2017/08/14 のログ
ご案内:「違反部活群」に櫛鉈 蛟さんが現れました。
櫛鉈 蛟 > 「……あー…ったく、刑事課の連中も人使いが荒いったらありゃしない」

そんな事を一人ボヤきながら、夏場であるにも関わらず真紅のロングコートを羽織った青年がボヤいている。
ここは数多くある違反部活群の一つ。主にドラッグ関連を密かに扱う違反組織の下部組織とも言える所だ。

その一つをたった一人でついさっき壊滅させた青年は、気だるそうにスマホを取り出してコール。

「もしもし、俺だけど…あー依頼はちゃんと果たしたって事で報告な?
つーか、いい加減に俺に頼るの止めてくんねぇかなぁ。他にも優秀だったり暇な連中居るだろ?
え?小回りが利いて事情に明るい?…いや、まぁそうなんだけどさぁ。
俺。もう「元」風紀委員なんだから部外者に近いと思うんだけども」

と、電話の相手に溜息交じりに告げる。電話の相手は彼が以前所属していた風紀委員会刑事課の上司に当たる人物だ。
何かとフットワークが軽く、落第街の地理にもそれなりに詳しいので偶に非公式の依頼が飛び込んでくる。

櫛鉈 蛟 > 『そう文句を言うなクシナダ。ちゃんと報酬は振り込んでいるだろう?』

「そりゃいいんだけさボス。一応俺ってば風紀と公安からの特別監視対象な訳で。
そもそも、最弱とはいえ【カテゴリーM】のメンツを非公式でも使うのはいかんと思うのよ俺」

『だが、他の連中は連絡が付かん者ばかりだ。その点、お前なら接触しやすい。違うか?』

「……あぁ、ハイハイ否定はしませんよー…ったく、相変わらずだぜボス」

と、親しみと呆れが半々くらいの割合で混じった溜息を一つ。
ただの元・風紀委員会ならいいが青年は特殊な監視対象に現在進行形で指定済みだ。
行動は密かに監視されているし、下手すれば捕縛か討伐の可能性もゼロではない。
それなのに、こうして非公式とは言え捜査協力などを依頼してくるのだからあちらも危ない橋だろうに。

櫛鉈 蛟 > 「それに、最近の風紀委員会は何かすげぇロボットとかスナイパーとか、優秀な新人まで入ったって話だろ?
そっちの連中に任せておけば俺の出番なんて別にいらねーと思うんだけど。」

『…そうだな。だが慢性的に人手不足の傾向がある。猫の手も借りたい。この場合、蛇の手も借りたいと言うべきか?なぁ【赤蛇』』

「…蛇に手は無いんすけどね。あと、その安直な通り名っつーかどうにかならんですかねボス…まぁ、いいか。
あーともあれ、依頼は済んだんで人寄越して下さい。報酬は振り込まれてんでしたっけ?りょーかい。それじゃまた」

そこで通話を切れば溜息。やれやれとボヤきながらスマホを懐へと戻す。
最近の風紀委員会全体の事情はさっぱりだが、どうも人手不足らしい。
人材には困らない島ではあると思うが…まぁ、それはそれだ。

櫛鉈 蛟 > 「…あーあー、お疲れモードの俺を癒してくれる美女とか美少女は居ないもんかねぇ」

と、笑っておどけながら煙草を取りだして口の端に咥える。ジッポで火を点けてから一服…と。

「あ、いけね。ここに留まってるとアレか」

姿を後始末の連中に見られるのも面倒なので、その場を離れてまた別の違反部活群の一つに移動する。
先ほど、男が壊滅させたそこから直線距離でおよそ2,300メートル離れた場所。
ここはもう既に以前の取締りでもぬけの殻になっている。一服するにはベストだ。

「…と、いうか監視するんならそれこそ美女か美少女が担当してくれねーかなぁ。
そうすりゃ別に監視も気にしねーんだけど。むしろウェルカムなんだが」

と、アホな事を呟いてケタケタ笑いつつ煙草を蒸かす青年。らしいといえばらしい。

櫛鉈 蛟 > 「ん、そろそろ引き返しますかぁ」

一服を終えれば足元に吸殻を落として踏み消しつつ。
軽くコキコキと肩や首を鳴らしながらその場を後にする。

ご案内:「違反部活群」から櫛鉈 蛟さんが去りました。
ご案内:「違反部活の拠点」に神代 理央さんが現れました。
神代 理央 > 落第街では、島外のマフィアもかくやと言わんばかりの違反部活群が数多く存在している。
違反部活と言えば可愛らしいものだが、ヤクザ、マフィア、テロリストまがいの連中までバリエーション豊富にラインナップされている。
今回、そんな違反部活群の一つ。不法入島者や迷い込んだ異邦人を島外に売り捌いているという組織のアジトに手入れが入る事になった。
手入れといえど、実態は抵抗する構成員と風紀委員の間で激しい攻防が繰り広げられる抗争に近いものであったのだが―

「…何というか、島外から機動隊でも呼ぶべきじゃないんだろうか。いや、異能や魔術が飛び交っている中で警官隊を投入してもどうしようもないとは思うが」

取り敢えず新入りである自分は後方待機を命じられ、異形を召喚することもなく抗争の推移を見守っている。
思ったより入り口の防備が固いのか、中々突入には至っていないらしい。
時折炎やら雷撃やらが銃弾に混じって飛び交っている様を見れば、出来の悪いハリウッド映画の様だと不謹慎ながら笑みを浮かべる。

神代 理央 > 「しかし、このままだと要らぬ犠牲を出すばかりか。入り口を吹き飛ばすくらいなら…いや、それよりも―」

狭い雑居ビルの入り口に此れでもかとばかりに積み上げられたバリケードと、中からわらわらと湧き出してくる構成員に突入部隊も手を焼いている様子。
こういう時、出しゃばるのも嫌いだしそもそも己の異能を余り大勢の前で使いたくはないのだが―少しくらいなら、大丈夫だろう。別に自分の異能で状況が変化すると決まった訳でも無し。
取り敢えず、待機を命じていた上級生に異能の発動と後方支援を申請。攻めあぐねてはいるが余裕が無い訳でもない後方では「取り敢えずやってみたらどうだ」くらいの軽い返事を頂いた。
許可が下りたのなら―遠慮はいらないだろう。

「蟻に巣から出てきて欲しい時は、蟻塚を蹴飛ばしてみれば良い。いや、蜂の巣を突いてみるべきと表現すべきなんだろうか?」

首をコキコキと鳴らしながら取り留めの無い独り言を零す。
その独り言を終えると同時に、少年の周囲に現れるのは針鼠の様に砲塔を抱え込んだ醜い鉄塊。
3体の異形が全て砲撃準備を整えたのを確認すれば―

「…味方が突入していないのは運が良かったな。何も遠慮することはない」

轟音と共に放たれた砲弾は、ビルの上部、中部、そしてバリケードのある入口に殺到する。
異能か魔術による防御を施していたらしい入り口のバリケードは何とか持ちこたえている様だが―ビル本体は、そういう訳にはいかなかった。

神代 理央 > 流石にビルが崩れ落ちる程砲弾を浴びせた訳では無い。
榴弾を用いてビルそのものを軽く《揺らした》だけだ。
とはいえ、建造年数の割に耐震構造が残念な事になっていたビルは盛大に揺れた――ついでに燃え始めた――らしい。
未だビルへの侵入を許していないバリケードの内側から溢れる様に、もんどり打って逃げ出し始める構成員の姿があった。

「…まあ、こんなものか。ビルごと潰したら捜査にならんし、後は先輩方が何とかしてくれるだろう」

なし崩し的にビルの入り口前で大乱戦が始まれば、後方に控えていた風紀委員達も駆け出していく。
それを見守りながら、時折ビルに思い出した様に砲撃を続けていた。自分の異能では、あの大乱戦に割り込む気にはなれない。
尤も、気付けば後方にポツンと一人だけになってしまったのには流石に閉口したが―

「……待機してたの、全員前衛組か」

自分に寄り添うのが従僕たる金属の異形だけとなってしまい、深い溜息を一つ吐き出した。