2016/05/08 のログ
ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 > 「動ける人は車両の方に移動してー!動けない人、いるー?」

放課後、保険課からの要請メールが届いたと思えば…
落第街で風紀委員の"手入れ"によってとある違反部活が反発、
該当風起委員達との戦闘になり、一般人含めけが人が発生しているとの内容

いてもたってもいられず現場に急行してみたものの、怪我人の数は予想よりも多く、
対処もギリギリといったところ

「キミ平気?足だね、ちょっとみせて」

座り込んだ少年の足には銃創、弾は貫通しているが太い血管を傷つけたのか出血がひどい
とりあえず患部を圧迫止血しながら、覚えたての治療魔術を式解いてゆく

伊都波 凛霞 > 既に中級程度の術式を完全に暗記・使いこなしているあたりは神童扱いされる所以か
やがて少年も自力で立ち上がれる程度には回復する

「無理しないでね、もうすぐ車も戻ってくると思うから」

病院へ向かった車両がもうじき引き返してくるはず、だったが、
少年は僅かに足を引きずりながら、建物から去ってゆく

「……そっか、病院にいくわけにはいかない事情の子もいるんだ」

二級学生の中には犯罪行為に足を突っ込んでいる者も多いと聞く
今回取り締まわれたのはそんな違反部活の一部だけだったが、
それらを利用・つき従うことで生計を立てる少年少女もいると聞いている

文字通り、学園の闇の部分だ
光の当たる場所にしかいなかった凛霞にとっては、それなりにショックなことである

ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」に東郷月新さんが現れました。
伊都波 凛霞 > やがて風紀委員達も撤収をはじめる
数名の生徒がこの場の保持の為に残り、僅かな精鋭で哨戒に当たっている
騒動は一段落、というところだろうか

凛霞も先輩から消毒用の器具を渡され、その場の洗浄作業に手を貸す
生々しい血の痕跡に僅かに眉を顰める
これを放置しておくと、衛生的にこの場所は使えなくなるという理由もあった

ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」にメグミさんが現れました。
東郷月新 > さて困った。

金を稼ぐ為に違反部活の一つで用心棒のような事をしていたのだが、生憎留守中に拠点が風紀委員に襲撃されて壊滅。
折角の稼ぎがぱぁになってしまった。
まったく、金の切れ目が運の切れ目という事だろうか。

「まぁ、にしても給料はいただかないといけませんなぁ」

何にもしてない上に、みすみす拠点を風紀委員に押さえられてこの言い草である。
とはいえ、本人はごく真剣なのだが。

風紀委員が哨戒をしている中、堂々と拠点内部へと入る。
東郷の姿を見た風紀委員たちがなにやら慌てて連絡を取ったりしているが、なに、この人数ならば増援が来る前に違反部活の資産を回収してスラム街へ逃げ込むくらいは楽だろう。

(そこまでの手練も居ないようですし、面倒ならば斬ってしまいますかなぁ)

メグミ >  応援に、と駆り出された結果。
 左腕を覆うような火傷に簡易な手当てを行いつつ、身を休めている。

「まさかあのような異能の使い方をするとは……」

 迂闊だった。そう思い返しながら、貰った綺麗な布の上から水気のあるスライムを浸させて冷やしている。

伊都波 凛霞 > 「……?」
背筋に何か冷たいものを感じる
もう騒動は終わったはずなのに、気のせいかな。と
作業をてきぱきとこなしていく
用具を片付けた先輩が車両へと戻り、自分は最後の片付けを…と

「メグミちゃん。大丈夫?」
先ほどは別の保険課の生徒がお話をしていた気がするが、周りも落ち着いたので声をかけてみる

東郷月新 > とはいえ、応援を呼ばれると厄介だ。
東郷の能力は潰しが利かない為、絡め手を使う能力者が居るとあっという間に戦闘能力を奪われてしまう。
ここは速攻で――

「ま、運が悪かったと思い、あきらめていただくしかありませんなぁ」

のんびり言いながら――刀を抜きざまに、通信機を持った風紀委員を切り伏せる。

『――動ける人間は逃げろ、はやく!』

風紀委員の何人かが叫ぶと、東郷に向かい戦闘体制を取る。
もっとも、どうやら純粋な戦闘能力者しか居ないようであり、勝敗は明らかだろうが。

「申し訳ないが、皆殺し、ですなぁ」

メグミ >  
「ええ。とりあえず冷やしておけば、この場では大。」

 小さくうなずいて、無事を示
 す動作を切って迅速に立ち上がり伊都波と、声の先の遮蔽となるように立ち上がる。
 運動は出来ないが、臨戦態勢でまでトロい自分ではない筈だ。
 さて、退路はあるか。それは後で考えるとしよう。今は。

 ・・・
「あの先以外から逃げてください!」

 凛霞に、ひいては周囲に対し声を発す。
 あの先に行くな、そして逃げろと。

伊都波 凛霞 > 「え…?」
にわかに騒がしくなる場
メグミが声を放った先に人影が見える、
そこには、刀を持った男が───

「逃げるって、メグミちゃんこそ怪我してるんだから先に!」

血の匂いが濃い、あの先で誰かが……
まだ生きているかもしれない

東郷月新 > 一振りで一人、三振りで二人。
手早く風紀委員を片付けると、男はゆっくりと奥へと向かう。
普通の肉体強化やらの能力者で助かった。手錬ではあるが、東郷とはあまりに相性が悪い。

「ふむ……」

そして現れたのは少女が二人。
この学園では見た目で能力が決まるわけではないので何とも言えないが、少なくともその瞳は『人殺しに慣れている』わけではなさそうだ。

「もう少しはやければ間に合ったかもしれませんなぁ」

ここまで近づいたからには逃がす気も起きない。
悪いが、死んでもらうしかないだろう。

血をぬぐった二刀を構え、二人をにこにこと見つめる。

メグミ > 「何かは分かりませんが……ああもうッ!」

 苛立たしげに凛霞の言葉を無視し、必要な行動を移す。
 話している場合ではない。

「出現せよ、鋼の巨人<Summon・Golem>ッ!」

 簡略的な詠唱法を採用して召喚を行使。
 2.5m、一般的な屋内ならば天井すれすれ程度のゴーレムを展開する。

 不死性や絡め手の色こそ持たないものの、物理・魔法的に硬度を持ち、
 呼び出すコストに対するサイズも良い。故につぶしが効く。

 ……呼び出した後に相手が刀遣い、"おまけに見覚えのある顔であると把握すれば、苦い顔を見せるが。

 呼び出したものを凛霞にあてがう。
 メグミ自身も、凛霞の近くへ沿う。

「……貴方は。」

 覚えがある。
 そう含みをもたせ、東郷を睨んだ。

伊都波 凛霞 > 「わぅっ!」
突然出現したゴーレムに驚いて尻もちをつく
こういう形式の魔術も存在することをそういえば講義で聞いた

そして、その向こうの顔を見れば、固まる

「(あれ…あの人、どこかで……)」

記憶を探る
行き当たったのは、あの日あの時、落第街で残留思念をリーディングした時の
記憶の断片映像で、人を斬り殺していた男──

東郷月新 > 「ほほう……」

ゴーレム。しかもスチールゴーレム。
刀使いにとっては厄介な事この上ないだろう。
何せ、刃は通らないし弱点らしい弱点もない。ストーンゴーレムならば間接部分が弱いかもしれないが、スチールでは焼け石に水。

「しかしまぁ――」

東郷の刀は剣技にあって剣技にあらず。
これは一見剣術のように見えるが――

「小生相手では分が悪いですなぁ!」

スチールゴーレムに向かい走り、大きく剣を振りかぶる。

弱点を探す気もない。
鋼の急所を突く気もない。

ただ、その重さと怪力により、鋼すら両断するのみ!

東郷の刀が振るわれれば、もしただの鋼のゴーレムならば、その片手を斬り落とすだろう。

「ええ、東郷月新。ただの無職のお尋ねもの、ですなぁ」

メグミ >  呆気無くも両断される。
 ゴーレム、特にスチールゴーレムともなれば、それは物理の塊だ。
 神秘幻想の生物としての色は無いに等しい。

 "スチールである"ことによって保証されたその硬さは、圧倒的な物理的暴力の前にはただただ平伏すのみ。
 両断されたゴーレムは崩れ落ち、ゴーレムと成せなくなったスチールの残骸は魔力として霧消する。

「……よもや一太刀、ですか。
 斬り心地はどうでしたか?」

 会話を叩く。
 叩いている間に、使い捨ての呪具をこっそりと地面に撒く。

 ……地面が歪む。萌えるように骸骨のようなものが4体程、湧き出るだろうか。

 スケルトンもどき。竜でも人でもないただの骸骨。
 要素を省き、簡略に簡略を重ねた魔術・呪術による召喚法だ。

伊都波 凛霞 > 「……」

ダメだ、このままではただの時間稼ぎ
ここまで追い詰めたらあの剣豪とも呼べる剛剣の太刀筋を持つ漢は自分達を逃さないだろう

…召喚といえど魔術、切り札があるにしても……

ごく、と唾を飲み込む
よし、いける。前とは違う、覚悟は定まっている。これなら大丈夫
ふぅっと深呼吸して、立ち上がる

「その場しのぎの、共同戦線ってことで一つ」

そう言って、東郷との間に立ち据えた

東郷月新 > なるほど、向かってくるか。
応援を呼ばれているが、なに、先ほどの連中が想像以上にはやく片付いた。少しばかり楽しむのもいいだろう。

「さてさて。小生に斬る楽しみを与えてくれるのは良いですが……見た目に反して骨が無さそうですなぁ」

くくっと笑うが、さて、少女が構えれば、少し眺める。
なにやら覚悟を決めた顔。どうやら多少、武術の心得もあるのか。しかし……

(人を殺し、殺される狭間の覚悟は――さて?)

東郷は地を蹴り、刀を構えたまま無造作に二人に突っ込む。
その剛剣を木の葉のように振り回しながら。

メグミ >  凛霞の姿にかつての己を重、ねる事はできなかった。

 確かに強い正義感がある、救う為には危険を顧みず逃げることもしない。
 もう一度先に逃げてと言ったら別だ、だが。

「……分かりました。」

 共同戦線と手を差し出せる。
 少しの過去を引きずることは止めにして、支えに徹しよう。

 "今はそれどころではない"。し、 彼女は利発だ。
 任せるに値する。

 骨は脇に控えさせる。自身は下がり、前衛を凛霞に任せる。
 骨にしても単純に扱うだけでは障害にもならず、足を引っ張るのみ。
 詠唱と不要とするようなアプローチはコストが掛かる。今は取っておくべきだろう。

「Summon――」

伊都波 凛霞 > 一見無造作に見えて、まさに無造作
ただしその踏み込みの切れ味たるや、刃に勝るとも劣らない

あえて理を廃しているのか、はたまた理を修めた先の姿なのか──

「なんにせよ───」

敵意がむき出しの太刀筋など、もののうちにも入らない───

黒髪が踊る、その太刀筋をまるで撫でるかのように、白木のような手が刀身に触れ、
まるで濁流を飲み込む渦のように、切っ先の持つ力のベクトルそのものが巻き取られる

得物一つとはいえ、無理に制動しようものなら如何な鋼であろうとねじ切れ、
力で抑えこもうとすれば自身の腕、引いては体幹にダメージが返りかねない程に

剛剣の持つ力を増幅して跳ね返す、理合の業

───竜巻狩り

東郷月新 > 「――む」

柔よく剛を制す。
東郷の一番嫌いな言葉だが、その言葉に一片の理がある事も認めざるを得ない。

剛剣の力は強大だが、それを返されればたまったものではない。
東郷はあわてて異能を「逆方向」にいれ、剣の重さをほぼゼロにする。
これで刀に込められた力も大幅に軽減されるが、逆に今度はバランスを崩し――

「あだだだだ!!」

無様に転がり床を背中で擦るはめになった。
慌てて立ち上がり再び構えるが、格好悪い事この上ない。
まったく、やってくれる。

「いたた、古武術ですか――厄介ですなぁ」

厄介だが、致し方ない。

相手が柔よく剛を制すというなら。
剛をもって柔を叩き潰す。
それが東郷という男である。

「――――!」

今度は無言で、地を這うように。
本気になった男は少女へと向かい迅雷のように斬りかかる

メグミ >  

 伝承や御話に登場する"化物"は、何故強く、恐れられるか。
 
 力が強い。動きが早い。
 人智の及ばない力を持っている。

 故に化物と語れる。化物と語られるに足る"強さ"がある。
 飛躍して評せば、人斬りと恐れられる彼にも"強さ"ある。

 目の前の、人斬りの強さは――

「Serpent<這い出て喰らえ、捕食するもの>ッ!」

 ――フィジカルと、それを支える身体捌きだ。
 所謂"超人。" そう判断すればその強さを覗こうと、使い魔としての蛇を呼び出して忍び寄らせ、
 東郷の足を縛るように絡まさせようと命ずる。全長3m程で特別な権能を持っていない、省かれている蛇だ。

伊都波 凛霞 > 「───ッ!?」
技は間違いなく成功したはず、なのに突然その力…いや、重さが消失した妙な感覚を覚える
そんな技が存在するのか…もしくは…?

「か、合戦組打ちを源流とする古流武術、刀剣相手に遅れは取らないんだからね!」

心臓ばっくんばっくんいってるけど取り敢えず余裕ぶっておこう
もしかしたらそれで諦めてもらえるかもしれないし…まぁ、諦めてくれるわけもなかったが

こちらから鋭く攻めこむ、というのは得意ではない、メグミの召喚術が切り札になると良いが…
流石に後ろを確認するほどの隙を見せられない相手であることはわかる

東郷の次なる攻め口は、やはり同じ。違うのは、先ほどと違ってこちらを嘗めていない
初動の重心から低い姿勢で間合いを詰めてくるであろうことが読める、ならば、と

東郷が地を蹴る、そのタイミングに合わせるようにしてこちらも全く同じ姿勢で地を蹴った
相対速度によりその刀を振り被る瞬間にその懐へ入り、一撃を狙う

「(入り身───陰鉄<くらがね>っ!)」

両手を組み、左肘を鳩尾へと叩きこもうと

東郷月新 > なるほど、合戦組み打ちか。
どこまでも実戦用の武術。ならば東郷との相性は良いだろう。
だが――

「――小生はいささか、刀剣使いとは違いましてなぁ!」

懐に入られれば如何に二刀といえども振るえない。
ここまでは正しい。

だが、東郷は剣士にして剣士にあらず。「人斬り」である。
相手の弱点があれば剣を使わない事も辞さない。そして人体の急所といえば――

「――ふん!」

そう、凛霞の長い髪。
女の命ともいえるそれは、潜り込んで来た彼女の上で揺れている。ここばかりはどうやっても鍛えられない。
武術からすれば反則も良い所だが、みぞおちへの一撃と引き換えに、その長い髪を引っつかみ、引きずり倒そうとするだろう。

「む……!」

だが成功するにしろ失敗するにしろ、追撃はできない。
足元に絡みついた蛇を忌々しそうに見下ろすと、東郷はその頭を正確に踏み抜く。
蛇の弱点は頭。ここを潰せばただの紐だ。

メグミ >  
 
 踏まれた蛇は呆気無く潰れる。
 何らかの神秘をルーツとする蛇なのではあろうが、頭を潰されてしまえば息絶える。
 そもそも要素は省かれている――潰されれば、ゴーレムと同様に消える。

 広々とはしていない拠点である以上、下手に癖の強いものを呼び出しても凛霞の邪魔となる。
 更に言えばスチールゴーレムが一刀にて斬り伏せられる以上、
 下手に強力とされる怪物を呼んだ所で斬り伏せられれば本領を発揮せずに倒されるだろう。

 だから、屋内で役立ち・凛霞の支援に足るようなものの力を借りる。
 
「Summon――■■■■■■■■<我に従え、悪魔の視線っ!>」


 浮遊する、目玉のような何かを呼び出す。
 手の届かないところまで飛行する事こそできないが、飛行できるだけでも機動性に富む。
 捉えられるとしても、小さく素早いことには味方の邪魔にはならないメリットもある。

 ……目玉が怪光線を放つ。
 いくらかの呪的要素はあるのだろうが、権能としての要素が弱いのだろう。
 ただの熱視線(熱の光線)として東郷を追い打つ/遮るかのように光線を放った。

伊都波 凛霞 > 捉えた
踏み込みが早ければ早いほど、同時に接近されれば反応などできたものではない
入り身の間合いならば剣などなんの役にも立たず、この速度ならば衝撃はかなりのダメージを───

「──あうっ!?」

入り身が成立した瞬間、髪を引き上げられ痛みに悲鳴をあげる
そのまま引き倒されるように地に伏せられた

「──…痛、いっ…離して…!」

予想だにしなかった対処に、平常心が揺れる
髪を掴まれていてはどんな動きを取ろうにも頭部を中心に動作が制限されてしまう

まさか、こんな…
入り身が成立したならばそこから相手を完全に行動不能、ひいては絶命させる手段もこの手にはあった筈
『もっと、殺すくらいじゃないと』
記憶の彼方から、誰かの声が聞こえた気がした

ここからできる手は───
乱れはじめた精神の中で、無数の選択肢を手繰る

東郷月新 > 残念。組み打ちの流派を地に墜とし、組み伏せながら首を掻き斬る。
さぞ甘美な感覚だっただろうが、蛇に邪魔されてしまった。

「あぁ、もったいない」

しかしみぞおちへの一撃はなかなか効いた。そして今度は――

「面倒な蚊蜻蛉ですなぁ!」

熱線は無視して避けるに留める。
三次元機動を行う飛行ユニット相手は不利だ。
どうせ熱線は直線にしか飛ばない、意識していれば避けられる。


「……さて」

刀を構えなおし、今度はじりじりと距離を詰める。
あの古武道の少女に対し、次はどんな手でいくか

メグミ >  
 凛霞の様子や危機に不安を覚えることもある。
 だからと言って迷っている暇もなく、迷う暇があれば手札を増やす。
 思考は必要だが、無限に費やせるリソースでもない。

「Summon、Sylph<風足りし寵児>ッ!」

 飛行・浮遊――三次元起動の出来るものを重ねる事にする。
 人の隣人足る自然の権化であり、主流な霊としての風の神秘を配下に置く。
 全長30cm、ゆるく巻かれた薄緑の髪。
 衣装として透明の比喩としての白色ワンピースを着た少女の姿を呼び起こせば、

 その精霊に、風の圧を鈍い弾丸として叩き付ける様に命ずる。
 精霊は応え、愛らしい動きの後にそれを放つか。

伊都波 凛霞 > メグミの召喚による援護のおかげ、と言えるだろう
完全に死に体だった状態から、仕切り直せる

相手をただの刀剣使いと判断したのが文字通りの命取りだった

時間を稼げば風紀委員の増援が到着するだろうが、
正直入身を封じられたも道義、間合いを保ったまま、一級以上の刀使い相手にどれだけやれるものか

「…女の子の髪引っ張るなんて、ひどい男子。少しは反省してもらわないと……」

ジャランと、重苦しい音と共に、おそらくは巻きつけて隠してあったのだろうあったのだろう鎖が服の裾から現れる
鎖の先には分銅、そしてもう片方には鉄製の棒のようなもの
グリップのように握りしめると、そこから鋭い刃が音を立てて起き上がる

「組打ちだけ、とは言ってないからね」

所謂鎖鎌、分銅を上に向けて放り、振り回す。
初速からトップスピードに一瞬で到達させれば分銅だけでなく、両端…すなわち鎌すらが見えなくなる
そして内心───『あんなに召喚術式を乱発して大丈夫なのかな』とメグミが心配になる…
しかしそうも言っていられないと、と再び東郷を見据える

「当たると鼻血じゃ済まないけどっ!!」

十分に遠心力を伴い、加速させた分銅を東郷に向け、撃ち放った

ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」に東郷月新さんが現れました。
ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」に東郷月新さんが現れました。
ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」に東郷月新さんが現れました。
ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」に東郷月新さんが現れました。
東郷月新 > 「女の子、という程可愛げのある戦い方はしておらんでしょう」

くくっと笑うと、武器を見やる。
鎖分銅に鎌、忍者の武器か何かか。
それを遠心力を乗せて――ほう

「いいですなぁ、殺す気で来ますか!」

が、遠心力を使う分銅には一つだけ弱点がある。
それは……

(――ここ!)

脇差を構え、わざと分銅を撒きつかせる。
これで本来ならば東郷は武器を奪われ絶対絶命なのだが――
だが、この脇差――『弦月』は、異常に重い。常人には振り回せない程に。
東郷が手を離せば異能が解除され、その重さが相手にのしかかる。

「――――!」

そのまま、再び疾風の如く凛霞へと跳躍する。
が、風の圧を受けてか、いまひとつ速度が出ないか。
それでもそのままの勢いで叩き斬ろうと刀を振るい。

メグミ >  
 全身に汗が浮かび、垂れている。
 極力要素を削ぐ事でコストの簡略化は図っている。
 この手の状況では隙を見せる事は厳しい。故に負担は掛かれどこうする他はない。
 相手が東郷月新ならば、なおさらだ。地獄を煮詰めるようなデスマーチだろうが死ななきゃ安い。

 ポケットから丸薬のような何かを取り出して乱雑に飲み込む。
 口の中に表現したくない味が広がるが、最早慣れた。

「……ッ!」

 この状況は不味い。異能には詳しくはなく手配書で見た程度だが、嫌な予感もする。

 呼び出す事は簡略化しようが一手は要る。
 簡略化しようが。同時に呼び出すとしても手続きを要する。
 あるものでなんとかするしかない。

 断腸の思いで手札を捨てる。
 "目玉のようななにか"を横合いから滑りこませようと、自害にも近い捨て身を命ずるだろうか。

伊都波 凛霞 > 「キミがそうさせてくれないんでしょ!」
可愛げがないと言われればむっとしたようにそう反論
殺す気と言われれば、「冗談!」と言葉を吐きつけ───

「(よしっ!)」

分銅が命中せずともよし、武器を絡め取れれば少なくとも相手の戦力を削ぐことはできる
鎖鎌の利点を相手が警戒シないのも妙だ、とは思ったが…

「───えっ、あっ?!」

ドスン、と脇差しは落下、手元の鎖にはまるで打ち付けられたような重量を感じ引き絞ることができない

「さっきのといい…まさか、これがキミの異能…?」

重量の操作か、そう考えれば納得がいく
とかのんびり考えている暇もなく、手元の鎖鎌であの太刀筋とやりあうには危険が過ぎる
判断がついた時には既に後ろへとはねて東郷の制空権から離脱する

その際にちらりとメグミに視線を送れば…やはりかなり消耗している

「(どうすれば…いや、でも彼は今は一刀……)」

飛び跳ねた先で、転がるように転身する、その先に転がっていた鉄パイプを手に、今度は前へと跳ねた

「はぁっ!!」

無骨な鉄パイプから繰り出される、鋭い太刀筋
読みが正しければ、あの剛剣は 受け の時には発揮できないはずだ
一刀流となった今、一方的に防御に転じさせれば、あるいは

東郷月新 > 「見事見破りましたなぁ――む」

自爆覚悟の目玉の突撃。
それをいなして潰しているうちに、今度は受け側に回ってしまった。
何とも連携が厄介だ。

「く……」

鉄パイプから繰り出される一撃は鋭い。
まったく、武道家といえば武器を選ぶものだが、流石は合戦に主眼を置いた古武術。ある物は何でも利用するその精神は尊敬に値する。

「――――」

読みどおり、東郷の剛剣の秘密は、振り下ろす瞬間に重量を増している事。よって受けに回れば剛剣の威力は格段に減る。

しかも今は一刀。技術の面で徐々に押されていく。

だが――

(これは――極上の獲物、ですなぁ)

東郷の瞳に、今までとは違うモノが宿る。

それは、獣性。

一匹の獣となった東郷は、目の前の雌を屈服させ食いちぎる事を望みはじめる。

メグミ >  
 
 目玉は爆発するようなこともなく、いなされれば潰える。
 ……とは言え薄氷程度だが戦局が優勢に向いていると見れば、
 手を止めて機に備える。
 
 東郷の瞳に不穏は見える。
 視線のあった凛霞には焦りを与えてしまったかもしれない。

(……だからこそ。今は。)

 冷静沈着に口をつぐみ、戦局を伺っている。
 休める時に休め、は、鉄則だ。
 

伊都波 凛霞 > 「(予想通りっ!)」
見破った、という言葉に嘘はなさそうだ
証拠に、あの鋼のゴーレムを断ち切った刀で受けを行っても鉄パイプには傷が残る程度で切れはしない

「このまま押しきれるよ!メグミさん援護を──」

ぞくり

何か、身の毛もよだつような感覚を感じ、本能的に攻撃を停止、距離をとった

「(何。今の……この人の、眼が変わった……?)」

ごくり、と唾を飲み込み、鉄パイプを正眼に構える

───と、窓から投げ込まれるものがある
細長い筒のような形の、それにはおそらく風紀委員ならば見覚えがあるもの
甲高い音を立てて転がるいくつかのそれを見て、凛霞は悟る

「メグミちゃん!!眼瞑って伏せて!!」

刹那───人体を一瞬で萎縮させるような閃光と炸裂音
それを合図とするように、増援の風紀委員達が押し寄せるようにその場へと踏み込む

東郷月新 > 閃光と炸裂音。
まったく、連中の制圧作戦はいつも変わらない。
東郷は目を細めると、そのまま脇差を回収。

とはいえ、時間切れだ。
思わぬ楽しみのせいで資産を回収できなかったが、これはこれで収穫はあった。

「古武術のお嬢さん――またお会いしましょう」

肉食獣の笑みをたたえたまま、東郷は窓から飛ぶ。

もちろん、そこも風紀委員に囲まれているが、さて、獣性を邪魔された怒りか、東郷は無理矢理斬り破って逃げたと、後日報告書には書かれるだろう

ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」から東郷月新さんが去りました。
メグミ >  何か来るかは理解したし、察した。

 だが果たして、あの"東郷月新"相手に目を伏せて良いのだろうか?
 臆病にも思える程に状況を伺う余裕はあった。それが不安を呼んだとも言える。
 とは言え何が起こるかは分からない。

 己とメグミの前に2体ずつのスケルトンもどきを寄せるだけして、眼を瞑った。
 何もなければよし、無いよりはマシ。
 精霊も人型に引き寄せられているのだろう。同様に目を瞑る――。

 結果としては杞憂に終わる。

 そして、東郷を見逃す。
 捉えるよりも護るが先だ。そもそも追いつけるものもない。
 
「……行きましたか。
 ありがとうございました――でも、ごめんなさい。いとわさん。」

 大きく、頭を下げた。
 協力以上に、指名手配の人斬りである"東郷月新に目を付けさせてしまった"
 それは凛霞の強さの証でもあるが、それでも風紀委員としては頭を下げるに足る――
 ――脅威に対する盾となるのは風紀委員の役目だからと思っているからこそ、頭を下げた。

伊都波 凛霞 > 逃走した東郷を何人かの風紀委員が飛び出していった

ガラン、と音を立てて鉄パイプが転がり、
その横にぺたんと座り込む凛霞

今更になって手や膝が震えてきた

「こ…怖かったんですけど!!
 何あの人!あの人のこと知ってるの!?メグミちゃん!!」

緊張の糸が切れまくったようにまくしたてる
…とりあえずまくしたてて落ち着いたので

「あ…うん、私は大丈夫……ちょっと髪の毛引っ張られただけだし…。
 むしろあの人のほうがダメージ自体は多いんじゃないかな…」

と静かに応えた

メグミ > 「ええ、東郷月新――指名手配犯です。
 違法部活ロストサインのマスタークラスの一人にまで登り詰めた、
 恐るべき人斬りです。……これ以上は機密もあるので話せませんが、
 現在は落第街を根城にしています。」

 "危険な存在です"。
 率直にそう付け加え、左腕の火傷の痛みを思い出し呻く。

「……かもしれません。
 ですが、彼は貴方以上に傷を受ける事に慣れて・通じています。
 それが彼と言う怪物です。……致命傷は外し、傷を受けた時の行動にも慣れているでしょう。
 と、話が逸れましたね。私はこの手の荒事になられていなさそうないとわさんが心配です。
 後でちゃんと、処置をお受けになさってくださいね。」

 真剣な表情はここまで。
 へたりこんだ凛霞に柔らかく笑ってみせて、空気を緩める。

伊都波 凛霞 > 「東郷月新…」

反芻するように名前を繰り返して、落ち着いたのか立ち上がる

「ん、大丈夫だよ。
 ちゃんと手当とかは一応受けるけど……、それより」

おそらく何人も重傷を負った
1つの事案が解決したことで終わった気になっていた自分が恥ずかしい
まだまだ、こういうことへの不慣れが見え隠れしてしまう

メグミからの助言も、まるで忠告のように聞こえて

「…あっ!私、怪我人さん達の治療とかしないとだから、こ、これで!」

不本意ながら、少し逃げるようにしてぱたぱたと駆けていったのだった

ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」から伊都波 凛霞さんが去りました。
メグミ > 「ええ。」

 ――彼女を見送り。大きく息を吐く。
 少しだけ気をゆるめてから、強く張る。
 それを三度ほど繰り返してから、後処理に向かうだろうか。

ご案内:「違反部活の拠点・戦闘痕跡」からメグミさんが去りました。