2018/07/24 のログ
ご案内:「落第街の倉庫群」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 数多存在する落第街の倉庫群。
多くの違反部活の『商品』を収納し、その総額は並々ならぬもの。
兵器、薬物、魔術書といった物から人間、合成獣、魔獣まで。多種多様な【商品】がひしめき合う魔窟。

それ故に、倉庫を警備する戦力は十二分に配置されていたのだが―

『バリケードが突破されるぞ!正面にもっと人数回せ!』

『どこもかしこも足りねえんだよ!何なんだよ、あの化物は!』

『裏門が突破され…やめろ、来るな、踏まないで、やめ――』

絶え間ない銃声と、異能や魔術が飛び交う。
廃車や鉄骨で組まれたバリケードが、醜い金属の異形に踏み潰され、乗り越えられていく。
堅牢な門柱は、放たれた砲弾によって飴細工の様に吹き飛ばされる。
異能や魔術によって1体の異形が倒されれば、その背後から2体の異形が仲間の残骸を乗り越えてやって来る。

「…歯ごたえの無い。これでは、此方が魔術を使うまでも無かったか」

そんな地獄絵図を少し離れたビルの屋上から眺める少年の姿があった。
時折下僕である異形に思念で指示を飛ばしつつ、戦場を俯瞰しながら缶コーヒーを啜る。

「…まあ、目的はあくまで進入路の確保と敵戦力の漸減。程々に遊んでやれば、他の連中も気が済むだろう」

喉に流れ込む甘さに満足げな溜息を吐き出しつつ、他の委員達の配置を示す端末に視線を落とす。
既に崩壊しつつある正面ゲートからの突破を選択した委員達は、潜伏しているビルの中から一斉に飛び出していく様が端末には映し出されていた。