2018/02/22 のログ
ご案内:「落第街商業地区」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 風紀委員の腕章を外して訪れたのは、落第街の中でも一際賑わう商業地区。
雑多な屋台やビニールシートを広げただけの露店がひしめき合う隙間に、物々しい鉄格子に覆われた店舗が顔を覗かせている。

今回身分を隠して――と言っても、別に変装している訳でも無いのだが――此の地区を訪れたのは、潜入調査兼趣味の様なもの。
直属の上司に「偶には落第街で血を流さない任務に励んでみたまえ」と差し出された任務書ではあったが、意外と退屈せずに此の雑多な地区を満喫していた。

「…よくもまあ、こんな骨董品のライフルを大量に仕入れたものだな。コピー品か?……ベトナムの地下から?それはまた……難儀なことだな」

嘗て米軍が制式採用していたアサルトライフルを並べる露店で思わず足を止め、店主と軽く雑談。
かのベトナム戦争時に遺棄された装備を掘り出したのだと豪語する店主に、感心半分呆れ半分。
骨董品として美品のままコレクターにでも売りつけた方が値がつくのではないかと思案するが、敢えて語らずに苦笑いを浮かべた。

神代理央 > 露店を通り過ぎた後、怪しげな薬物を並べる行商人や、獣人に首輪をつけて檻に詰め込んだトラックを眺めながら商業地区を見物していく。
意外な事に、所謂『普通の』食料品や飲料水を取り扱う露店も多く、賑わうとまではいかないまでも客足が途切れないのはそういう店であった。

「…落第街の外には安全な住居と豊富な食料で溢れているというのに。難儀な事だな。ここの住民は」

米ドルや日本円。ポンドやユーロ。ありとあらゆる国家の通貨が行き交っている。
学生証が無ければ買い物出来ない、という訳でも無いのだが、学生街では食料調達が行いにくい者達もいるのだろう。

感心した様にその様を眺めながら、ポケットから取り出した飴玉を口に含む。

神代理央 > 露店を通り過ぎた後、怪しげな薬物を並べる行商人や、獣人に首輪をつけて檻に詰め込んだトラックを眺めながら商業地区を見物していく。
意外な事に、所謂『普通の』食料品や飲料水を取り扱う露店も多く、賑わうとまではいかないまでも客足が途切れないのはそういう店であった。

「…落第街の外には安全な住居と豊富な食料で溢れているというのに。難儀な事だな。ここの住民は」

米ドルや日本円。ポンドやユーロ。ありとあらゆる国家の通貨が行き交っている。
学生証が無ければ買い物出来ない、という訳でも無いのだが、学生街では食料調達が行いにくい者達もいるのだろう。

感心した様にその様を眺めながら、ポケットから取り出した飴玉を口に含む。

神代理央 > 暫く市場を観察・徘徊した後、雑感を脳内で纏めながら商業地区の出口へと向かう。
これもまた意外ではあったが、身形については思ったより――少なくとも、スラム街よりは遥かに――まともな連中が多い。
自分の様に小奇麗な服装をしていても、周囲の住民は気に留める様子すら見せなかっただろう。
どちらかと言えば、金髪に赤目という風貌の方が目立っていたかも知れない。といっても、通りを歩く住民や路地の片隅で客を引く娼婦達の姿の方が遥かに目立ってはいたのだが。

「壊すばかりでは見えないものもあるな。良い勉強になった。偶には、こうして散策してみるのも悪くはないかも知れんな」

尤も、任務が下ればこの地区も灰にしなければならないのだが。
そうなるのは残念だな、と心の片隅で思いながら、少年は立ち去っていった。

ご案内:「落第街商業地区」から神代理央さんが去りました。