2017/10/25 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 最早此の地区を訪れるのも熟れたもの。
日々変化する地区の構造に辟易しつつも、大凡の配置や通りの入り方は覚えてしまった。
無論、そうなってしまった理由は一つだけ。即ち、風紀委員としての《お勤め》である。

「――そうだ。そのまま1班と2班は前進して敵をビルの中に押し込め。但し、中に入る必要は無い。散らばった連中を、内部におしこめて逃がさない様にするだけで良い。
3班は周囲の残敵掃討と逃亡者を警戒。場合によっては1班の支援に当たれ。そちらは少々手薄かもしれん」

麻薬取引、人身売買、密入島者の手配等。風紀、公安の両方からマークされていた組織の下部組織。
所謂《実働部隊》に当たる連中の掃討に訪れていた。

今回は後方からの火力支援と、部隊への指揮を取るという立場。最前線には、既に数体の異形を派遣し、支援を行わせている。

自身の傍らにも2体の異形を召喚して守りを固めつつ、双眼鏡とタブレットを交互に見ながら無線機で指示を飛ばす。
今のところ作戦は順調。応戦していた敵をジリジリと拠点へ押し戻しつつある。

後は詰めの一手を放つのみ。前線からの報告を待ちつつ、異形以外の護衛がいない仮の指揮所――といっても、小高い瓦礫の山に無線機を置いただけだが――で小さく息を吐き出した。

神代理央 > やがて、無線機から鳴り響くのは指示通り敵をビルに押し込んだとの報告。
双眼鏡で確認してみれば、ビルの窓や入り口から銃や異能、魔術で応戦する男達の姿が見える。

「…此方でも確認した。では、各員をビルから離れさせろ。殲滅する」

了解、と返事が返された時には、既に異能によって新たな異形が数体召喚されている。
それらが不格好な砲塔をビルに向け、ゆっくりと狙いを定めて――

「…お勤めご苦労様。労災が出ると良いな」

轟音と共に放たれた砲弾は、狙い違わず次々とビルに直撃。
数瞬の内に崩れ落ちながら炎に巻かれるオブジェと化した。

「後はビルから出てくる連中を適当に処理しておくと良い。一人も逃がすなとは言わないが、なるべく此処で数を減らしておくように。
それじゃあ、何か合ったら通信を寄越してくれ。後は君達の判断に任せるよ」

燃え落ちるビルだったモノを双眼鏡で眺めつつ、通信を打ち切る。
他愛もない相手だった。統率も、訓練もされていない集団等こんなものかと双眼鏡から目を離す。

後は前線の委員達が適当に刈り取ってくれるだろう。自分の仕事は、実質終わったようなものだった。