直さないといけない。』
彼女は正しかった、彼女の一件が終われば、
今度はそれに隠れていた虫どもが幾らでも這い出してくる。
次の『モノ』に歩み寄ると、拾い上げて口に運ぶ。
ゲスの『モノ』はゲスの味しかしない。
味を楽しむまでもなく飲み込むと、手元の調査書に『調査』結果を記入した。
「調査完了、備考、特に無し。」
■クロノス > 学生の性も乱れに乱れている。
足元に転がる女子生徒であったモノを冷めた目で見下ろす。
ここは学び舎だ―――健全な異性交遊は認めよう。
ただし、このような不純な異性交遊は認められない。
拾い上げると、口に運ぶ。
彼女の記憶が流れ込むが、
吐き気を催すような内容ばかりだ。
「……調査完了、備考、特に無し。」
吐き捨てるように言うと、以上4名、
公安委員会の名において執行済み。と、書類を結ぶ。
■クロノス > そう、彼女は、西園寺偲は正しかったのだ。
この学園はもはや腐敗し、堕落しきっている。
今必要なのは、組織同士の腐りきった安穏でも、現状維持でもない。
―――圧倒的な力による『秩序』だ。
彼女の呼び出した『炎の巨人』を思い出すと身が震える。
そう、あれは間違いなくこの学園に救いを齎す『天使』だった。
それを無碍にしてはいけない。そう、絶対に。
■クロノス > カツカツ、と音を立てて部屋を出る。
害虫の『卵』でもあったらたまったものじゃない、
―――その建物に火を放つ。
「『執行』完了。」
にっこりと笑う、仕事の最中は最悪な気分だが、
仕事が終わった後はとても気分がいい。
「今の学園には、力が必要なんですよ、この腐った都市を正す為の力が。
……聖書で売女の町を滅ぼしたような、神の……天使の力が。」
帽子を被りなおすと、その場を後にした。
―――次の違反部活を潰しにいかなくては。
ご案内:「違反部活群」からクロノスさんが去りました。
ご案内:「違反部活郡」にクロノスさんが現れました。
■クロノス > 暫く歩くと、目当ての建物に辿りつく。
扉を斬り、そのまま蹴破ると中に入った。
「公安委員会公安委員会、直轄第二特別教室『執行部』です。」
名乗りながら、まず一人斬り殺す。
何をしてる最中だろうが知った事ではない、事情聴取は『後で』すればいい。
『な、なんだお前、公安委員会?俺たちが何を……』
知ったことかバカが。斬り殺す。
言い訳が通じない事が分かったのか、
それぞれに武装を取り出す、無視して全員斬り殺した。
■クロノス > 部屋の奥に拘束されていた『一般の』女子生徒を見つけたので、
カツカツと音を立てて歩み寄ると、にっこりと笑って手を差し出した。
「―――大丈夫でしたか?立てますか?」
涙目になって逃げ出されてしまった。
……助けた側だというのにあんまりではないか。
「まぁいいです、『調査』を行いましょう。」
ふっと微笑むと、足元に転がるソレらを見下ろし、まずは一つを口に運んだ。
「調査完了、……ん、この人は異能者でしたか。」
バリバリと音を立てて残りの『ソレ』を食べる。残さず。全部。
こうして『異能力』を得ていけば、いずれ―――。
―――いずれ、あの天使に手が届くのだ。
■クロノス > 『調査』を終えれば、彼女は出て行くだろう。
―――次の『悪』を探し、力を蓄えるために。
ご案内:「違反部活郡」からクロノスさんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に さんが現れました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から さんが去りました。
ご案内:「違反部活郡」にクロノスさんが現れました。
■クロノス > 今日いくつめかも分からない違反部活の『調査』を終え、
調査結果を書類に書き込んで近くにあった瓦礫に腰掛ける。
「限がありませんね。」
はぁ、と息をついた。
いくつ潰しても文字通りきりがない。
違反部活動はいくらでも存在する。1人で一日に潰せる件数はたかが知れている。
『落第街なんてそもそも焼き払ってしまえばいいのに。』
そう思いながら、持ってきたペットボトルを口にする。
中身はただの水だ。元より、人間以外は口にしても一切味がしない。
異能の『対価』のようなものだった。
■クロノス > 「さて、もう一仕事しましょう。」
魔術で鎌を呼び出して立ち上がる。
『……次はどこにあるんだっけ。』
地図を取り出して位置を確認すると、ゆっくりと歩き出す。
■クロノス > 「公安委員会公安委員会、直轄第二特別教室『執行部』です。」
名乗る意味があるとは思えなくとも、規則なので名乗る。
どうせ全員死ぬのに何故名乗るのかと思うが、
ようするに死刑の宣告のようなものなのだろう。
殺して、調査して、火をつけて終わり。
あと何度これを繰り返せばいいのか分からない。
分からないが、何もしないよりはマシだ。
「調査完了、備考特に無し。」
書類に書き込む―――そろそろ帰ろう。
『悪を潰している人間がいる』という事が分かれば、
ここらへんを中心に活動している悪人達も少しは大人しくなるだろう。
「―――全員殺す。一人残らず。」
生ぬるい事をしていては何時までもこの『都市』は腐ったままだ。
『彼女』が為せなかったのなら、私が変えてみせる。
■クロノス > 「公安からは処罰を受けないように。……私一人の力で。」
小さく呟くと、その場から立ち去った。
ご案内:「違反部活郡」からクロノスさんが去りました。
ご案内:「違法商店街」に薄野ツヅラさんが現れました。
■薄野ツヅラ > (かつり、と乾いた音が鳴る)
(落第街の大通りから少し奥に入ったところに広がる違法商店の数々)
(表向きには存在しない"雑貨屋"が其処には立ち並ぶ)
(店の奥から出てくるのは杖を突きながら立つ少女と赤いジャージ)
(其れから三角巾で吊るされた左腕)
(此れ以上なく不機嫌な顔を浮かべて幽鬼のようにゆらりと歩む)
■薄野ツヅラ > ───異能にも魔術にも一般人が対抗できる策が欲しいんだけどぉ
「残念ながらそんな便利なものは存在しないよ。生憎」
(先刻の店内のやり取り。不機嫌そうな少女とはにかむ青年)
(超常の力に人間が対抗しようなんて考えちゃいけない、と笑顔で話す)
「────でも、相手は人間なんだ。殺せば死ぬだろう?」
(笑顔でそう話す青年は落第街の住人らしく、不遜に、不敵に)
(隠し戸の後ろから、一丁の特徴的な銃を取り出した)
(異常に長いシリンダー。それから袋に入ったショットシェル)
■薄野ツヅラ > (悪趣味ねぇ、と少女は満足げに笑った)
(単調な拳銃でなく、引き金を引けば出るのは散弾)
(勿論通常弾も撃てるよ──と雑貨屋の青年は笑み)
あっは、どこからこんなものを仕入れてくるやら
精々見つからないようにねェ、行きつけの店が潰れるのはあんまり嬉しくないんだゾ──……☆
(異能で戦えない少女の、能力者に立ち向かうための其れは)
(店の灯りに照らされて、ひどく濁った銀色に煌めいた)
(少女は雑に封筒を投げつける)
お釣りは要らないわぁ、チップだと思ってぇ?
(にやりと少女が笑みを浮かべれば、青年は黙って其れを紙袋に詰めた)
■薄野ツヅラ > (────場所は違反商店街)
(治安の悪い街をかつり、かつりと音を立てて進む)
ンー、相も変わらず無個性ねェ……
最近の風紀委員やら公安委員は武闘派が多いって聞くし此処もそろそろ終わりかしらねェ──……
まァ風紀に関しては過激派と穏健派に分かれてるって話も聞くし
(ぽつり独り言を漏らしながら杖をつく)
(落第街に蔓延る違反部活に違反組織)
(そんな実態の掴めない何かをぼうと思いながら、のんびりと大通りへ向けて歩く)
■薄野ツヅラ > (くああ、と欠伸を一つ)
(かつかつと乾いた音を鳴らして少女はそのまま大通りへ)
───……焼けた跡、ねェ
最近は物騒極まりないわぁ……
(其れが違反部活の元根城と知ってか知らぬか)
(無関心にぼんやりと周囲を見遣る)
(幾度となく訪れたこの道も暫く見ないうちに随分と景色が変わったな、と暫し思案する)
(かつり、かつり)
(考えたところで変わりはしない無個性な街に、杖を鳴らしてゆらりと背を向けた)
ご案内:「違法商店街」から薄野ツヅラさんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群・焼け跡」に東郷月新さんが現れました。
■東郷月新 > 「これはまた……」
ようやく傷も治り、刀も直った。
そこで、またこの男は落第街をぶらついている。
東郷は戦う時、殊更地の利を重要視する。
己が多人数、飛び道具に対しては不利な為、戦う場所を吟味するのだ。
2年前は落第街全ての地理を頭に叩き込み、生徒会執行部や公安の部隊を狭い路地裏に引きずり込んで殲滅したものだ。
■東郷月新 > 「ひどいものですなぁ」
だからこの男は、落第街以外の場所に近づこうとしない。
地の利が無いからだ。
多人数に囲まれて捕縛系の異能を使われれば、また公安監獄に逆戻りだろう。
今回はロストサインの仲間たちのバックアップもないのだ。
■東郷月新 > 落第街は2年前とはうって変わって、平穏になっている。
スラムの宿命だが、あちこちの建物が建て変わり、壊れ、道まで変な場所に出来ている。
再び地理を覚えなおさねばならない。
「ふむ……」
そこで、今日も散歩に来たのだが。
折角覚えた地理を、あっという間に変えてくれた奴が居るらしい。
■東郷月新 > 「人の都合を考えない奴ですなぁ」
ぶつぶつと文句を言いながらも歩く。
歩いて覚える。
土の感触、周囲の気配、いざ戦闘になったらどう立ち回るか。
徐々に落第街は、再び東郷のテリトリーになりつつある。
ご案内:「違反部活群/違反組織群・焼け跡」に能見さゆりさんが現れました。
■能見さゆり > おや……?
【現状、パトロールくらいしかできないしあまり物騒なこともできないのだが
とりあえず行動範囲の確認の為もあって周囲をぶらついている。
学校には顔を出しにくいが、風紀を除名されてない以上は活動する義務もある。
そして、角を曲がった前方、データにある珍しい人影を目にする】
これは珍しい方にお会いしたものです。
こんにちは、お元気ですか?
それともお元気でしたか? とお聞きしたほうがよろしいでしょうか。
【そしていつもの笑顔で挨拶した。】
■東郷月新 > 「おや?」
声をかけられてふと見れば。
風紀委員の腕章をつけた少女。
随分愛らしい風貌だが、はて……
「何処かでお会いしましたかなぁ?」
何せ、風紀も公安も随分相手をしてきたし、斬った。
この少女は――はて、どこで会ったか?
ご案内:「違反部活群/違反組織群・焼け跡」に魔王バラルさんが現れました。
■魔王バラル > 「何があったのかは知らないけれど、派手に燃やしたわねぇ。」
いつからそこに居たのか。
菓子パンを頬張りながら焼け跡の一つをまじまじと眺める少女らしき姿。
焼け跡を見れば、一人ごとを呟く。
■能見さゆり > はい、随分と前に少々。
能見さゆりと申します、改めてよろしくお願いします、東郷先輩。
もっとも当時は今の顔と名前ではありませんでしたからご存じないかもしれませんが
その節は大変お世話になりました。
先輩にずいぶん良くしていただいたN3001式対異能自動歩兵の一体ですよ。
……300年近い補修が言い渡されていた気がしますが、恩赦でもございましたか?
【にこやかに挨拶。
確かに見覚えはない。が、知っているという少女。
当時ということはまだ捕まる前のことだろう。
コレで東郷は思い出したりするだろうか】
■東郷月新 > 「――くくっ。いやぁ、見違えましたなぁ。
君、随分と人間らしくなったじゃないですか」
なるほど、見覚えがないのも無理はない。
N3001式対異能自動歩兵。異能キャンセル能力を持った、機械人形。
ロストサイン内で異能キャンセルに異常に強い東郷が主に相手をしていたのだが――
前は、こんな感情豊かではなかったはずだ。
「ええ、287年ほど早めに切り上げさせていただきまして」
ゆっくり刀に手をかける。
なお、菓子パンを頬張る少女は目に入っていない模様
■魔王バラル > 「……あっちは知り合い同士かしらねぇ。
片方は機械みたいだけれど……対異能自立兵器……ふぅん。」
興味が湧いた。
積もった瓦礫の一つに腰を預け、見下ろす様に二人を眺めるだろう。
■能見さゆり > はい、おかげさまで。
なるほど……例の件で脱獄でもしましたか?
そうですね、だいぶいろいろと観察出来まして、おかげさまで先輩ともこうして会話を楽しめます。
……ああ、いえ、今は先輩とやりあう気はないですよ?
わけあって現状、万全ではないんです。
はっきり言ってしまいますと、先輩が大喜びで切り壊していたバニラと大差ないですよ、今。
先輩としては置物より、もう少しまともな獲物を斬ったほうが楽しいんじゃないですか?
互いに不本意ではないかな、と思いますがどうでしょう。
先輩の気晴らしという意味でしたらまあ……どうしようもないですが。
【当時、どうにも敵わず、自身を含め、敵だった時はいいようにあしらわれていた覚えしかない。
もっとも、さゆり個人としては、当時ロストサインに拾われた後書き換えられ、東郷の後をついてまわるように
戦闘データを収集していたのだが、もしかしたら覚えてもらえていないかもしれない
そもそも憂さ晴らしに「みわけがつかなかった」として時々、同型機と一緒に東郷の趣味で始末されたりもしたのだから】
ところで先輩は、このへんで何をされていたので?
いえ、なにもしないようでいて要所はきちんと守られる方だと認識していたので。
■東郷月新 > 「ん……さゆり……先輩……」
じーっと考え込む東郷。
あれ、そういえば機械人形を一体拾って。
何か懐かれて、しょうがないので連れ回して、たまに間違って斬って。
「――え、さゆり?
いやぁ、君、そんな性格でしたっけ?」
思い出した。
確かに、一体拾って自分の御付にしてた。
グランドマスターが「飛び道具への備えに使うといい」とか言ってた!
が、彼の記憶にある「さゆり」は、もっと無表情で、陰気で、人間らしさの欠片も無かったはず。
それがまぁ――
「いやぁ、人間変わるものですなぁ」
人間ではないのだが。
東郷の目から殺気が消え、刀から手を離す。
■魔王バラル > 「あの機械の子は随分と口が回るのねえ。
あれくらい喋れる機械は中々見ないわ。」
菓子パンを齧りながら、観察を続ける。
食べかすが零れたりも、するだろう。
「で、聞く限りあっちはかなり強いのかしら。
剣や魔法と違って、"刀"はある種の異常性を持ち得る。獲物も、使い手も。"東洋の神秘"って奴かしらね。」
■能見さゆり > くすくす……ありがとうございます。
当時はまあ、それこそ自動人形みたいでしたからね。
先輩なんていい方もせず、マスターとお呼びしてましたし、随分間違った解釈もしてご迷惑をお掛けしました。
でも、こう見えても中身はあの頃のままあまり変わってないんですよ?
そうですね、もし変わったとするなら……うれしいを覚えました。
それでしょうか?
【久々の恩師に出会う、それはとても嬉しいことだとさゆりは思う。
妙な監視されていることには一応気づいているが、そもそも野次馬の一人かもしれない
先輩と戦闘をするならともかくそういうわけでもない、とりあえず放置しておく】
■東郷月新 > 「いえいえ、喜ばしい事ですよ。
小生としても、捕まった後、君の事は心配していましたから」
たとえ風紀委員だとしても、自分の道を見つけたなら結構だ。
ましてやあの無表情なさゆりが、こうして嬉しそうにしているのだから。
「ほう。それは大きな進歩ですなぁ。
その感情を大切にするんですよ、さゆり」
うんうんと頷く。
彼女を見れただけでも、脱獄した価値はあっただろう。
■魔王バラル > 「傍から見れば感動の再開かしら。」
"嬉しい"を描くさゆりと、それに応える東郷を眺める。
――ここまで複雑に人間を描けるなら。
「最早人間と変わりがないわね。本当。」
素敵なドラマを見ているみたい。そんな言葉も付け加えた。
菓子パンを食べる手は止まっている。
■能見さゆり > ……ふふ、お世辞だとしても嬉しいですよ、先輩。
でも、先輩のその言葉……ただうのみにするほどでもなくなったっていう意味では少し汚れてしまったかもしれませんよ?
【苦笑しつつ。
東郷先輩はいい人だ。
ただ、よくも悪くも言葉に重みがない。今ならわかる。
今にして思えば……そういう「冗談」「軽口」を当時の自分は全て真に受けてしまってだいぶ迷惑をかけた。】
でも、先輩がこうして歩いてるということは、再編でもされるんですか?
もっとも先輩はドコの組織でも、個人でもやることも立ち位置も変わりがないように思いますけど……
【ロストサインを、とは言わない。
以前なら言ってしまっていただろうがこうした面でもだいぶ変わっている。
東郷から見ても同じ機体とはあまり思えないかもしれない】
■東郷月新 > 「ははは、これは一本取られましたなぁ」
鵜呑みにしたさゆりには随分てこずらされた。
なにせ、言葉の裏を読まないし何でも間に受ける。
斬ったのも一度や二度でもない。
そのさゆりの格段の進歩。嬉しい事だ。
「あぁいえ、ロストサインももう無いですしねぇ。
小生も、自由を謳歌しているだけですなぁ。
ま、風の向くまま気の向くまま。
好きな時に斬って、適当に野垂れ死に、ですなぁ」
本当に、変われば変わるものだ。
「……ところで、そちらの御仁。
小生に何か用ですかな?」
パンを手にする少女にようやく向き直り
■魔王バラル > 「本当。人間だわ。」
何を指してそう言ったのか。
二人の応酬を見れば、そう呟いた。
「再編に、ロストサインね……。」
呼び止められれば、ゆっくりと瓦礫を飛び降りる。
「……あら、ただの野次馬よ。馬に蹴られてしまうかしら?
二人の話題も生い立ちも、面白そうだったから眺めていたの。」
■能見さゆり > ん……。
【少し思案する素振り。本当に考えてるわけではなく、既に話すことは決まっているのだが、必要な間をとるための行動】
先輩はもう少し御自分を大切になされるといいと思いますが、いかがでしょう?
もしかしたら僭越で私なんかが口を挟むことなんかじゃない気もしますが、先輩はその「やりたいこと」もあって
随分と生き急いでいるような印象を受けます。
軽口と態度からはあまりそう思われることは少ないと思うのですが
このままいくと負傷時に不本意な戦闘で追い込まれることがないとはいえません。
もちろん先輩であればその結果も全て受け止める方なのは知っているのですが、その「楽しみ」を何度も長く味わう上でも
そういった自分を大事にする、という平時の戦いも始められてはいかがでしょう。
その分、身を捨てるくらいに望む戦いもより引き立つと思うのです。
開けようと望むならまず蓋をせよ、と思うのですが、差し出がましいようだったらすいません……。
【おずおずと控えめだがはっきりと提案する。
気分で戦ってしまうこの先輩は少々自分の身を軽んじているし、むしろその覚悟ができているからこそ気分で戦いに身を投じてしまうと思っている。
それではもったいないのではないか、と機械人形は思ったのだ。
どう見ても、命令に従うことしか出来なかった人形が提案することではないが、さゆりの設定はそういうことを提案するような行動設定だった】
■能見さゆり > ……今のお話を聞かれていたのですね、でも、皆には内緒に願いますよ?
【微笑しつつ、菓子パンの少女に対し、唇に指を当て、内緒のジェスチャー。
さゆりはコミュニケーションに好意や厚意を利用するゆえの対応。】
■東郷月新 > 「ほう……」
素直に驚く。
戦術的合理性と、心配。
二つを読み取れる言葉だ。なるほど、感情だけでなく、思考も成長したものだ。
「――君を心配させるのは本意ではありませんなぁ。
そうですね、少し考えてみましょう」
実際、バックアップがないと戦闘後の処理が大変面倒だ。
何処か、身を寄せる場所を探してもいいかもしれない。
「なるほど、野次馬でしたか。
あ、小生は東郷月新と申します」
■魔王バラル > 「ええ。……にしても本当、"上手いわね"。
ま、ばら撒くような真似はしないわよ。安心なさい」
さゆりの仕草から意図を読み取れば、目を細めて笑ってみせるだろう。
柔らかい仕草は、そんなつもりは更々無い、と、読み取る事も出来るだろう。
(コミュニケーションは学問でもあるけれど、学習し究めた先があの"彼女"なのかしら)
「そうね。野次馬よ。東郷月新、覚えたわ。
……私はバラル。魔王バラル。何れはこの島を派手に征服する野望を持つ魔王よ。
ま、いまは戯れ言にしか聞こえないでしょうけど、何れ見せてやるわ。」
東郷へ向ける笑みは、自信ありげの不敵なものだ。
■能見さゆり > 上手い……ですか?
【意図をはかりかねる。
行為からくる素振りでそれを話すということは協力するということなのだろうが、上手いと言われると少々戸惑う。
彼女には上手いという自覚も演技の自覚もなく、必要だからやっているだけにすぎないからなのだが。
人間とは違う意味で、彼女にはこれが自然なのだ。】
……魔王さんですね、よろしくお願いします。
【名乗れば素直に聞くのはさゆりのいいところかもしれない】