2017/08/15 のログ
■神代 理央 > 大乱戦とはいえ、元々此方は多勢。ましてや、戦い慣れた風紀委員のベテラン揃い。
巣に篭っていればそれなりに戦えていた構成員達も、みるみるうちに捕らえられていくだろう。
良くあんなに動けるものだと感心しながら、残敵処理を始めた味方を援護しようとするが―
「…援護しようが無いな。敵がバラけ過ぎているし、そもそも前線に援護の必要が無い。今日の仕事はこれで手仕舞い、か」
指揮官である3年生が此方に近付いてくれば、後方支援組と新入委員は解散する様に命じられる。
サポート系の異能や魔術持ちは兎も角、今日の布陣で後方火力は自分だけじゃなかったかと思わなくもないのだが。
「了解しました。我々は順次帰投致します。本日は有難う御座いました」
表情を引き締めつつ、子供らしい温和な表情を造りあげれば、直立不動の体制から回れ右して現場から離れていく。
前線に出ていた新入生組も自分の背後からぞろぞろと続いて来る気配を感じつつ、今日の戦果に思いを馳せて溜息を一つ。
「……捕縛より殲滅戦の方が楽なんだがな。今度、そういう任務に志願してみるか」
殺さずに捕える、というのは自分の異能には余り向いていない。周囲一体焼け野原に出来る様な任務があれば良いのだが…余程の事がない限り、そんな事はないだろうなと諦観した様に溜息を吐き出した。
今は、早く帰って空調の効いた自室で休みたい。それだけを考えながら、硝煙と土煙の舞う落第街から立ち去っていった。
ご案内:「違反部活の拠点」から神代 理央さんが去りました。